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変換なしの雑食夢

ran

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14

「姫様」
「姫様は会える状態ではございません。お引取りを」
「貴様!会わせぬつもりか」
「致し方ありません。一度ならず二度までも姫様を病床に置く方の面会など許可できませぬ。」
「何だと!?」
「それに」
「なんだ!!!」
「これは竹中様からの命でもあります」
「なっ?!」
「どうかお引取りを」
「ぐ…う。ではこれを」
「何ですか?」
「姫様にお渡ししてくれ」
「?」
「手紙だ」
「返事は」
「書けぬくらいわかっている。刑部から聞いた。足の骨と右鎖骨を折ったと。熱は」
「ありますがご心配には及びません。私たちが交代で看病をしておりますから」
「…」
「まだ何か?」
「果物をお好みになられる」
「…そのような事を心配なさるのなら、何故姫にあのような事を言うのです」
「姫様が私に負けるはずなど」
「あの方は手を抜いたり致しませぬよ。貴方が姫を心配するあまり初陣を飾らせない故。力の拮抗が変わったのです。気がついておられたでしょう」
「…」
「姫として扱うつもりですか豊臣の後継者として扱うのですか」
「無論!後継者としてだ」
「…」
「何だその顔は?」
「ひひひ。呆れておるのよ。なぁさよ殿」
「本にこの方は…大谷様。怪我が治りましたら姫様の初陣と相成りました」
「なっ?!」
「あいわかった。」
「刑部!!?姫はまだ」
「まだ童を外に放逐した主が何を言う。誰よりも強い豊臣の後継者よ。早いとは思わぬ」
「ささ部屋の前で騒がれますな。姫様のお身体に触ります。」
「ぬ…」
「さよ殿。姫の容態は?」
「まだ何とも」
「待て何故刑部は入れる?!」
「ひひひ我は許可を取った故。さて、三成。」
「な、何だ」
「主の愛しい太閤が呼んでおる。」
「!」
「はよ…やれ行ったか」
「面倒な御仁ですな」





からんころん 番外編






「っ…大谷様?」
「痛むか?だが包帯を変えねば傷がうむ。出来るだけあとを残しとうない」
「少し痛いだけですし。痕が残ってもいいですから」
「女の顔にか?」
「後継者です」
「でも女だ」
「違いますよ。普通の女じゃダメだと気がつきましたから。」
「姫、我の前でまで我慢するではない。大体この大怪我。痛くないはずがなかろう?」
「ふふ」
「姫」
「私はやはり誰にも慈しまれないのですね」
「そんなことはない。我もさよ殿も大切に」
「妹姫のことより?」
「…気づいておったか?」
「ええ。大谷様」
「ん?」
「私は誰にも番えない運命ですから。妹には幸せになってほしい」
「我はぬしの子が見たいがな」
「だから、大切にして」
「ん」
「そう誓ってくれる日が来たら教えてください。」
「あいわかった。二人で参る故な。」
「ふふふ。さよ」
「はい」
「さよも竹中様に何かあったら。兄弟なのですから。私より優先させてください。」
「…」
「さよ」
「…はい」
「皆が幸せであるために私は女を辞めまする。後継者としていきまする。だから」
「…姫よ。泣くでないわ」
「私はここでしか生きられませぬから。置いてもらえますでしょうか」

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13

一方的な叱責だった。剣技で姫様が三成に負けたのだ。他はどう見たのかは理解せぬが、明らかに三成が上達した故の結末であり姫自身手を抜いたわけでもなかったのだが。三成はそうは思わなかったらしい。
手を抜いたのか!!!から始まり卑怯愚劣と罵った頃には姫は泣いていたのだが泣くな!と叫んでそれを続けた。


「やれ、三成」
「黙っていろ刑部」
「ちと落ち着け。」
「姫様は恐れ多くも秀吉様の後継者。私などに負けるはずはない!」
「それはちがうぞ」
「私を謀り!剰え秀吉様の御名を辱める行為!万死に値する」
「三成」
「貴様など姫ではないわ!!!」
「っ」
「やれ姫。少し席を外しゃれ。三成は」
「私の剣は」
「姫」
「道場剣技です。少し前から、三成様の剣に押されておりました。誠戦さ場を駆ける剣は質が違うと」
「ちょっとまたしゃれ。姫、ちと」
「嘘なんて言っていません!!!」
「落ち着」
「まだ言うか!!!!!」
「三成様なんで大嫌い!!!!!」
「は?」
「出て行きます」
「またしゃれ」
「な、何を?!姫様。待て!落ち着け!!!!!」
「もう、大嫌い!!!!!」
「っ!!!!!」
「喪失するな。自業自得よ!!!姫、ささ、我と部屋に帰ろう」
「いや!」
「我を困らすでない。なぁ」
「私はお父様みたいになれないと!三成様が言った!!!」
「そ、それは」
「さようなら」
「またしゃれ。」
「大変お世話になりました。みんな嫌い!三成様は大嫌い!!!!!」





といって走ってどこかに行かれたのだ。我に返った三成は腹が減ったら帰ってくるだろうと道場を後にし、我自身探したものの呼び出され、乱波に後を任せるしかなかったのだ。まぁ、姫は穏やかで三成とはなかなか離れられない気性直ぐに飽きて出てくるだろうと思ったのが間違いだった。





「一晩経っても出てこない、だと?!」
「さよ様もずっと探しておられるのですが…皆目」
「刑部?!」
「大谷様もお探し中ですが。太閤様は刑部様に休むようにと命をおだしになっております。ですがお休みにならず…どうか大谷様をお止め下さいませ」
「…」






急いで刀を持つと刑部がいる場所へ向かう。
乱波に何やら聞いていたが私の顔を見て少し険しい顔をする




「我は下がらぬよ。」
「秀吉様の命だ」
「齢10の娘がこの霜月に一晩帰らぬ意味をわかっておるだろう?何かあってからでは遅い」
「何か?!あるわけあるまい!!!恐れ多くも」
「あれは我にとって可愛い姫よ。ゆけ。山、川を隈無く探せ。」
「刑部」
「邪魔よ三成」
「私も」
「主は来ぬとも良い。」
「なっ?!」
「怯えて出てこぬし、主のことは大嫌いらしいからな」
「…ぐぅ」
「大谷様!!!」
「何ぞ」
「姫様がおられました」
「?!」
「何所か?!」
「山の洞穴に。」
「お身体は」
「傷がありますし、足が」
「我がいく」
「刑部」
「主は太閤に連絡をいたせ。大事な太閤も心配しておろう」
「姫様は」
「我は嫌いだが主は大嫌いよ。やれ、早く行け」
「…」
「では乱波。案内いたせ」
「は」





からんころん 番外編






「やれ、姫よ。起きしゃれ」
「ん…大谷様?」
「ひひひ。満身創痍よな」
「崖から落ちました」
「左様か」
「刑部様」
「ん?」
「ごめんなさい」
「何、我も悪い故。謝るな」
「はい」
「姫はずっと辛抱しておるにな。」
「私が弱いのがダメなのです」
「姫は強い子よ。優しく強い。我はそんな姫が好きじゃな」
「私も大谷様好き」
「ん。ではな。城に帰る。」
「…この山を越えたら私の家があるのです」
「それは」
「帰れないです。わかっています。」
「…姫よ」
「城に帰ります。父上様には文を。大谷様」
「ん?」
「探しに来てくれてありがとうございます」
「いや、何」

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12

「金吾様のお鍋は美味しいですね。」
「ほほほほ本当かい?!」
「はい。こんなに美味しいお鍋初めてです」
「金吾…貴様…」
「ひっ?!み、三成君」
「貴様…誰の許しを得て、姫様に近づいている?!!!!!」
「ごめんなさぁぁぁぁい!!!!」
「三成様?」
「姫様?!何もされなかったか?!!!」
「三成様三成様!!!聞いてください。金吾様は凄いのです。」
「は?!」
「すごく美味しいお鍋をおつくりになるのです!」
「貴様…」
「いや、だって」
「三成様三成様」
「何だ?」
「食べてみてください」
「え?」
「あーん」
「…ん」
「美味しいですか?美味しいですよね」
「五月蝿い。」
「ふふふ。はい、あーん」
「まあまあだ」
「三成くんが…?!」
「お仕事終わったのですか?」
「いや、」
「良いのですか?」
「良くはないのだが」
「…」
「書類を纏めるだけだ。」
「そうですか」
「午後から時間はある」
「!」
「それまで支度をしておけ」
「はい」




からんころん 番外編




「あんな三成君初めて見た。」
「三成様は取っ付きにくいですけどすごく優しい方ですよ。」
「へ、へぇ。(姫様限定だと思う)」
「あんなにたくさんの仕事午前中で済ませてしまうんです。…やっぱり凄いです。」
「そうだね。」
「忙しいのに私の相手までしてくれて…申し訳ないです」
「そんなことないよ。ほらなかない…大谷さん?!」
「大谷様」
「やれ、金吾」
「はひっ」
「貴様我に屠られると三成に嬲られるのどちらが良い」
(どっちも嫌!!!)
「大谷様…」
「姫。こちらにこりゃれ」
「私、三成様の邪魔になっていますよね…」
「は?」
「…」
「金吾」
「姫様が三成様の邪魔になっていると言って泣いたのであって!決して僕のせいじゃ」
「やれ姫」
「はい」
「本に三成が好きじゃな」
「はい」
「ほれ泣くな泣くな。我が三成の元へ連れて行ってやる。膝にこりゃれ」
「…」
「金吾」
「は」
「追って沙汰する。死ぬる支度をしておけ」
「えーーー!!?」
「ぐすん。」
「泣くな泣くな。やれ、三成、姫が主恋しさに泣いておるぞ」
「みつなりさま」
「やれ、きおった。如何な耳をしておるのか」
「姫様!!!!!どうした?!」
「みつなりさま」
「金吾が泣かしたのよ」
「…貴様。秀吉様!!!ご許可を!!!この愚者を屠る許可を!!!!!」
「みつなりさま?」
「っ」
「ひひひ。姫が気を引いている間に逃げよにげよ。気を抜くと屠られるぞ」
「ひぃぃぃぃ!!!」
「金吾?!っち」
「ぐすん」
「ほらこちらに来い!」
「我にも焼き餅か?!初々しいの」
「ふざけるな刑部」
「ぎゅー」
「執務中は膝にいろ。」
「邪魔になりませんか?」
「ならん」
「心配だといってやりゃれ」
「…」
「怖いこわい」
「はぁ」

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「あらまあ」
「…野駆けにお連れしたら寝てしまった。退け」
「…」
「何か言いたいことでもあるのか?!」
「い、え。姫様が」
「?」
「貴方の前ではよくお休み遊ばれるので」
「???」
「とても心をお許しになっているのだと。思っただけですわ。ふふふ。」
「そうか」
「如何致しましょうか?お部屋に連れて帰りましょうか?」
「軍議があるが構わん。」
「しかし」
「寝ている間に捨て置くと泣く。」
「まっ」
「用意するなら羽織を。寒いと風邪をひく。」
「あいわかりました」




なんともはや妙な組み合わせよのと目の前の男が言う。さて、三成が怒らぬかとおもったものの杞憂に終わる。正確には、其れどころではないらしい。毛利は珍妙な金吾は真っ青な顔をしているが仕方ない。豊臣のものは慣れたがなと姫に羽織をもう一枚かける



「過保護よ」
「愛らしいゆえ」
「…我には分からぬな。このような」
「何ぃぃぃぃぃ!!!」
「ひっ」
「やれ金吾。主が驚くことはあるまいに」
「ででも!三成くん怖いよ。」
「金吾ぉぉぉぉぉぉ!貴様!!!」
「ひっ」
「ん…」
「?!」
「やれ、姫」
「んー…」
「…」
「まこと愛らしいなぁ。なぁ三成」
「わぁ。可愛い」
「金吾…」
「ごめんなさいっ!」
「みつなりさま?」
「まだ寝ていろ!」
「うん」
「…寒くはないな」
「うん。みつなりさまあったかい」
「ならいい」
「…おい」
「?」
「邪魔よ」
「何を言う?!」
「故に我の元に来い」
「貴様!」
「もうりさまはだめっておおたにさまがいいました」
「貴様…」
「主は金吾でも抱いておれ!姫は我豊臣のものよ」
「…ひっ」
「きんごさま?」
「はっはい!!!」
「はじめまして。よろしく」
「…」
「おい、三途の川を渡るか?!」
「いやいやいやいや」
「みつなりさま」
「な、なんだ?!」
「すき」
「…」
「天然の誑しよな。ひひひおそしいおそろしい」
「…」
(知将も釣ったか?!)





からんころん 番外編



「我のところには来ぬ」
「秀吉。僕なんて嫌われてるんだよ」
「致し方ないな」

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「妹姫がいらしやるか」
「刑部」
「如何した三成」
「何故姫様はあの様に着飾らんのだ」
「…」
「お似合いになるだろうに」
(主と軍師殿のせいと言ってやりたいが)
「何時も男の様な格好をなさっているが」
「いや、な。三成よ」
「如何した?!何かあるのか!!!」
「(話を変えるか)姫とは仲が良いなぁ」
「ああ。あのお歳でよく知り、お優しい。」
「よく突っかかっていたのが嘘の様だ」
「半兵衛様が嫌がっておられたからだ。」
「今でも変わらぬが?」
「…」
「三成」
「そのだ。よくお笑いになって下さるから、」
「主にしては歯切れが悪い」
「もう泣かしたくはないと思っただけだ。」
「(若紫…!!!)ひひひ。良きことよ」
「そうだろうか」
「太閤も喜ばしゃれた」
「何?!」



立ち話をしているとあちらが気がついた様で。あ、三成様と言って姫様と妹姫がやって来る。年子と聞いておったが成る程似ているが似ていない。
ニコニコと笑っている姫の横にすごく嫌そうな妹姫がいる。これはちとまずいなと思いつつもつかつかつかとやって来て啖呵を切り始める。我より姫より誰よりも三成自身が慌てているのが妙で面白い




「貴方が!姉様を傷付けた殿方でございますな!!!」
「これ。口を慎みなさい」
「いいえ慎みませぬ!いくらお優しい姉様の言で御座いましょうとも。こればかりは許しませぬ。姉様が何をしたというのでしょう。女物の着物を着ただけではありませぬか!何がいけないというのです!!!」
「やれ、姫御。落ち着きゃれ」
「大谷様!私は歯がゆいので御座います!!!姉様は誰よりも何よりもお優しい御気性。言い訳を良しとせぬ実直な方ございます。質素を重んじ、煌びやかな衣装を着た所など私でさえ見たことございません。あの時も町家の娘程度の衣装。其れが美しく見えるのは姉様が一重に清らかで美しいため!」
「姫様…私は」
「やれ、妹姫。ダメだと言ったのは軍師殿よ。三成ではない」
「かと言って姉様を打つだなんて…!!!」
(狂信的なのは三成に似ているが。さて)
「もう良いのです。怒るのをやめなさい。三成様もどうかお許しください。妹はいつも私と一緒で。私を助けてくれるのです。至らない私が悪いのであって」
「いや…」
「どうか妹を叱らないでくださいませ。私が言い聞かせますので」
「そうではない」
「?」
「ひひひ。自己嫌悪か?三成」
「知らぬとはいえ。本当に酷いことをしたと思っている。妹姫様が言うことが正論だ。申し訳ない」
「姉様を傷つけませんか」
「ああ」
「…大谷様」
「三成は短気だが言ったことは守る男よ。安心、アンシン」
「そうですか。…すいません。私、姉様が大好きで」
「いや、いい。が」
「?」
「その、だ。姫様は妹御の様な意匠は…」
「そうです姉様。普段は宜しいのでは?!」
「ですが…竹中殿にきつく言われておりますから。私は男でも女でもなく豊臣の跡取りだと。一心に励む様にと」
「?!」
「まぁ!」
「ですから。もういいのです。貴方が私の分まで美しく着飾って。私を慰めてくれれば。」
「姉様」
「ふふふ。お茶を点てますが。如何ですか?」
「我は遠慮する」
「「?」」
「主らのように可愛らしい生き物に不幸がうつるといけない故よ」
「何を言っている刑部」
「何か不具合でもございますか?作法として同器になりますが私たち姉妹と共にするのは嫌ですか?」
「は?」
「…大谷様」
「な、何か妹姫」
「気になさるのは他の方にしなさい!」
「…」
「私も姉様も貴方が思っている以上に貴方が好きです!貴方に断られるのはとても辛いのです。いいですね」
「ぬ」
「ほら行きますよ。何か言う奴がいたら言いなさい!私が精神的に追い詰めてあげます」
「ひひひ。其れは頼もしい」
「目下は竹中殿です!止めないでくださいね」
「三成を止めておこう」
「!」
「如何した妹姫?」
「ありがとうございます!」
「…」
「大谷様、大好き!」
(結婚しよ)
「…三成様も参りましょう?」
「あ、ああ」
「ふふふ。あの子が懐くなんて。やはり大谷様の事を好いているのですね」
「え?!」
「三成様?」
「貴方は?」
「私も好きですよ」
「…」
「三成様も大好きです。」
「!」
「私は結婚などできないでしょうから妹には幸せになってもらいたいなぁ」
「…」
「三成様も!良き方が出来たら教えて…え?如何したのですか???三成様?!」
「家康…」
「徳川様なら先ほど道場に…急な御用ですか?」
「残滅…いや茶を飲んでからだ」
「!」
「っ」
「良かった。今日は頑張って入れますね」
「…ああ」





からんころん 番外編





「さよ様」
「うふふ。じわじわ追い詰められているわよ」
「やれ、さよ殿。良いのかえ?」
「良いのではないのですか?あれも鼻につきますから」
「ひどい姉よの」
「これも教育です」

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