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変換なしの雑食夢

ran

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39 佐和山見物編 7

「逢坂の関?!」
「如何した?姫」
「姫様!むっちゃキラキラした目で関見てるなぁ…ここって有名なとこっすか?」
「逢坂の関!」
「知ってるっすよ」
「そう言えば和歌にあったなぁ」
「はい!」
(いい笑顔だなぁ。流石の刑部さんもつられてる。…あっ三成様が嫉妬の鬼に?!)
「三成様!」
「なんだ?」
「逢坂の関です。かの蝉丸が歌にうたった」
「蝉丸?」
「ああ。なんか聞いたことあるような」
「…」
「…行くぞ」
「やれ、姫よ」
「?」
「この近くにかの紫式部が逗留しあの大作の草案を練った場所がある」
「!」
「刑部。此処よりは船で佐和山に」
「…」
「源氏物語…光源氏…」
「ひひひ。」
「三成様」
「う…」
「やれ姫よ。三成はダメと言っておる」
「刑部!!!」
「なら連れて行って差し上げれば宜しかろう。我らは船を回しておく故」
「…いえ、ダメならいいです。船乗り場へ参りましょう」



行くぞと手を取られて歩いて行かれる。私は少しよろけて仕舞って三成様に凭れてしまう。早かったかと聞かれて少しと言えば歩む速度がゆっくりになるのだから不思議だ。この人はこんなことができる人ではなかったはずだ。




「如何した?」
「いえ」
「まだ早いか?」
「大丈夫です」
「そうか」
「…」
「和歌が好きなのだな」
「え?」
「読物も」
「…はい」
「頭に入っているのか?」
「少しだけ。」
「そうか」
「三成様」
「ん?」
「すいません。ご興味がないことに」
「和歌やそういった読物は好かんが。詣でるのは好きだ」
「そう、なのですか?」
「ああ」
「彼方へずっと行くと昔私がいた寺がある。」
「寺?」
「そこで秀吉様と出会った」
「そうだったのですか」
「ああ」
「では此処は三成様がお育ち遊ばれた場所なのですね」
「ん」
「そうですか」
「姫」
「より美しく見えますわ」
「っ」
「三成様?」
「何でもない。参るか。」
「はい」
「姫。前に来い」
「いえ」
「?」
「私は世間知らずですので貴方の後ろで。」
「だが」
「良いのです。三成様」
「…なら」








からんころん 番外編






「手を」
「はい」
「足元に気をつけろ」
「え、え。っ?!」
「だから言っただろう」
「ごめんなさい」
「気をつけろ。」
「はい」




「ほんになぁ」
「刑部さん。あれでひっつかないんっすか?!三成様!ヘタレ!!!」
「やれ違う違う」
「…うわぁ。いま理性と本能の狭間なんだ」
「ひひひ。今日は何人女が殺されるかなぁ」

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38 佐和山見物編 6

「…いつまでああしておくつもりですかね。」
「さて。」
「にしても。」
「ん?」
「うっとりした顔で梅を見る姫様をうっとりとした顔で見る三成様って…」
「ひひひ」
「怖いもの見たさってやつっすね」





ほうと息を吐く。美しい場所だと聞いていたが此処までとは思いもしなかった。美しく咲き誇る梅は盛りには程遠いのだがそれでも美しいと言わざる得ない。



「姫」
「あ、ああ。三成様。」
「…好きだな」
「ええ」
「…そうか」
「衣裳も梅なのですが、少し不思議なのです」
「?」
「妹の選ぶものとは違っていて」
「は?」
「今の流行りなのでしょうか?」
「…気に入らぬのか?」
「いえ。凄く気に入っています」
「…そうか」
「三成様?」
「いや、そのだ」
「?」
「何故そこまでの梅好きなのかと思っていただけだ。」
「私と妹は同室に暮らしていたのですが、その庭に美しい対の梅があって。皆で私を紅梅。妹を白梅と呼んでいましたので。あの頃は寒い時期に咲くこの花がいじらしくて好きでした。今は」
「?」
「いえ、何でもありません」
「如何した?」
「?」
「何故泣いている?」


きっと。そう紡いだ時に涙を掬われる。白い華奢な指は私と違って節くれ立っている。男の、何より武人の手だ。何も言わずじっとこちらを見てくる瞳は真っ直ぐで濁りがない。父上と竹中殿と刑部しか映さないこの目。私を見ないこの目を、欲してしまったのは何故だろう。酷い男だ。叩くし蹴るし。怒鳴るしきっとそのうち刀を向けられる日も来るだろう。それでも恋をし愛してしまったのだ。




「姫?」
「きっと梅のように生きたいのでしょうね」
「梅の様に?…歳寒三友か?」
「ええ」
「…私もそうありたいと思う」
「そうですか」
「ああ」
「三成様」
「ん?」





目を細めて見ないでほしい。女として扱わないでほしい。女の私が泣いているのだ。愛してほしいと。あなたの妻にしてほしいと。普通の女として生きたいと。切に欲してしまうのだ。


「それに」
「?」
「これが着納めです」
「…は?」
「これより私が生きていく道には女の着物より籠手と兵法。雅な遊びに興じ、季節の移ろいを愛でるより覇道を歩くために必要な知略と武勇を学び、鍛錬しなければなりません。」
「だが、」
「?」
「時折。こうして皆で旅に出て。その間だけでも」
「きっとそれは無理です。」
「無理?」
「貴方様は左腕としてその力を遺憾なく発揮することでしょう。大谷様と左近様は貴方のために。私は」
「姫」
「それらと外を繋ぐための捨て石にならなければなりません。それを痛切に感じています。」
「捨て石などになる必要はない!貴方は私が」
「いいえ。いいえ、三成様」
「…」
「私は守られるだけの人間ではいけないのです。私には腕がない。だから…」
「姫」
「腕と腕を組む橋渡しをしたいのです。それは、私にしかできないことです」
「和を調するのは貴方が確かに一番だ!だが、貴方は女だ。誰かと番い豊臣を守らなくてはいけない!」
「私は。きっと…」
「姫?」
「いいえ。何でもないのです。三成様」
「何もない顔ではないだろう!」
「貴方が左腕である以上。私の。私の…」
「泣くな。泣かないでくれ」





いつの間にか掴んだ着物を離して私は涙を拭う。拭って泣いたらスッキリいたしましたと言えば凶相に変わった三成様がいて笑ってしまう。


「今はこの安寧を楽しみましょう」
「私は」
「しっかり休んで遊んだら私の覚悟も決まりましょう」
「…」
「酷い眉間」
「貴方のせいだ」
「ごめんなさい。だって」
「?」



余りにも梅が美しかったのだものと言えば貴方が泣くのならもう二度来ないと唸られる。この言葉に甘美を見てはならない。そう思いながら私は彼の頬を撫でるのだった






からんころん 番外編






「姫ー!餅っすよ!」
「わぁ美味しそう」
「おい」
「はい。姫と三成様の分!」
「私はいらん」
「美味しいですよ」
「姫が食べろ。腹を空かすな」
「?」
「昔から腹を空かせると泣いていた」
「…そうでした?」
「機嫌が悪くなってなぁ。ぐずりよる。」
「…」
「なんだ?」
「あーん」
「食わん!」
「じゃあ左近さん」
「無理っす」
「2つは無理!大谷様は?」
「我は満腹よ」
「…」
「なんだ」
「あーん」
「…」
「三成様が左近様にあげて」
「は?」
「おい、待て!」
「あーあ。行っちゃた」
「やれ左近」
「ん?」
「三成はどうする気かのう?」
「さぁ。今まで通り。歯止めが効かなくなったら姉さん虐めて。甲斐甲斐しく姫様のそばで生きていくつもりじゃないっすか?」
「まぁ。そうよの」
「にしても可愛そうっすよ。はじめはただの息抜きが通ってたら、よく考えればこの後は戦戦!これからは女捨てて生きるためのけじめ旅行じゃ無いっすか」
「いわしゃるな」
「態々女の姿にさせなくても。二人とも可哀想っすよ」

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37 佐和山見物編 5へ

物音で目を覚ますと治部と目があった。じぶと声に立たず言って正解だった。今は三成様と言わねば。そう思いつつも腕を伸ばす。それを自由にさせてくれるのだから機嫌はいいのだろう。うふふと笑う。


「姫様?」
「おおたにどのは?」
「横になっている。結界を張っていた様だから安心しろ」
「はい」
「如何した?」
「つめたい」
「ん?」




頬っぺたと言って頬を触ると目を細められる。擽ったいらしく手を取られる。少しだけお酒の匂いがする。がさりという音は左近様か。ふふふと笑って頬を軽く抓って「お酒を飲みに参ったのですか?」と尋ねるとこくりとうなづかれる。



「好きですねぇ」
「な、何がだ!?」
「んーお酒?」
「…寝つけられなかったからだ。」
「わたしは、ねむい」
「寝ていろ」
「みつなりさまは?」
「寝、る」
「うん」
「姫?!」
「あったかい」
「…っ」
「…?だめ?」
「いや」
「ん」
「姫様」







こうやって寝ていると昔に戻った様だ。良くこうやってあやしてくれましたねと言えばうとかあとかよくわからない声が聞こえる。頬はつめたいけれども体は暖かい。お酒を飲んでいるからなのか理由はわからないものの頬を胸に擦り寄せる。




「ひ、ひめ?!」
「なぁに」
「年いくつになった。」
「14です」
「14?!」
「はい」
「…女なのだから慎みを」
「私は女なのでしょうか?」
「はい」
「…女でなければ良かったのに」
「は?」
「でなければ皆に心配されずに済むのに」
「な、姫様?!」
「ぐすん」
「っ」
「私は私であるが故に皆を困らせてはいないのでしょうか?」
「…私は」
「三成様?」
「あなたのその手も声も表情もみんな」
「?」
「大切なものだと思っている。男だとか女だかではなく」
「うん」
「あなたは私にとって大切な方だ」
「三成様」
「な?!だから擦り寄らないでくれ」
「きゅー!」
「…力が弱い。まだ本調子でないのだろう」
「うんん」
「?」
「甘えているだけです」
「…そうか」
「三成様、三成様。」
「なんだ?」
「もしご結婚遊ばしても」
「は?」
「時折こうして遊んで下さいね」
「くだらん!」
「?」
「私は。私は結婚する気はない。秀吉様の側で生きていけれればそれでいい」
「そうですか」
「そして、あなたを」
「?」
「あなたを…」
「三成様?」
「っ?!いい!!!寝ろ!」
「このままでもいいですか?」
「う」
「…」
「ええいっ!そんな顔で見るな!…寝ろ!そのままでもいい!!!」
「!」
「な、なんだ」
「嬉しい。」
「なっ」
「おやすみなさい、みつなりさま」
「あ、おい!…寝てしまった」








からんころん 番外編




「………?!ひ、ひめは?どこだ?」
「あ、おはようございます。三成様」
「あ…ああ。」
「二日酔い遊ばされたのですか?」
「いや、違う」
「なら、いいのですが。お茶を」
「ん」
「珍しく長くお眠り遊ばされておりましたから。そのままにしていました。皆朝食を済ませましたが如何致しますか?」
「…朝食?今は何時だ?」
「もう少しで朝4つです」
「は?」
「ひひひ。ぬしには珍しくよく寝ていたなぁ」
「ぎょ刑部?!なぜ起こさなかった?」
「はて、姫を胸に抱いて気持ちよさそうに寝ていたものでなぁ。良い夢でも見ているのかと思うが故よ。何より主の睡眠は珍しい。これも軍師殿のお陰よなぁ」
「すいません。私が寝ぼけて…」
「いや、それは」
「はいはいっと。三成様のお膳持ってきたっすよ。あれ?」
「左近!貴様」
「え…と?」
「運のない男よ」
「???」
「ひ、姫様?俺、地雷踏みましたか?」
「いいえ。あ、左近様」
「な、なんっすか?」
「ありがとうございます。」
「は?」
「あなたが三成様を誘ってくれたおかげでよく寝てくださいました。お酒を呑んだらいいと言いますが本当のことのようですね」
「…」
(罪悪感半端ないっす)
「やれ姫も。佐和山に着いたら少し飲んでみしゃれ」
「私は飲んだことがないので…お仲間に入れてくだされば嬉しいです」
「み、三成様!」
「左近!良い酒を!!!」
「はいっ!」
「命拾いをしたの」

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36 佐和山見物編 4

「というわけで、壁、姫、三成様、刑部さん、俺でいいですか?」
「…左近様。怪我。…大谷様」
「ひひひ。転けたのよ!賭場で。盛大に」
「ちょょょょょ!も、それ秘密って!」
「左近んんんんんん!!!」
「石田様。」
「…わかっている」
「で、でも!姫様のその姿新鮮っすね」
「そうですか?」
「喋り方も!すっげぇ可愛いっす」
「…」
「真っ赤になって益々可愛い!」
「あの、その」




そう言って姫様はゆっくりと三成様の背中に隠れる。そしてぺとりと背中にしがみついているので三成様も赤くなる。その姿が初々しくて俺も刑部さんもほくほくとしてしまう。
にしても。本当に可愛らしい姫だとは思っていたけど。此処までとは。あの、姐さんたちから残虐無慈悲な抱き方しかしないと言われ恐れられている三成様からは考えつかないくらいに丁寧に扱っている。以前刑部さんにいつから好きなんっすかねぇと聞けば無意識にはあった時から。意識し始めたのは初陣後から覚悟を決めたのはつい最近ということ。無意識の時は好きな子に意地悪したい童を大きくした様なものであまりにもひどかったということ。刑部さんが言うから相当だったんだろうなぁとたまたま同席した徳川様に聞いたらその内斬り刻むと思ったほどだった。それがどうしてこうなったか。よくわからないけど良いとしよう。

姫様を守っている三成様は本当に優しい顔をなさるから。




「食事は美味しいかったか?」
「はい」
「ひひひ。甘い物よ。食べしゃれ」
「わっ…でも」
「此処では後継者ではなくただの姫よ。食べたければ気兼ねなく食べしゃれ」
「…はい」
「やれ、三成も」
「いら…」
「はい。石田様も。」
「私は」
「お口開けて」
「…」
(開けた?!)
「美味しいですね」
「甘い」
「ふふふ。甘味ですもの。はい、お茶でございます」
「…旨い」
「お茶だけは叱られなさそうです」
「?」
「やれ、どういう意味よ」
「ふふふ。はい、左近様」
「ありがとうございます。あっ」
「?」
「姫様って三成様って言わないのですか?」
「え?」
「他の人はみんな名の方で読んでますよ。」
「それもそうよの」
「ねね。そうしましょうよ。」
「いえ、あの」
「私はどちらでもいい。左近。姫を困らせるな」
「だって俺ですら名前なのに余所余所しいというか」
「だそうな。姫」
「よろしいのですか?」
「どちらでもいい」
「三成、様」
「っ」
「ふふふ。懐かしい響きですね。」
「そうだな」
「可愛い姫を思い出しよるわ」
「三成様、はい」
「もういらん」
「でも」
「お前が食え」
「あ!」
「口を開けろ。でも無理やりがいいか?」
(三成様、なんか卑猥!)
「開けます!開けますから、ッン!」
「早くしないお前が悪い」
「もう!」
「早く休め。明日は物見山に行くのだろう?」
「あ!そうでした」
「やれ姫。我らが後ろを向くまでまたしゃれ」
「?」
「此処は戦場ではない故な」





からんころん 番外編






「…」
「むにゃ」
「寝たな」
「寝ましたね」
「ひひひ。これもまた。懐かしい」
「どうにかしろ!」
「きっと寒いんっすよ。外しても引っ付いてきますし。」
「そうよなぁ。相手を違えたら大惨事よ」
「っ」
「ということで」
「…みつなり、さま?」
「な、なんだ?!」
「さむ、い。ねむ、い」
「わかっている!」
「はやくよこになって」
「っ!!!」
「生殺しよな」
「流石に初めての子をこんなところで抱いちゃだめっすよ!」
「抱かん!」
「んー」
「っ」
「行火を。少し熱を冷ましてきりゃれ。左近」
「はいはいっと!」
「すぐ戻る」
「白粉はのけてきりゃれ。それまで我が守っておこう」

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35 佐和山見物編 3

「ここはまだ佐和山城ではないのですか?」
「ああ」
「まだ、大阪よ。と言っても京に入るがな」
「いつも馬で走り去るから…場所を気にしたことなかったです」
「その上ぬしは上方より中国方面ばかり故。」
「速度を上げるか?」
「いや、良い良い。ゆるりと行こう。進軍ではない故」
「見てください、石田様」
「ん?」
「今日は天気が良くてお空が綺麗」
「っ」
「ひひひ」
「あの鳥は何というのでしょうね?」
「ん…」
「綺麗なものです」
「ああ」
「さて行こう。今日は京で宿泊よ。左近が迎えに来よう」
「…そうか」
「京ですか。」
「ん?何か問題があるか?」
「いいえ。いえ、あの」
「やれ、姫」
「今日には梅の名所が、あると…」
「名所?」
「!ごめんなさい。あの」
「そこなら行く予定にしている」
「?!」
「明日よの。やれ、姫?」
「石田様、大谷様。」
「?」
「嬉しいです。ありがとうございます」
「…」
「ひひひ。良い良い。では歩くとしよう。本に輿を返して良いのか?」
「ええ。私は。石田様はよろしいですか?」
「…好きにしろ!」







からんころん





夕立前に入れていて良かったですねと姫が笑うのでそうだなとそっけなく返す自分が情けなくなる。ふと気がつくと雨に濡れていて拭くべきか否か思案して手拭いを押し付ける。


「?」
「拭け」
「え?ああ。ありがとうございます」
「…化粧が」
「はい」
「のいてしまうは良く、ないだろうから。自分で拭け」
「はい。あ、でも」
「何だ」
「手拭いに」
「構わん。風邪をひく」
「…」
「ええい!化粧がのいても知らんぞ!」
「え?あの。ん!」
「…」
「石田、様」
「…何だ」
「楽しいですか?」
「?」
「半月も父上の側に」
「半月?」
「え?」
「半兵衛様からは春花見をするからそれまではゆっくりさせるようにと。」
「は?」
「大体、半月までなら正月前だ。その頃一度出仕して再びこちらへ参る。」
「…そんなに開けて…仕事は?」
「心配ない。半兵衛様が采配してくださる。」
「…」
「今はゆっくり休めばいい。よく」
「?」
「体調を崩していたから。」
「!」
「皆、心配している。」
「そう、ですか」
「ああ」
「すいません」
「何がだ」
「私のせいでお手を煩わせて」
「?」
「石田様?」
「私は、馴れ合いは好かん」
「存じ上げております」
「だが、」
「?」
「今回は楽しみにしていた」
「!」
「私も休むようにと言われている。だから、休むぞ」
「…はい」
「にしても、左近め。姫様をこのような宿に留めるとは」
「石田様。口調」
「…刻んでやる」
「ふふふ。私は楽しいですよ。ここは皆で泊まるのですね。では今日は久しぶりに川の字になって休みましょう」
「…は?」
「違うのですか?」
「そう、だが」
「では布団をひいて」
「姫!」
「?」
「その様なこと!左近に」
「石田様」
「左近にさせろ!!!!!」
「にしても、大谷様も左近様も遅いですね。まだ見つからないのかしら?」
「今頃命乞いをしているのだろう」
「?」



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