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変換なしの雑食夢

ran

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37 佐和山見物編 5へ

物音で目を覚ますと治部と目があった。じぶと声に立たず言って正解だった。今は三成様と言わねば。そう思いつつも腕を伸ばす。それを自由にさせてくれるのだから機嫌はいいのだろう。うふふと笑う。


「姫様?」
「おおたにどのは?」
「横になっている。結界を張っていた様だから安心しろ」
「はい」
「如何した?」
「つめたい」
「ん?」




頬っぺたと言って頬を触ると目を細められる。擽ったいらしく手を取られる。少しだけお酒の匂いがする。がさりという音は左近様か。ふふふと笑って頬を軽く抓って「お酒を飲みに参ったのですか?」と尋ねるとこくりとうなづかれる。



「好きですねぇ」
「な、何がだ!?」
「んーお酒?」
「…寝つけられなかったからだ。」
「わたしは、ねむい」
「寝ていろ」
「みつなりさまは?」
「寝、る」
「うん」
「姫?!」
「あったかい」
「…っ」
「…?だめ?」
「いや」
「ん」
「姫様」







こうやって寝ていると昔に戻った様だ。良くこうやってあやしてくれましたねと言えばうとかあとかよくわからない声が聞こえる。頬はつめたいけれども体は暖かい。お酒を飲んでいるからなのか理由はわからないものの頬を胸に擦り寄せる。




「ひ、ひめ?!」
「なぁに」
「年いくつになった。」
「14です」
「14?!」
「はい」
「…女なのだから慎みを」
「私は女なのでしょうか?」
「はい」
「…女でなければ良かったのに」
「は?」
「でなければ皆に心配されずに済むのに」
「な、姫様?!」
「ぐすん」
「っ」
「私は私であるが故に皆を困らせてはいないのでしょうか?」
「…私は」
「三成様?」
「あなたのその手も声も表情もみんな」
「?」
「大切なものだと思っている。男だとか女だかではなく」
「うん」
「あなたは私にとって大切な方だ」
「三成様」
「な?!だから擦り寄らないでくれ」
「きゅー!」
「…力が弱い。まだ本調子でないのだろう」
「うんん」
「?」
「甘えているだけです」
「…そうか」
「三成様、三成様。」
「なんだ?」
「もしご結婚遊ばしても」
「は?」
「時折こうして遊んで下さいね」
「くだらん!」
「?」
「私は。私は結婚する気はない。秀吉様の側で生きていけれればそれでいい」
「そうですか」
「そして、あなたを」
「?」
「あなたを…」
「三成様?」
「っ?!いい!!!寝ろ!」
「このままでもいいですか?」
「う」
「…」
「ええいっ!そんな顔で見るな!…寝ろ!そのままでもいい!!!」
「!」
「な、なんだ」
「嬉しい。」
「なっ」
「おやすみなさい、みつなりさま」
「あ、おい!…寝てしまった」








からんころん 番外編




「………?!ひ、ひめは?どこだ?」
「あ、おはようございます。三成様」
「あ…ああ。」
「二日酔い遊ばされたのですか?」
「いや、違う」
「なら、いいのですが。お茶を」
「ん」
「珍しく長くお眠り遊ばされておりましたから。そのままにしていました。皆朝食を済ませましたが如何致しますか?」
「…朝食?今は何時だ?」
「もう少しで朝4つです」
「は?」
「ひひひ。ぬしには珍しくよく寝ていたなぁ」
「ぎょ刑部?!なぜ起こさなかった?」
「はて、姫を胸に抱いて気持ちよさそうに寝ていたものでなぁ。良い夢でも見ているのかと思うが故よ。何より主の睡眠は珍しい。これも軍師殿のお陰よなぁ」
「すいません。私が寝ぼけて…」
「いや、それは」
「はいはいっと。三成様のお膳持ってきたっすよ。あれ?」
「左近!貴様」
「え…と?」
「運のない男よ」
「???」
「ひ、姫様?俺、地雷踏みましたか?」
「いいえ。あ、左近様」
「な、なんっすか?」
「ありがとうございます。」
「は?」
「あなたが三成様を誘ってくれたおかげでよく寝てくださいました。お酒を呑んだらいいと言いますが本当のことのようですね」
「…」
(罪悪感半端ないっす)
「やれ姫も。佐和山に着いたら少し飲んでみしゃれ」
「私は飲んだことがないので…お仲間に入れてくだされば嬉しいです」
「み、三成様!」
「左近!良い酒を!!!」
「はいっ!」
「命拾いをしたの」

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