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変換なしの雑食夢

ran

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螢火 雑渡

きっと私は長くないから、と言ったのが仇だったのかもしれない。無理に無理を重ねたこの体はとっくに限界を超えていて、傷は治るどころか腐っていってしまうのだから頂けない。
高熱、激痛。痩せる腕。嘔気、水すら飲めなくなってしまった。

父上は馬鹿者と言ったきりいらっしゃらない。
私の体を気味悪がって侍女も寄り付かない。


一人で死ぬかと思いながら雑渡さんを思い出す。今頃忍術学園で遊んでいるのだろうな。学園祭と言っただろうか?思考も曖昧になってきた。うふふと笑う。
死ぬ時は一人がいい。じゃないと未練が残る。


「童戯に付き合ってくれてありがとう。」


そう言えば凄い音ともに障子が開いて、雑渡さんが現れる。と思ったら父上だった。


「水も飲まんか?」
「ええ」
「ひどい声だ」
「腐った体も嫌な臭いです」
「そうか」
「もう、お会いにならないと思っておりましたのに」
「父親だ。最後に言い残すことくらい聞く」
「では死んだらすぐに焼いてください」
「焼くのか?」
「ええ。で、捨ててくださいね」
「あれに合わさんつもりか」
「ええ。それと我が儘に付き合ってくれてありがとうと」
「わかった」
「あー…眠たいです」
「寝るな」
「今度は楽に生きたいなぁ」



螢火




「組頭は?」
「鬼気迫る感じたが…」
「山本さん」
「如何にもならんよ」
「…まさか姫が」
「塵一つ残さんとは、あの方らしい」
「ですが」
「言うな。影に戻るだけだ。」
「はい」

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螢火 雑渡

「…」
「あは?」
「何、照星。いくら可愛いって言ったってこれ、俺のだからね。」
「…タソガレドキ城、黄昏甚兵衛の姫君と聞いていたのだが?」
「如何にも。私が一の姫。お疑いですか?」
「…似ておらんからな」
「だからではありませんが、殺されかけましたわ。実父に。」
「は?」
「まぁ男であればそれはそれで大変だったのでしょうけど。ああいう人ですし。道中も危険だと言って雑渡さんが連れてきてくれた次第です。」
「…雑渡、さん?」
「何はともあれ、照星殿。」
「?」
「良いお声で。」
「は?」
「何どういう事!?浮気?」
「ふふふ。」
「きー!!!」
「煩い。で、何の用だ。」
「佐武殿は?」
「いきなり本丸に合わす…」
「照星!!!虎若が帰ってきたというのは本当か!!!」
「昌義殿」
「あは」
「いきなり本丸登場だね。」
「…」
「うわっ!危なっ!!!」



どんぱちして居る2人を無視して私は佐武殿の前に座り直す。タソガレドキの一の姫ですと言えば目つきが座る。成る程良い顔だわ。


「タソガレドキとは誼を繋がん」
「八名木の件でございますか?」
「ああいう輩は好かん」
「ならご安心を。もうこの世の何処を探しましても見つかりませんので」
「は?」
「あれを送ったのは私の失策。お陰で肩を持っていかれました。佐武の殿方ならここでこうは居れませぬな。」
「…」
「ご案じ召されますな。今日はお願いで参りました。」
「傘下には組せぬ。」
「如何して」
「何処にも属さぬ。それが我らの誇りだ」
「その誇りはいつか消えてしまう可能性があります。貴方ほどの方が知らぬとは言わせませぬよ。」
「福富屋か」
「如何にも。近い将来各城が部隊を持ちます。」
「技術は」
「新しい武器が入れば技術など言っておられませぬ。戦史を見ても刀が槍に変わり、弓となりました。種子島の次が現れぬとも限りません。」
「ぬ…」
「ですので私は私の城の戦時、こちらの陣営に必ずつくといって頂けるのなら今まで通りで良いと思っています。仕事を受けてもよし。但し我々の依頼を最優先にして頂く。此れだけです。見返りとして、最新の武器を提供します。」
「成る程」
「佐武殿?」
「必ず味方する保証はどうする?」
「…保証ですか?」
「…」
「貴方の誇りと私の誇りで十分でしょう?」
「口約束だが?」
「人質を取っても攻め入る時は攻め入る。逆に獅子身中の虫になりかねませんし。ある程度の行き来で保証しあえるのが一番です。後は、私が貴方に嫁ぎましょうか?」
「其れこそ獅子身中の虫だな。了解した。」
「…」
「相談してみよう。」
「色よい返事をお待ちしてます。」




螢火



「あ、照星殿」
「…」
「姫。」
「一室借りてます。いやぁ昌義殿は太っ腹だね。」
「…」
「雑渡さん?怒ってるの?」
「中年好き?」
「うんん。雑渡さん好き。妬いた?」
「ねじ切ろうかと思ったよ」
「んー?私を監禁してくれればうんって言ったのに」
「そうしたいけどみんな怒るもん」
「うふふ。」
「頭が痛くなるな」
「照星殿?」
「どちらが本当の顔がわからん」
「あら、今の照星殿の顔も銃を嗜まれている時の顔も全然違いますけど素敵ですよ」
「姫」
「雑渡さんは全部素敵。」
「後で覚えておいてよ」
「…尻に惹かれてるな。ロリコンめ」
「お前もだろ!ショタコン!!!」
「…伊作くんと伏木蔵君がいるお前に言われたくない!」
「…誰それ。」
「え?いや、そのね」
「尊!!!」
「ちょっと待って!!!おい尊奈門」
「…言う?言わない?」
「忍術学園の、組頭が、気に入っている」
「へーそう。ふーん」
「いや違う。違うから」
「…隠してたのが減点ね。尊。帰ります。支度を。組頭は忍術学園へでもお出かけください。」
「ちょと待ってって!」
「…」
「気になさらないでください。こういうの普通ですから」

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螢火 雑渡

「痛い」
「可愛く言ってもダメです」
「雑渡さんの時で知ってるもの。でも痛い」
「…尊」
「組頭がいくら言ってもダメですよ。でないと傷が治りませんから。でご自身でされますか?」
「無理。姫が痛いっていうと止めちゃうもん。」
「なら黙っててください」
「あいたたたた」
「?!?!??!」
「顔がバグってますよ。」
「ひ、姫?」
「大丈夫だよ。」
「尊」
「もう終わりますから」
「ありがとう。」
「いえ、少し休まれては?」
「ん?」
「熱が出てきてますよ。何より治りが遅い。薬を飲んで寝てください。組頭」
「あれ?」
「…きっと殿に言いに行きましたね。」
「えー?」
「撃たれて3日。いくら陣中だからと言って先陣切ったのがまずかったらしいですね。丸薬です。はい。」
「うー」
「組頭に口移しで飲ませてもらいますよ。」
「だめ!」
「…ググッといきなさい」



はーいと言って飲んだ瞬間、眩暈がする。
尊ちゃん、盛ったなと思いながらこうでもしないと寝ないのをこの人は良く知ってる。後で揖斐ってやろうと思いながら意識を手放すのだった




螢火




「あら、寝たの?」
「寝かせました。今日は起きません。」
「そう」
「影武者を立てますね。」
「お願い」
「組頭?」
「かっわいいなぁ」
「はいはい」
「尊、内々にこの手紙を佐武村に届けて。」
「?」
「事がなったからね。」
「わかりました。」

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螢火 雑渡

「父上っ!!!」

火薬の匂いと爆ぜる音。左腕をやられたかと思いながら父上様を机の下に潜らせる。流石雑渡さん。分厚い鉄板。こりゃ抜けないなとにやりと笑って父上様の顔を見ると至極怒った表情だ。


「姫」
「はい」
「誰のせいにするか?」
「今忍びが連れて参るでしょう。まぁ、敵対勢力は色々ありますが。陣中ですしね。んー?」
「相手の城か?」
「彼方は、八名木家が守っておりましたな。確かこの戦いで、佐武を引き込むのに失敗しております。」
「そうか。」
「あそこの娘は美しいと評判でしたし。どうです、側女に」
「ん。」
「飽きたら売りますから。何より、あそこの米は美味し。」
「恐ろしい、女子じゃ」
「父上様の娘です。」
「ふふふ」
「尊!居るか?」



はと言って降りてくる黒に私は笑う。拷問を加えて痛めつけよ。なに、殺さずともよい。これは組頭に任す。あと、八名木の娘を側女にしたいと言えば凄く引き攣った顔をされる。
悪趣味と言われても仕方がないかと思いつつ、私は消えた影をみつめて、父を見る。痛くはないかと言われて肩をすくめると激痛が走った。




螢火



「家禄は召し上げ。家臣以下は殿に恭順。一族は男子は悉く。女子は女郎に。噂な姫は側女になりました。」
「はーい了解」
「でも、事が早く済んで殿自身も呆気にとられてます。」
「そりゃそうでしょ?」
「?」
「あの戦揃え見た?一族のだけ異常に豪華なの。他は皺寄せ。家臣でそうなのだから民なんて悲惨なものよ。」
「そう、なんですか?」
「以前行った時にね。尊ちゃんもお付できたじゃん。」
「気がつきませんでした」
「あーいうの本能的に嫌いだから。粗探しちゃうのよきっと。で、」
「?」
「みんなは?無事???」
「はい。」
「雑渡さんのお陰で早々に決着ついたものね。無理させてごめん。みんなを労わってあげて。」
「いや、でも。こんなには…」
「食べ物あげても酒を渡しても困るでしょ?だから。分けると少なくなっちゃうけど、許してね。」
「でも…」


そう言って一礼すると天井から音がする。雑渡さん?と尋ねると珍しく息切れした雑渡さんが現れて二人でびっくりする。
曰く、狙撃手と雇い主の拷問をしていたら遅くなってしまったらしい。尊ちゃんドン引き。組頭自ら何やってんですかと言われると無言で私の左肩を指差してくれる。あとから現れた陣内さん曰く、久し振りに本気の組頭を見たそうだし、陣左さん曰く鬼にしか見えなかったらしい。



「だだだだ」
「雑渡さん」
「な、何?!」
「怪我してない?」
「っ!!!!!」
「皆んなも」
「皆無事です」
「なら良かった」
「良くない!!!」
「…雑渡さん?」
「俺の姫に…」
「組頭、何方に?」
「もう少し痛めつけてくる」
「は?」
「あれ以上したら死んでしまいます!!!」
「姫を傷つけるものは万死に値する」
「ひ、姫様止めてください!」


えー言いながら右手で忍び装束を摘む。ぐるりっとこちらを見る雑渡さんの目は据わっているものの、若干の心配を孕んでいるうちは大丈夫なはずだ。



「何?」
「置いていくの?」
「だって」
「寂しいよ」
「う…」
「雑渡さん、側にいてくれるんでしょ?いないと寂しくて泣いちゃう」
「な、泣かないで!」
「なら側にいて。」
「…陣内」
「は」
「続きは明日」
「…わかりました」


手を離さないでねと差し出した手を握り出しながらの指図を聞くのだから、相当だったんだろうなと思いながら、私は瞳を閉じるのだった。

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落乱 雑渡さん

あの時の護衛の忍びは寿命が縮んだそうです。声も気配も感じないほどの距離で且つ敵の侵入を阻止しなければならない。何より、伝令なんてあったものなら消されるというスリルとサスペンス。

そんな事も知らずに私はスヤスヤと寝ているのだった。雑渡さんに抱きついて。


「姫」
「んー…雑渡しゃん大好き。まだ離れるのやだ。
「何この子可愛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃ(服着て。じゃないと部下が困っちゃう)」
「雑渡しゃんだぁ」
「その寝ぼけた声腰にくるわぁ」
「んー?」
「…駄目だ。ツッコミ不在でやりにくい」
「?」



体どうと言われてにこりと笑う。痛い。歩ける気がしない。そう言えば、そりゃあね、苦笑されてしまう。破瓜の痛みも酷いものながらおぼこ娘を抱くには聊かしつこく、粘着的だった。


「座れる?」
「んーん」
「そんなに?」
「うん」
「ごめんね」
「長かったもんね。」
「…怒ってる?」
「え?怒るとこなの?」
「どうだろ?」
「私は嬉しかったよ。」
「そうなの?」
「雑渡さんにそんなに求められているのも、セクシーな声と表情見るのも。全部嬉しかった」
「本当にもう。」
「雑渡さんて淡白って聞いてたのにね」
「ん?」
「すごく情熱的だった」
「…姫?」
「其れって私だけ?」
「うん、そうだよ」
「なら凄く幸せ。」
「かっわいいなぁ。いや、其れより。」
「ん?」
「何さっきの?」
「え?幸せ駄目?」
「ちがう」
「私だけじゃないの!?」
「な、泣かないで!姫だけに決まってるでしょ!じゃなくて淡白って」
「ああ、高坂さん」
「陣左?」
「抱いてるの見たことあるもん」
「………え?」
「5.6歳の頃かな?御稚児の頃だと思う。」
「まじで?覚えて、いうか知ってたの?」
「うん。淑女の嗜み。」
「…」
「雑渡さん?」
「ああうん。本当にどうしたもんだろうね」
「?」


そう言って畳にのの字を書き始めるから苦笑する。生まれた時から今の今まで。俗世の欲を全部排除してきた人だからな。だから知らなかったと思ったのだろうと笑うとすごくショックだからわ 笑わないでといわれる。苦笑。
雑渡さんと名前を呼べばこちらを向いてくれる。布団の横をぽんぽんとすれば目に欲が孕んでくる。この目が好きだ。男として、私を女と見てくれるこの目が好き


「姫?」
「寂しい」
「…誘ってる?」
「うん」
「体」
「平気」
「でもさ」
「私を色付けたのは雑渡さんだよ。責任とって」
「色、に溺れそう」
「駄目なの?」
「うん」
「なら私のせいにしていいよ」
「?」
「忍びとしてで良いから。横にッン?!」
「んっ。はぁ、っちゅ」
「んっふぅ。れろ。あん」
「ん。姫」
「ん?」
「可愛い」
「雑渡さん?」
「仕事で抱けると思う?こんなに可愛いのに」
「可愛い?」
「当たり前でしょ?」
「…うん」
「そんなに私が欲しい?」
「雑渡さんだけしか欲しくない」
「素直」
「あ…」
「2.3日立てないの覚悟してね。」



螢火



「雑渡さん」
「ごめん。やり過ぎた」
「ふふふ」
「…どうしたの?」
「ぎゅーして」
「はいはい」
「だい、すき」
「本当無理。何この可愛い生き物は」

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