螢火 雑渡 落乱 雑渡 螢火 終 2015年08月24日 きっと私は長くないから、と言ったのが仇だったのかもしれない。無理に無理を重ねたこの体はとっくに限界を超えていて、傷は治るどころか腐っていってしまうのだから頂けない。高熱、激痛。痩せる腕。嘔気、水すら飲めなくなってしまった。父上は馬鹿者と言ったきりいらっしゃらない。私の体を気味悪がって侍女も寄り付かない。一人で死ぬかと思いながら雑渡さんを思い出す。今頃忍術学園で遊んでいるのだろうな。学園祭と言っただろうか?思考も曖昧になってきた。うふふと笑う。死ぬ時は一人がいい。じゃないと未練が残る。「童戯に付き合ってくれてありがとう。」そう言えば凄い音ともに障子が開いて、雑渡さんが現れる。と思ったら父上だった。「水も飲まんか?」「ええ」「ひどい声だ」「腐った体も嫌な臭いです」「そうか」「もう、お会いにならないと思っておりましたのに」「父親だ。最後に言い残すことくらい聞く」「では死んだらすぐに焼いてください」「焼くのか?」「ええ。で、捨ててくださいね」「あれに合わさんつもりか」「ええ。それと我が儘に付き合ってくれてありがとうと」「わかった」「あー…眠たいです」「寝るな」「今度は楽に生きたいなぁ」螢火「組頭は?」「鬼気迫る感じたが…」「山本さん」「如何にもならんよ」「…まさか姫が」「塵一つ残さんとは、あの方らしい」「ですが」「言うな。影に戻るだけだ。」「はい」 PR