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変換なしの雑食夢

ran

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死屍累々3

「騒がしいわね」
「奥方様!」
「如何しましたか?」
「それが…」






大谷様が先だってより体調を崩していたのは知っていた。ただの風邪の看病なのに彼の方にある元の病があまり宜しくないものだったら、万が一にもうつってしまえばよろしくない。故に看病するものがいないという。





「失礼いたします。」
「奥!」
「やれ、何用よ?本なら」
「看病しに参ったのですよ」
「?!」
「奥、そういうものは」
「私の妹は長患いで私が看ておりましたから…看病に慣れているものがした方がよろしいでしょ?幸い、竃も風呂場もありますから。
「ひひひ。気を違えたか?」
「正気ですよ。旦那様、竹中様からの御許可は得ております。ですが、貴方様はご退室下さいませ」
「何を言っている!」
「そしてこれより先、医師が良しというまではあなた様が組み敷いた女子は一切近づけさせないでくださいませ。もし、懐妊しておりましたら一大事でございます!」
「っ」
「奥方」
「なんですか?」
「…」
「この離れの門より一歩たりとも入る事は許しません!さあ、手筈通りに!」



そう言うと何か言いたそうにしていた旦那様に大谷様が何か言う。流石、心得ておいでだ。納得はしていないものの部屋は出て行く。それを見届けながら流石ですことといえば、主が賢人につなぎをつけて動いたからよと笑いながら言われるものののいつもより覇気がない





「熱が高いですね」
「ひひひ」
「お疲れが出たのですよ。手拭いをかえます」
「冷や冷た」
「口を開けて下さい」
「飲みとうないな」
「熱が下がりませんよ」
「やれ、手厳しい」
「今から看病全部致しますから…早く良くなりませんと色々恥ずかしいかもしれませんよ」
「左様か」
「…口」
「ひひひ」
「匙はどこかしら」
「ちと聞きたい」
「はい?」
「主の妹は?病だったのか?」
「労咳です。彼方の方が良く感染るので、私にまで気を使って可哀想でした。もう少しで完治だったのすが」
「のうなったか?」
「いえ、見殺しになりました。」
「?」
「私が嫁ぐのか決まりまして行くことを禁じられましたから。結局誰も看病しませんでしたから。」
「左様か」
「女子でしたから特にですね。…貴方様は大丈夫ですよ。皆貴方のことを大切に思っておられますから。竹中様なんて説明する途中で許可しましたよ。」
「ひひひ」
「ですからよく食べてよく寝てとっとと治して下さいませ。風邪ですよ。はい、口」
「苦い」
「妙薬なのでしょう?」
「主は不幸よなぁ」
「?」
「普通ならこのようなこの下女がすることよ」
「下女はかなり適当ですよ。あなた様が苦しい時にうたた寝する程度に。喉が渇いても水もなかなか来ないことでしょう。それでよろしければ」
「…生々しい話よな」
「ご経験が?」
「あるので言い返せぬなぁ」
「左様でございますか。では私で良いのですか?」
「良くは、ないが」
「良いではありませんか。家中のこと。正室の務めですもの」
「話はそこではない。われは良いとして主はその正室よ。万が一にも」
「女子なんて生家でも駒ですよ。不具合があればお返しするのが習い。なによりどこにいっても殿方のお心一つで、生死が決まる。今日を惜しんで明日は刀の曇りになっていることもあるのですから」
「達観しておるな」
「なにより都合の良い話でございましょ?」
「ん?」
「旦那様の放蕩に怒れず、帰れずかといって悋気もせず。姑様と小姑様の看病ができる程度の嫁ですから」
「賢人もか?」
「今は小康状態です。」
「左様か」
「大谷様も竹中様も。生き急ぎなさるなと言いたいですね」
「われも賢人も本体が動きすぎるゆえもぎ落ちるよ」
「私と違って替が利かないのですから。」
「ひひひ」
「少しお休みください。枕の下と布団の下。袂のものはこの箱の中に。」
「…」
「2.3日すればまたいつもの大谷様ですよ。はい、封をします」
「眠い」
「寝てください。起きたら、粥を作りましょう」











死屍累々 3







「ん…」
「起きられましたか?」
「やれ、ぬしは寝て居らぬのか?」
「人の心配より己の心配を。果物を絞りましたから…口」
「甘い」
「あちらでは乱痴騒ぎのようですね」
「左様か」
「旦那様から大量のお見舞いの品です。あと手紙」
「あれは?」
「お会いしておりません」
「左様か」
「私に会いとうないでしょう。」
「そうか…いや待て。ぬしとて懐妊しておったら」
「それはないですよ」
「言い切れぬであろう」
「言い切れまする」
「?」
「初夜の日ですら私の侍女と寝たのですから。五島はその時から。よほど私が好みではないのでしょうね。まぁ顔立ちも普通でございますから」
「…左様か」
「左様でございますとも。」
「故の達観か?」
「これは性分です。ニコリとも笑わぬと妹に怒られておりましたから」
「…」
「さて、粥です。食べられますか?」
「いや、すまぬ」
「熱も少しマシになりましたな。食した後、包帯変えますからね」
「それは良い。ぬしとて女子」
「寝付いたら困りましょう?諦めなさい」
「…本に変わった女子よの」

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死屍累々 2

「何が気にくわない」
「?」
「貴様が好きと言ったから取り寄せたのだぞ!」
「…」
「?」
「きっとそれは違う閨話ですね」
「…」
「…」
「…ああ」
「お相手を思い出しましたか?」
「貴様は好まんのか?」
「有り体に言えば。」
「そうか。邪魔をした」
「…」
「…」
「…まだ何か?」
「怒らんのか?」
「何をです?」
「…」
「いちいち怒ったほうがよろしいのでしたら」
「いや、いい」
「ならば、いいではありませんか」
「…」
「…」
「何を読んでいる?」
「大谷様からお借りした書物です」
「刑部か?」
「はい」
「…」
「…」
「…」
「…」
「ちと邪魔する…ん?ここにおったか三成よ」
「あら、まだいらっしゃったのですか?」
「「?!」」
「奥?」
「いえ、本を読んでいましたから。…大谷様ありがとうございます。とても興味深くて。」
「やれ、それは良いとして…ん?菓子か?」
「まだお持ちになっていらっしゃらなかったのですか?」
「五月蝿い」
「…誰か。風呂敷を」
「はい」
「7つに分けて各々にお持ちしなさい」
「はい」
「「?!」」
「如何致しましたか?」
「人数」
「あら、また増えましたか?」
「いや、何故」
「…」
「…」
「…風の噂ですわ」






そう言えば難しい顔をして部屋から出て行かれる。
これでやっと静かになったと思いながら頁をめくる。どれくらい経っただろうか?借りているものも読み終えたし、衣類の直しもした。今取り立ててしておくことはして済んだ。暇だと思っていたら侍女が縁に出られては如何ですかと言うのでぼんやりとうなづく。賄い方は言ってはダメだと言われている今、本当に暇なのだ。
草履を履いたものの庭に出る気はしない。人の陰口も聞きたくないし、何より、外には出てはならんと言われているのだ。だけれども縁に腰掛けて外を見るのは思ったよりも良い。只、陽射しはきつくて暑い。ついそう言ってしまうと、見る見るうちに暑くなってくる。川に行きたい。そう思ったところで無理だろう。結局は桶に張った水で手を打つのだ。




「…」
「根をお詰めになったのでしょう。大丈夫で、ございますか?」
「ええ」
「少し、お休みになられま…奥方様?」
「六になったら起こして」
「…寝てしまわれた」
「私が扇いでおきます。日陰を」
「はい」
「…やっぱりいいわ!起きる!そんな人垣みたいな事は止しなさい」
「ですが」
「大体左腕の妻がうたた寝とは醜聞なのでしょう?誰か手ぬぐいを。部屋に戻ります」
「お、お待ちください!そのようなつもりではありません」
「?」
「お許しください。奥方様の御心を」
「怒っていないのよ」
「え?」
「駄目ね。この顔だからすぐそう思われるのだけれども。怒ってはいないのよ。皆が暑気あたりしてはいけないし。」
「良かった」
「ふふふ。では私は休むわ」
「え?!」
「少し待って。誰か墨を。これを大谷様にお渡しになって。夕餉の折も起きませんから。」
「今日は殿様と!」
「おやすみなさい」







死屍累々 2








「奥は来ぬよ」
「何故だ!」
「愛想を尽かされない方が不思議よ、ふしぎ」
「何?!」
「他の女の贈り物を渡すとはなぁ」
「あれが傷付くものか。あの無表情は変わらん」
「左様か」
「…」
「…」
「今」
「寝ておるゆえ行かぬが得策よ」
「…」
「やれ、三成。歯がちびる」

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死屍累々

「惚れた腫れたの関係ではありませんし、旦那様何をしようと誰と飲み、だれを愛でようとも。基本私には関係ございません。」
「まぁ、なあ。」
「ですが…あれはないと思います」
「我とて、あれはないと思う。」
「真逆私の侍女を私の部屋で組み引くとは…別段侍女を組み引くのはいいのです」
「良いのか?」
「こんな事もあろうかと身元のしっかりした子達を選んでますから。ですが、私の部屋はない。それは頂けません」
「そうよなぁ。普通別室よの」
「そうでございましょ?!もう里に帰ってしまおうかと思いましたよ。」
「帰る寸前よな。荷解きもせぬゆえ」
「旦那様が、従者にきつく言っておるようです。正室の私があの方の好みでない事は嫁いだその時より知っております」
「はじめの言葉は、貧相であったか?ひひひ。主の無表情を昨日のことのように覚えておるわ」
「あの方に何を言っても仕方がない事は分かっています。結局今回もここで私が折れなくてはならないのでしょうね」
「そうよなぁ」
「そのための貴方様ですもの」
「…」
「帰りましょうか。顔色を伺う従者に侍女に。バカバカしい限りだわ」
「致し方あるまいが…」
「よう言い聞かせてくださいませ」
「あいわかった」






そう言うので私は何度かうなづいて席を立つ。あからさまにホッとした大谷様はじめの侍女従者。致し方ない。大谷様を除いて、他の者たちは私のわがままに付き合った代償は大きいかもしれない。旦那様の気分如何で生死の境を越えなくてはならないのだから。




「…」
「帰ったか」
「…」
「早々に荷を解け」
「…」
「貴様は私の正室だ。この程度でいちいち動くな」
「…」
「聞いておるのか?!」
「…はい」
「っ!本当に可愛げのない!!!」
「…」





私は大した家の出ではない。中の中。平々凡々な家柄だし私自身、そうなのだ。いくら気に食わなくとも私から里に帰ること、ましてや離縁など言えるはずもない。逆ならば、とこうなる度に思う。可愛げのないなら捨てればいいのに。





「誰か」
「はい」
「荷解きが済んだことを確認しろ」
「はっ!」
「貴様の父親には言ってある。たとえ貴様が里に帰っても私の許可がない限り、即刻送り返せと。拒否は許さない」
「…」
「何か言え!」
「あいわかりました」
「…」
「…」
「興が逸れた。五島。来い」
「はい」
「借りる」
「差し上げまする。」
「…」
「…」
「行くぞ」







死屍累々 1








「焚き火っすか?」
「奥方の部屋の者よの」
「否ぬものでも捨てているのだろう」
「…布団みたいっすよ」
「布団?」
「主が他の女を組み引いた」
「ああ。だがその程度でか?」
「あんたって人は!」
「はてさて…どこで教育を間違えたか」
「???」

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大家さんとOL 6

「まあまあまあ!」
「初めまして。サクラと申します」
「あなたがサクラさんね!龍さんったら先に会ったんでしょ?ずるいわ!!!」
「母さん。サクラさんが驚いてるから」
「だって!こんな可愛らしいお嫁さんが来るなんて!」
「およ?!」
「母さん!」
「だって!結婚前提に」
「それは、そうですけど」
「なら、お嫁さんよ!お嫁さん」
「母さん!」
「今日はいい式場を持ってきたの!結納も必要でしょ?」
「え、その」
「ご両親にもご挨拶しないと」
「母さん!」
「あ、の!」
「如何したの?」
「少し、すいません」
「サクラさん」
「文世さん…」
「っ」
「ごめんなさい」
「???」





そして彼女は失踪した









「で、見つかった?」
「まだじゃよ。」
「会社の方は?」
「律儀に有給取ったらしいなぁ。逆に何かあったのかと心配してるみたいじゃ」
「大家さんは?」
「…あはは」
「正ちゃん!」
「でも本当に如何したのかなぁ…割とすんなり付き合ってそのまま結婚してもおかしくなさそうだったのに」
「おじいちゃんたち見てだったから…何かあったのかなぁ?」
「先代に?奥さんなんて凄く気に入ってたじゃない?」
「そうなんだけど…」
「何かあったのかい?」
「おばあちゃんが式場のパンフレット持って結納とか顔合わせとかいったらしい」
「あー…」
「サクラちゃんご両親とは縁切ってるみたいじゃもんなぁ」
「言うに言えんか」
「叔父さんも直ぐ追いかけたらしいんだけど」
「足、以外と早いもんねぇ。」
「早く見つかるといいけど」










「ってことになってたわよ」
「東子さん」
「そろそろ帰ったら?みんな心配してるわよ」
「恥を忍んで聞きます」
「ん?」
「好きってどんな感じなのですか?」
「え?」
「私、本当によくわからないんです。文世さんはすごく優しいですしいい人です。」
「ならいいじゃない?」
「恋愛と結婚は違いますから…」
「あ〜そういうわね」
「母みたいに出奔したのは父の度重なる浮気なんですけど…」
「そうなの?詳しく聞かせて」
「東子さん!」
「母も腹たって浮気し返して…もうなんかモラル崩壊した家だったから…凄くいやで堪らなくて。でもその血を引いているわけだし。」
「まぁね」
「このままお付き合いして、あまつさえ奥さんになっちゃうと」
「自信がないか…」
「両親が離婚なんて今の世の中ザラだよ!」
「そうよ!平井の言う通り!」
「でも、うちみたいなのはないと思う。凄かったもの」
「んー…でも親は親でしょ?」
「あんなに良い御両親に…私みたいな」
「色々酷いわよ」
「もう段々何が何だか…」
「んーとね。サクラちゃん」
「はい?」
「私、文世ちゃん好きだから告白するわ」
「え?」
「東子さん!?」
「如何?身を引いてくれる?」
「い、やです」
「如何して?好きか嫌いか解ら無い相手でしょ?」
「そ、うですけど」
「なら、いいでしょ?」
「…」
「嫌?」
「…はい」
「他の女と歩いてるの嫌でしょ?」
「はい」
「なら好きなのよ。」
「…東子さーん」
「泣くな泣くな。誰かと付き合ったこともないの?」
「ないです」
「だろうね!」
「男なんて…どうせ若い子がいいんだろう?!って思ってましたもん。」「そーそー!なんなのかね!あれは」
「でも、文世さんはいつ変わらなくて」
「小姑だよ?細かいし」
「そうですか?」
「東子さんと違ってサクラちゃん几帳面だから!」
「平井!!!」
「さ、サクラちゃんは大家さんのどこが好きなの?」
「どこ、だろう?優しいし、気配りができる人だし。」
「ありきたりね!」
「もー!東子さんは黙ってて!それで」
「朝、おはようございますって言ってくれて帰ってきたらお帰りなさいって。」
「あーあれか」
「大家さん必死だったもんね」
「?」
「朝夕くらいしか接点ないでしょ?ふふふ。文世ちゃんも珍しく必死だったから」
「そう、なんですか?」
「あんたが思っている以上にね。そろそろかな?」
「?!」





そう言うと玄関辺りが騒がしくなる。真逆と思って縁側に走り出るとエンジェルさんに取り押さえられる。困った子猫ちゃんねと言われても血の気が引く感じしかない。





「サクラさん!」
「文世、さん」
「!」
「わー!大家さん?!」
「文世さん!」
「叔父さん?!大丈夫??!!」
「気が抜けてしまいました。」
「さ、サクラちゃん暴れ無い!」
「エンジェルさん!お願いします!!!文世さんのところ!」
「わかったわ」
「文世さん…文世さん」
「泣かないで。少し立ちくらみしただけですよ」
「でも…ごめんなさい」
「…」
「本当に、ごめんなさい」
「それは」
「はい」
「別れたいということですか?」
「!」
「如何なのですか?」
「別れたくは、ないです」
「うん」
「色々、考えすぎて…パニックになって」
「サクラさん」
「私には異性を好きというのが良く、わかりません」
「はい」
「わかりたくはないのかも、しれません」
「はい」
「でも、あなたのそばに他の女性がいるのは嫌です」
「はい」
「側に置いてください」
「貴方しかいませんよ」
「はい」
「泣かないで下さい」
「だって…」
「私達は私たちなんですから。ゆっくり行きましょう」








大家さんとOL 6






「で、寝たと」
「連れて帰ります」
「叔父さん大丈夫?」
「もう平気ですよ。にしても、1週間も匿った代償は」
「サクラちゃんに言いつけるわよ!巻き込またんだから!」
「…」
「サクラちゃんの独白」
「それで手を打ちます」

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大家さんとOL 5

「お邪魔します」
「あーサクラちゃん!」
「おじいちゃん達こんにちは。これ、お菓子です。おやつにどうぞ」
「ありがとう」
「今日は仕事休みかい?」
「はい」
「サクラちゃんは何をしておるんじゃ?」
「え〜っと。ふふふ」
「かわええのう」
「文世さんは?」
「ようやく吃らず言えるようになったなぁ」
「でも顔は真っ赤じゃな」
「少しずつですね…凄く照れてしまう自分が恥ずかしいんですけど」
「「「可愛い」」」




そう言いながら居間に座ると、縁側から声をかけられる。
不意に顔を上げると柔かなお爺さんと何故か硬直し始めるおじいちゃん達と。先代と断末魔のように叫ぶと文世はと朗らかにおっしゃるので私は首をかしげる。そんなに恐ろしい人には見えない




「サクラちゃん!!!一回帰ったほうが良い!!!」
「え?」
「あー君がサクラさんかな?」
「馬鹿っ!」
「逃げて〜!!!」
「え?あの。はい。そうですけど…高田さん?落ち着いて」
「何されるかわかんないから!!!」
「へー…」
「ひっ?!」
「???」
「文世は?」
「大家さんなら多分そろそろ帰ってこられるかと」
「待たせてもらっても良い?」
「玄関に回ってください」
「いや此処で良いよ。」
「じゃあ座布団を」
「ふふふ」
「お茶入れてきますね。」
「ありがとう」
「…」
「如何したの?」
「あ…いえ。」
「?」
「すいません。少しお待ちくださいね」
「あ、行っちゃった」
「先代!サクラちゃんは普通の子だから」
「いたずらしないで下さいよ!」
「しないよ〜」
(((胡散臭い)))
「にしても。文世にしたら良い子を見つけてきたね」
「すっごく良い子なんじゃよな」
「そうそう」
「料理も裁縫も上手じゃし。大概のことは自分でやるからなぁ」
「へー」
「大家さんと結婚したら良い娘さんになるの間違いなしじゃ!」
「君たちに太鼓判押されてもねぇ」
「「「ぐっ」」」
「お茶入りましたよ…あら?如何しました?」
「サクラちゃーん!」
「先代がいじめる!」
「え?あの…いじめちゃダメですよ」
「虐めてないよ。ね!」
「「「はい!」」」
「ま、まぁ。お茶が入りましたから。どうぞ」
「ありがとう」
「暑くないですか?」
「大丈夫だよ…君は?」
「私の平気です。」
「今日は仕事お休み?」
「はい」
「何をしてるの?」
「OLを。」
「総合職?大変だね」
「いえ…笑われませんか?」
「?」
「被服のデザインを。」
「デザイナーさん?」
「そんな大層なものではないです!」
「へー!知らなんだ」
「どこの店じゃ?!」
「お前服屋なんて知らんじゃろ」
「私子供服専門ですから」
「そうなの?!」
「子供好きなんだね」
「はい」
「うん。良いねぇ。」
「?」
「すいません!遅くなりました。サクラ、さん?!」
「お帰りなさい。ご苦労様でした。お客様が」
「父さん!」
「きてます…え?!」
「なんで此処に?!」
「来たっていいでしょ?」
「彼女に変なことしてないでしょうね!」
「してないよ。するならそっちにするし」
「先代ぃぃぃ?!」
「大家さん!大家さん!」
「何ですか?!」
「サクラちゃんが崩れてる!」
「わー!!!」
「本当にすいません」
「土下座になってる!!!」
「落ち着いて!」
「ねーねー。文世」
「なんですか?!」
「こんな可愛い子お付き合いできて良かったね」
「「は?」」
「母さんにも言っておくよ」
「良いです!また私から言いますから」
「お見合い写真用意してたよ?」
「全力でお願いします」
「うん」
「あ、の」
「何かな?」
「…」
「???」
「文世さんとお付き合いさせていただいています。これからも何かとご迷惑をお掛けすることがありますがよろしくお願いします」
「こっちこそ…それはもう色々とあるけど」
「?」
「よろしくね。サクラちゃん」







大家さんとOL 5





「文世さん」
「あ、ありがとうございます」
「ふふふ。」
「?」
「よく似てらっしゃいましたね」
「似てません!」
「ふふふ」
「サクラさん」
「もう遅くなっちゃいましたね」
「それは…すいません」
「謝らないでください。」
「ですけど」
「夕飯、何が食べたいですか?」
「サクラさんの作ったものならなんでも良いですよ」
「!」
「如何しました?」
「いえ…その」
「???」
「嬉しい、です」

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