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変換なしの雑食夢

ran

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リリィ 5

「…師匠?」
「はーい!リリィ。久し振り!元気にしてた?してたわよね!」
「えー…ええ。すこぶる元気です。ご用件は?」
「偶にあんたの顔見たくて」
「そうですか…ザップさんこの人はやめたほうがいいです」
「は?!スッゲー美人!うちの師匠と取り替えて欲しいくれぇだ!」
「ま!いい子ねぇ。お姉さんが遊んであげましょうか?」
「エヘヘへ」




いきなりやって来た師匠はいきなりザップさんをお持ち帰りして何処かに消えていった。手を合わせているとレオ君が奇声とともにいいのかと尋ねてくる。良いのです。その方がと乾いた笑いに賛同するのはスティーブンさんとKKさん。あれはある意味ブラッドブリードよりたちが悪いのですと言えばなんとも言えない顔をされる。
きっと帰ってくるときは全てを吸い取られている事だろう。再び合掌。




「そんなにタチ悪いんですか?」
「悪いを超えてる。」
「災厄です。」
「リリィっちに同情する…良くあの人の近くでまっすぐに育ったわね」
「反面教師です!…クラウスさん」
「なんだね、リリィ」
「ザップさんは明日使い物になりません…申し訳ありません」
「構わない。君が落ち込む事ではないよ」
「はぁ…」
「明日何かあればKKも頼む」
「ごめんなさい」
「リリィっちのせいじゃないって!あいつ一人で済んでよかったじゃない」
「???」
「あ、レオ君がついていけてない」
「そんなに大変な目に?」
「…うん。傀儡になるの」
「へ?」
「チャームって言ってね…そう言う事すると120%状態で常に稼働する傀儡になるの」
「へー…」
「あ、レオっちこの怖さわかってないわね!」
「はぁ」
「120%を24時間。これがチャームの特徴です。そして術者はあの人非道で尚且つ超絶我儘の師匠。…前回何人が死んだ事やら」
「は?」
「ブラッドブリードが来たら盾にしますよ。平然と。死のうが何かもげようがその時間内は傀儡だから死にもしないし痛みもありません。時間が来たら大概死にます。吸血鬼以上に残忍で美しいと言われている師匠です。人体からいろいろ作って…本当にトラウマものですよ」
「…」
「堕落王の親戚かもしれないと時々思います…その程度の人格破壊者で利己的で我儘で恐ろしい女性です。良いですか。絶対について行ってはいけませんよ」
「はい」
「にしても」
「?」
「リリィっちもその技できるの?」
「チャームですか?…まぁ、やり方は知ってますよ」




と言った瞬間ベキリとすごい音がする。スティーブンさんが落ち着けと言っているもののKKさんは無視していろいろ聞いてくるので素直に答える。




「リリィも悪女の素質が?!」
「KKさん」
「だって!」
「私は私の好きな人しか同衾しませんよ。大体、私の意思に反して無理やり関係を持とうとしたら呪いが作動します。」
「は?」
「それはもう…生きるのが嫌になる程度のやつですよ」
「リリィ」
「クラウスさん?!マグが!」
「(気づいたのがマグ程度で済んでよかったよ)」
「(だからこの状況を普通に見れるんっすね)」
「(からかい甲斐があるわ)」
「リリィ」
「はい?」
「その、だ」
「?」
「君は…そのだ」
「クラウスさん?」
「私で良いのだろうか?」
「あなたが良いに決まってますよ」
「!」
「師匠は師匠。私は私です。ああ言う事をすれば皆さんもっと楽になるのは知っていますが」
「絶対にダメだ!」
「私も嫌ですもの」
「…そう、か」
「そうです。ですけど」
「?」
「あなたが私一人で満足できないのならすぐに言ってください」
「そんな事はあり得ない!」
「ふふふ」
「リリィ」
「意地悪言うからですよ。」
「す、すまない」
「私はあなたが大好きなんですから。よく覚えておいてください」





「…完全に尻にひかれてるわね」
「堅物だからちょうど良いだろ?」
「にしてもザップさん如何なりましたかね?」






リリィ







「えー!あんたと三男坊が?!あり得ない!」
「煩いです」
「ミス エリザベート。軽はずみな気持ちで彼女と共にあるわけでは」
「良いって。この子私と違ってお堅いから。飽きたら相手してくれれば」
「金輪際ありません」
「ふーん」
「で、何に座ってるんですか?」
「ん?私の奴隷」
「SS先輩…」
「自業自得だ。」
「リリィ。あなたも三男坊でしてみれば?」
「そういう趣味はありません!」
「つまらないとね」

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片思い男とクラッシャー女 8

「葵」
「悠?」
「はぁ」
「静かね」
「今帰ったところ」
「そう」
「今さらだけどお前って本当に何考えてんのか解らないよな!楽しそうなのばあちゃんだけだよ」
「なぜ怒るのよ?」
「うちの嫁さん、仙石選手のファン。」
「あー…」
「親戚って喜んでたのに」
「もう一花咲かせて…花ちゃんなら大丈夫。私が保証する」
「俺は?!」
「知らない。」
「そういうところのお前らしい」
「煩い」
「別れるの?」
「うん」
「向こうは納得してないけど」
「知らない」
「自棄になるなよ」
「なってないよ。…要くんは世界を飛び回る姿が良く似合うもの。それこそ千鶴みたいな美人と結婚して可愛い子供作って。幸せな生活してほしいものね。車椅子に座る私の横にはおさまらないでしょ?」
「何それ。くだらないこと言うなよ」
「悠も知らないからさ、別れるなとか言えるんだよ。…知らないから無責任にくだらないとか言えるんだよ!」
「…葵?」
「…ごめん。今日中に家に帰るから」
「は?まだ無理に決まってるだろ?落ち着けって」
「落ち着いてるよ。荷物の整理もしたし…かるさんによろしく言っておいて」
「葵!」
「…」
「長い付き合いだからはっきり言うけどな。お前のそういうところ。可愛くねぇな!」
「そう」
「もう少しここにいろ!いいな」






知らないよという前に扉を閉められるから私はため息をついてベッドから降りる。術後だからしっかり包帯巻いてくれてるし、杖ありゃいけるな。








「あいつ!!!」
「家に帰ったのかい?」
「ばあちゃん!」
「まったく仕方のない男だね!お前は」
「俺のせい?!!」
「当たり前だ。ったく。」
「…連れ戻しに行ってくる」
「あんたにゃ無理だね」
「?」
「あの子の母親と父親は無理心中したんだよ。」
「は?」
「母親の介護苦さ」
「なんだよそれ。」
「あんたたちは小さかったからね。事故死ってことにしておいたけどさ…本当に因果なことだよ」









片思い男とクラッシャー女








痛いと喚いたところで何も変わらない。みんなに見捨てられて一人で生きれたらいいんだけど。携帯見れば鬼電されてるし。さてどうだものか




「丁度いいか」





鞄を持ってタクシーを呼ぶ。そのうち帰るからという置手紙の意味はどれ程のものだろうか。
何がしたいのかなんて私にもわからない。ただ父に殺してくれと言った母とそれを実行して死んだ父。残されて母と同じ病が見つかった私。



因果なものよねと笑って框に座る。





「さて、どこに行こうかしら」


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片思い男とクラッシャー女 7

「葵が手術?!!」
『やっぱり知らせてなかったのかぁ』
「え?!如何いうこと」
『いや、手術自体終わってるし。命に関わる事じゃないから安心して。当分、うちのばあちゃん所で面倒見るってなってるから。』
「かるさんとこ?…足?」
『そ。自分で立つのもままならないらしいのよ。俺にも詳しく言ってくれないし…千鶴ちゃん帰ってくるって言ってたから居場所伝えないと周りが迷惑するじゃん』
「如何いう意味よ?!」
『彼氏君も近くにいるんでしょ?伝えておいて』







「たーま」


ニャアと鳴く猫を呼ぶと素気無く振られる。そう言うところも可愛いのよねぇと言えば、かるさんに笑われる。かるさんは私の師匠であって悠のおばあさん。何より、私の亡き母親の叔母にあたる。
大叔母様と言ったら凄く怒られたのでかるさんのままだ。




「にしてもあんたはいつも誰にも頼らないねぇ」
「今、カルさんに頼ってますよ」
「そう言う話じゃなくてだよ。うちの馬鹿孫が首つっこまなきゃ、私ですら知らなかった…水臭い女だよ」
「ふふふ。苦手なの」
「昔からそうだね。人の顔色伺って生きてるあたりは本当に」
「酷い言われよう!」
「良し悪しってところさ。過ぎりゃいいもんも悪くなるだろ?」
「…だって」
「なんだい?」
「頼り方なんて知らないもの」
「まぁね。」
「…かるさん。」
「ん?」
「色変」
「ああ?!…本当だ。嫌だね。白内障は!」
「それでここまで縫うんだから恐ろしい」
「なんだい?」
「いえ。…呼び鈴」
「誰か来たね」
「行かなくていいの?」
「用がありゃ離れの庭に来るだろうよ。私がいつもここで居るの知ってるからね」
「そりゃそうね」
「そうさ」
「…ねぇ、かるさん」
「ん?」
「寂しいと思うときない?」
「あるさ」
「いつ?」
「脚が悪くなって総さんの墓参りに行けなくなったときかね。」
「総一郎お爺様の?」
「いやだね、爺臭い。総さんとおいい」
「総さんの事好きだね」
「当たり前だよ。世界で一番愛した男だからね」
「ふーん」
「放蕩男でちゃらんぽらんだったけどね」
「それが一番信じられない」
「まぁね。何度家から追い出した事か。でも、私が唯一頼ったのは総さんだけだね」
「羨ましい話です」
「あんたも」
「ん?」
「未来永劫一緒にいたけりゃ、後悔する前に頼っておやり」
「んんん?」
「男の甲斐性を奪う女なんて粋じゃないからね」
「…」
「その着物を着せたい男がそうならいいんだけどもね」
「ん。私も、そうなら良いなぁと思うよ」






そうかいといってかるさんは頭を撫でてくれる。私はこの手が好きだ。この手に何度も救われた。




「嫌にうるさいね」
「んー?」
「ちょっと見ておこうかね」
「いってらっしゃ、い?」
「葵!」
「千鶴?!」
「おやまぁ。じゃじゃ馬娘。元気かい?」
「私はね!葵!!!」
「え?…あ」




「葵」
「要くん」









片思い男とクラッシャー女






「…」
「(怒ってる!?)」
「何時だ」
「?」
「足の手術決めたの」
「えーと先月?」
「踊った後か」
「ん」
「…」
「元々手術しなきゃいけなかったの。原因が原因だから絶対普通に歩けなくなるって言われてたから」
「…そうか」
「だから、最後のダンスがあなたでよかった」
「馬鹿だろう」
「そうだよ」
「いえよ」
「言えないよ」
「なんで?!」
「別れたくないもの」
「…はぁ?」
「このままあなたが部屋を出て行っても私は追いかけることができないのよ?それがずっとこれから」
「…」
「そっか…そうだね。」
「葵?」
「大好き」
「…は?」
「だから別れましょ?」

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片思い男とクラッシャー女 6

「わぁ!雫ちゃんと清春くん。如何したの?」
「葵さん、それはこちらの台詞です」
「これ。」
「わ!マリサさんから?美味しそう。お礼言っておいてね」
「ん」
「あのまま入院って…足、酷くなったんですか?」
「まぁ。無理しちゃったから仕方ないね。」
「仙石さんと踊ったって聞いたけど」
「うん。5小節位ね」
「ふーん」
「流石というか何というか。」
「千鶴さんのパートナーだから気になる?」
「んー…そういうわけじゃないの。何て言えばいいだろう。ほら、ダンス楽しいでしょ」
「?」
「千鶴と踊っていた時は今の私にとってキラキラした宝ものだから」
「そうか」





即入院した次の日、やってきた清春くんと雫ちゃんに私は足をさすりながらそう言うとお土産と悠が持ってきたバナナを食べながら彼が頷く。その姿は相も変わらずで笑ってしまう。




「仙石さんは?」
「昨日あれから夜中に2人で来てめっちゃ怒られて会えずに帰って行きました。大体、試合でしょ?今来たら軽蔑する」
「今日のリハした後すぐに行ってたけど…そう言うわけか」
「如何いうわけ?プロなんだから私の足の具合で一喜一憂しちゃ駄目よ。今から行くんでしょ?頑張ってって伝えておいて。元気でお腹すいたって言ってたって」
「横に太るぞ」
「清春!」
「あはは。本当に。」
「?」
「如何した?」
「如何もしてないよ」






そう言いながら足をさする。騙し騙しだった靭帯がいよいよ伸びきってしまったらしく今一人では立てないし歩けない状態らしい。ただ、それだけで命に別条はないし、痛みも薬で何とかなっているから大丈夫よと言えば、大丈夫じゃあないですよ、それと続けられる。

「良くなったって」
「あれ嘘」
「は?」
「先生にばれて凄く怒られた。ふふふ」
「そりゃ…足、如何なんですか?」
「もう一回手術」
「…治るのかよ」
「治らないよ。足切るか、手術するかだもん。」
「は?」
「どうせ動かなくなるならって…ついね。あ!二人には秘密にしておいてよ!言ったら怒るからね」
「…馬鹿だろ」
「否定しないけど!でも良いの。私ね、夢見てるみたいで楽しかったから」
「…」
「今からもきっと楽しいよ」









片思い男とクラッシャー女










「葵!」
「わー!二人とも。お疲れ様」
「足!」
「大丈夫。無理しすぎただけだもん」
「可愛いけど!無理しちゃ駄目じゃない!」
「ふふふ」
「葵」
「要くん?」
「すまん」
「謝ってばっかりだよ」
「…」
「嬉しかったのになぁ。」
「は?」
「5小節」
「たったそれだけだろう?」
「それでも。凄く楽しかったのよ」
「…」
「笑って」
「馬鹿だろう」
「千鶴も」
「うん」
「これ」
「わ!ケーキ!!!要くんありがとう」
「怪我如何だ?」
「如何って言ってももう10年近くの付き合いだし。折り合いつけるしかないよ」
「…そうか」
「私、売店でいろいろ買ってくるわ」
「助かる、千鶴」
「要ちゃん、葵のこと見ててね」
「おう」
「…行っちゃった。千鶴らしい」
「王子様かよ」
「うん。…要くんは王様って感じだね」
「そうか」
「試合疲れ大丈夫?」
「昨日死ぬほど寝た」
「そっか」
「お前の飯が食いたいな」
「早く退院しないとね」

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片思い男とクラッシャー女 5

「わっ!誰ですか?」
「ちーちゃん。これ千鶴さんがジュニアだった時の試合のビデオ。片付けしてたら出てきたの」
「うわー!見ても良い?」
「いいよ。藤田くん?」
「この相手の子」
「13歳の時の千鶴さんかっこいい!」
「ちーちゃん」
「この相手の子」
「知ってるの?」
「知ってるも何も!千鶴さんの一番長く組んでたパートナーだよ!すっっっごく上手くて。よく覚えてる」
「ふふふ」
「この人今もダンスしてるのかな?」
「してないよ」
「えー!!勿体無い!」
「パートナーが見つからなかったの?」
「うんん。怪我。千鶴さんとセパレートした後の話だからちょっと違うけど」
「あ!」
「藤田くん知ってるんでしょ?」
「えー!!!葵さんが?」
「そう。葵さん。ある意味千鶴さんより引く手数多だったのにね」
「?」
「当時、最強のフォロー力って言われてたの」
「そうなんだ。」
「何が?」
「「「?!??!?!?!」」」
「なっつかしー!葵と私の最後の試合じゃん!何処にあったの?」
「片付けしてたら出てきたの。仙石さんは?」
「私たちは2こ1じゃないの。」
「ふーん」
「もう少しで葵連れてくると思うよ」
「来るんじゃ無い」
「そう言われるのが嫌なだけ…ふふふ」
「「?」」
「葵超可愛い」






デレデレとビデオを見ている千鶴がいて声がかけにくい。其れが増して昔の映像なら尚のことだ。入り辛いと思っていたらなぜか後ろにいた要くんまで停止している。そう言えば。ジュニアで出ていたこと言ってなかった気がする。




「葵!」
「わっ!千鶴」
「美人になって!」
「其れはこちらの台詞です。はい」
「出来た?」
「一度着てみて。きついとこあれば直すから」
「葵」
「?」
「足の調子どう?」
「別にいつも通りよ」
「一曲踊ろう」
「むむむむむ無理!」
「えー!時々踊ってたじゃ無い」
「プロアマのトップクラスの人の前で何言ってるの。じゃれてるいつものとは違うのよ」
「踊ろうよぅ」
「無理」
「要ちゃんも見たいよね」
「要くん…あー!!!消して消して!!!私の暗黒史!!!」
「幾つの時だよ」
「え?」
「13。可愛いでしょ」
「千鶴の服貸してやれ」
「?!」
「葵こっち!」
「まっ?!雫ちゃん助けて」
「ごめん。無理」
「多々良くんも!ウキウキしないで」
「靴は?ヒール低めにしておくね!」
「ちょ!」
「諦めろ」
「要くん!」
「男とするのは初めてだろ?」
「私、千鶴以外と踊りたくないもの」
「じゃあ、俺が最初だな」
「?!」
「葵さん着がえよ」
「えっまっ!」




「先俺が踊るからな」
「えー!私が先よ!」
「ぬかせ。黙ってやがったくせに!」
「だってここ2.3年だもの。膝の調子がいいときほんの少しだけだし」
「…」
「ごめんって」
「事故する前か?」
「そ」
「惜しいな」
「私が男なら結婚したくらい出来のいいパートナーだったわよ」
「…お前と大違いだな」
「お互い様よ…」
「何だよ」
「大切にしなさいよ!」
「っるせー」









片思い男とクラッシャー女






「わっ」
「立ち姿キレー」
「テーピングさえなければ昔の葵さんですね」
「あればっかりは仕方ないよ。昔はそれこそ立てないくらいだったんだもの。」
「そんなにひどかったんですか?」
「そ。今も脱臼癖がついてるから日頃は負担かけないように杖使ってるの。脱臼したら入れてあげるから安心して」
「今、大丈夫なんですか?」
「大丈夫じゃないからやめていい?!!」
「「駄目」」
「身長差どれくらいあると思ってんのよぅ」
「葵」
「要くん」
「諦めろ」
「酷い!もう忘れてるって。足踏むよ」
「千鶴に踏まれても平気だからな。象が踏んでも大丈夫だよ」
「うー…」
「?」
「千鶴は象じゃないもん」
「じゃあ何だよ」
「私の王子様」
「葵大好き!」
「私も大好き」
「雫!曲」
「はいはい」
「要くん…」
「ほら、行くぞ」









「わ。」
「着物の葵さんしか見てなかったから新鮮ですね」
「流石。見事なフォロー力」
「…」
「あ!ストップ!!!」
「あん?」
「膝!外れそう?」
「ああ?!まじかよ!」
「うー…痛い」
「葵さん?!」
「ちーちゃん!環さんに救急箱もらってきて!」
「わかった」
「ああ!大丈夫!いつものことだから」
「すまん。」
「ごめん!無理させすぎた」
「本当に」
「葵?」
「ごめん…少し病院寄って帰るから。以上今度でいい?」
「送っていく」
「いいよ。タクシーで行けるから」
「でも。」
「この後リハーサルって言ってたでしょ?頑張ってね。また、連絡するわ」
「葵」
「心配しないで。時々あるから、ね?」
「多々良、タクシーよべ」
「はい」
「着物に着替えるわ。本当にごめんね?えー、と」
「多々良のパートナーの緋山千夏です」
「あ、ちーちゃんだ。千鶴と一緒ね」
「!」
「また今度踊っているところ見せてくださいね」
「はい」
「葵」
「あ、着替えないと」
「手伝おうか?」
「大丈夫よ」





「ねぇ多々良」
「何?」
「あんなに上手な人が踊れなくなったらあんなに綺麗に笑えるのかな?」
「…僕にはわからないよ」

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