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変換なしの雑食夢

ran

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リリィ 4

「子ども?」
「リリィだよ」
「!?」
「お兄ちゃん、大きいね」
「…誰か、説明を」
「ザップです」
「…」
「如何したの?お腹痛い?お顔が辛そうだよ?」
「(あの顔を辛そうと表現できるのはリリィさんだけですね)」
「(ははは。まさに美女と野獣だな。)」
「スティーブンさん?レオさん?」
「「なんでもないよ!!!」」
「やっぱり私が来たから?」
「?!」
「みんな優しいけど困ってるから…」
「それは違うよ」
「本当に?」
「ああ。今の君に出会えて、私は光栄だよ」
「…」
「それとリリィ。君は今いくつかな?」
「6歳」
「そうか。ギルベルト」
「はい、坊っちゃま…おや?」
「こんにちは」
「初めましてお嬢様。可愛らしいですね。リリィ様にそっくりでございますね。ご姉妹がいらっしゃったのてすか?」
「リリィだ」
「?!」
「?」
「い、え。…どなたの所為で御座いますか?」
「ザップです!」
「…よくわかりました」
「すまないが、洋服を用意してくれ」
「はい。ただいま」
「リリィはこのままで良いよ?」
「ですがこのお召し物はレオナルド様のですね。」
「すいません。僕のが一番小さくて」
「迷惑かけてはダメって!師匠凄く怒るもん」
「師匠って…」
「君は知らなかったかい?幻血術のエリザベト ファン “シィシィ”エーベンハルト。彼女の師匠さ。無茶苦茶良い女だけどね。比例して中身も滅茶苦茶」
「…ははは」
「…」
「迷惑でありませんよ。リリィ様。」
「本当?」
「ええ。クラウス様にも聞いてみてあげてくださいませ」
「?」
「私だ」
「お兄ちゃん?あの、ね」
「?」
「御洋服お願いしても良いですか?」
「もちろんだ」
「!」
「(今すっげぇ良い笑顔!)」
「(クラウスの機嫌が治ってる)」
「(リリィさんスゲェ!)」
「リリィ様」
「はい」
「こちらとこちらどちらが良いですか?」
「!」
「此方もありますよ」
「…お兄ちゃん」
「リリィはどれでも似合うと思う。ピンクが好きだろう?」
「うん!」
「ではこれはどうだ?」
「かわっ?!可愛い!!!お兄ちゃん良いの?!凄く可愛いよ?!」
「ああ」
「あ、あの!ギルベルトさんも良いですか?」
「はい」
「では此方へ。」
「はーい」




服を着替えるのをギルベルトさんが手伝ってくれるので私はウキウキしながら鏡を見る。師匠は絶対来させてくれなかったドレスはとても可愛くてそれだけで嬉しくなる。



「ぎゃー!!!」
「え?!」
「害虫駆除ですよ」
「そうなの?」
「ええ。さぁできました。」
「わぁ」
「よくお似合いですよ」
「お兄ちゃんに見せてくる!」
「リリィ様はクラウス様がお気に入りですか?」
「はい!」
「ふふふ」
「だって大きくて怖そうなのにおめめがクラリスみたいで可愛いの」
「クラリス?」
「師匠の家にいる大きな犬。私には優しいの」
「そうですか」
「でもなんで私、ここにいるの?」
「シシィ様が御用の為此方へいらしたのですよ」
「師匠!また人に迷惑かけてる!もう!」
「ふふふ。さぁ今は何も心配せず、参りましょう」








「わ」
「リリィ」
「お兄ちゃん如何したの?!おてて痛そう」
「おい!姫さん!痛そうなのは俺!」
「ザップ…」
「ひっ」
「未来の奥方様になさった事のお仕置きを致してまいります」
「やめっぎゃー!!!」
「?!お兄ちゃん!喧嘩はダメだよ。ギルベルトさんもだめ!」
「然し」
「怪我したら…うう」
「な、泣かないでくれ。リリィ」
「ぐすん」
「…はぁ。ギルベルト」
「致し方ありませんね、しかし」
「ひっ」



「何か食べよう。君はビスケットが好きだったね」
「?」
「如何したんだい?」




「如何すれば治るか吐いてもらいます」
「あー…ははは」
「如何やら10日くらいは戻らないらしいんです」
「な?!」





「何でお兄ちゃんは私の好きなものを知っているの?」
「…」
「?」
「私の最愛の女性が君に似ているからだよ」
「!」
「如何したんだい?」
「…う」
「?!」
「わーん!」
「リリィ?」
「わたし」
「ゆっくり」
「大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになりたかったのに!」
「…は?」
「クラリスに似たやさしいおめめしてるもん!」
「…」
「もう!お兄ちゃんの馬鹿!」
「リリィ…」
「…」
「…」
「もう!」
「す、すまない」




「なんっすか?」
「幼女になってもふりまわしてるなぁ」
「あたふたし始めましたよ」
「あれはあれで嬉しそうだし。ほって置こう」






リリィ







「何これ」
「姫さんの幼女の時の写真」
「えー…」
「いたいいたいたいたい!!!!」
「人で遊ばないで」
「姫さん人を信じすぎなんだよ」
「あら、疑ったほうが良い?」
「んー…」
「リリィ」
「あ、クラウスさん。何これ?」
「君の(以下略)」
「クラウスさん!」
「か、可愛いからつい」
「もう!」
「そう膨れないでくれ」
「!」
「私は駄目だぞ」
「ちぇ!」
「ザップ」
「もー持ち込まないってーの」
「けち。ま、でも良いや」
「?」
「貴方似の子供作れば良い話よ」
「!」





「相変わらず振り回されてるなぁ」
「平和ですね」

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リリィ 3

目が醒めると上質の布に包まれた感じがして驚く。いや、それより此処どこ?!しかもこれ、布だけじゃない。人の腕とは言い難い腕がぎゅうぎゅう締め付けてくる。いやあったかいけど…いやいやいやいや。…私を包んでいる腕は…とそこまで思案して急いで顔を上げる。



「クラウス、さん?!」
「ん…」
「?!」
「リリィ?」
「なん、で?!それより!わたし、はだ、か」
「おはよう」
「?!」




わたしを見てクラウスさんは珍しく笑われる。心臓が煩い。本当に殺されるかもしれない。いつも整っている髪もいまは乱れているし、声はかすれてるし、翡翠色のその瞳は潤んでいるし。



心臓が暴れる。





「体は、如何だ?」
「から、だ?!え?!な、んで!!!?」


慌てて布団から飛び出すと真っ裸な事を思い出して急いでシーツを掴む。のそりと起き出してきたクラウスさんも裸のようで目のやり場に困ってしまう。


とりあえずだ。距離を取って部屋の隅に行くと困ったようにおどおどしたクラウスさんがいてわたしも困る。




「ど、いうことですか?」
「ザップの置いた花の花粉にそのだ…」
「…」
「リリィ?」
「ザップは何処ですか?取り敢えず、捻り潰せば良いですね」
「そ、のだ」
「クラウスさんは何も悪くないですよ!むしろ被害者です」
「は?」
「一夜の遊び?いや、犬に噛まれた???とでも思ってください」
「…」
「服は…服服って!グチャグ…」
「一夜の遊びで、君を抱いたわけではない」



そういうと凄く怒ったような声が聞こえてきて背筋が凍る。いや、其れ。こう言う場面にすることではない。本能が逃げろというのに、私の足は動く事はできない。
するとつつっと脚に何かが伝う。ん?何これ…真逆と思いながらそれを指で拭ってみる。



「?!」
「リリィ?」





いやこれは…知らないけど。聞いた事はある。へにゃりと腰から崩れ行く。そうなって初めて腰の痛みをかんじるようになった。






「リリィ!」
「なん、で」
「?」
「中…伝っているのって」
「?!そ、それはだな」
「クラウスさん酷い!中に出したら!子供…出来ちゃう」
「リリィ」
「出来ちゃったら…如何する気、ですか」
「っ」
「初めてなのに、酷い」
「すまない」
「っ!やだ!!」
「許してくれとは言わない」
「離して!」
「だが、これだけは知っていて欲しい」
「っ」



ぐいっと顎を上げられる。抱き締めてからのそれははたから見れば恋人同士のようだろう。ただ、私たちは上司と部下で。強いて言えば私の一方的な片思いなのだから。


「離してください」
「ミス ルシアナに見てもらった。」
「先生に?」
「正気に戻すためには誰かが、そのだ。君を抱くか」
「は?」
「斬り刻むかのどちらかと言われた」
「?!」
「私は、君のこの肌にメスが入るのは嫌だった。…何より」
「クラウスさん?」
「薬のせいとはいえ、意中の女性に愛していると言われれば…そのだ。」
「?!」
「贖う事はできなかった。」
「わた、し」
「すまない。どの様な償いでもする。ただ、邪な心で君を抱いたわけではない。許されるのならば今から、この場で交際を正式に申し込みたい。」
「な?!」
「リリィ」
「おおおおおお落ち着いて!?落ち着いてください、クラウスさん!私の様な女にそんな責任を感じなくても良いです!犬に噛まれたとでもっん」
「は…っ」
「ふぁっん…クラウス、さん?」
「ミス リリィ。」
「はいっ!」
「君は君が思っている以上に私にとっては美しく愛しい人だ。」
「はひっ?!」
「愛している。私の終生の伴侶になって欲しい」
「…」
「リリィ」
「クラウス、さん」
「何かね?」
「変な責任を感じていっていませんか?」
「至極真剣だ」
「…中に出したのに」
「それ、は。君が…離れなくてだな。なにより、避妊具をする前に入れてしまって。すまない」
「…何やってんの私!私のせいじゃない!」
「いや、それでも私がしっかりしていたら」
「…」
「すまない。初めて会った時から君は私の特別なんだ。」
「嘘だ」
「本当だ」
「ごめんなさい」
「?!?!??!」
「疑ったりして」
「そちらか…」
「?」
「断られたのかと思った」
「断りません」
「?!」
「え、あの!断りませんよ!私、クラウスさんのこと大好きですから!」
「…」
「今度はちゃんと覚えている時に…その」
「その時に君を抱く。良いね」
「い、いで、す」
「…耳まで赤いな」
「…馬鹿」







リリィ 3








「あいつがリリィに惚れたのはライブラにリリィが来たその時だよ」
「一目惚れですか?」
「ああ見えて奥手だからね。リリィが他の場所で昼寝でもしたら必死に探してソファに置くんだよ。」
「あー…あったな。そう言うの」
「リリィも鈍感だからね。ようやくひっついて良かった良かった」
「本当ですね…あれ?ギルベルトさん。何を?」
「でっけー荷物だな。中身…いてっ!」
「触ってはなりませんよ。」
「リリィのですか?」
「「え?!」」
「住むとは別にクラウスの恋人なんだから部屋くらいいるだろう?」
「あのお二人ですからね。話が早くなりそうですね」
「金持ちってすげー!」

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リリィ

「あれ?起きてたんですか?」
「レオ君おはよう。今起きたの。クラウスさんは?」
「つい今し方、出かけられましたよ。」
「すぐ戻るさ。リリィ。お茶は?」
「いただきます。スティーブンさん。おはようございます」
「おはよう。あいも変わらず可愛いなぁ」
「あら、お上手。お茶、ありがとうございます。」
「本当さ。まぁそれだけでないのが君のいいところだけど」
「クラウスさんと一緒に出かけたのではないのですか?」
「いや、今日は園芸サークルさ」
「また?」
「これ以上増やそうっていうのかね」
「あの方らしくていいではありませんか。」
「まぁ、君が起きてくれて何よりだよ。ザップが来て君にいらぬ事をしては大変だからね」
「ザップさんのお好きなタイプではありませんよ」
「そんなことないですよ!リリィさんすっげぇ綺麗だし!」
「!」
「少年」
「いや、他意はないです!でも!!!」
「まぁ確かにな。リリィは見た目も美しいからな。あの朴念仁が入れ込むのも無理ねぇさ。…リリィ?」
「も、う!恥ずかしい…ってわっ!」
「リリィさん?!」
「良かった!割れてない?」
「良かったですね。怪我ないですか?」
「ありがとう。大丈夫」
「…にしても新しい鉢だな」
「本当に。」
「君に限って食べられることはないと思うけど…危険だったらよくないから置いておこう」
「それがいいですよ」
「そうね。ザップ君みたいになったら嫌だものね」




そう言っておこうとした瞬間バフンという音ともに粉をふりかけられる。これはやばい?!やばいかもしれないと思いながらクラウスさんの大切な鉢植えだから割るわけにもいかないし。と思案していたのがいけなかったようだ。しこたま吸い込んでしまった。不幸中の幸いなのは私だけで、2人は吸い込んでいないというところだ。




「大丈夫か?!」
「ちーっす!あり?」
「急いでクラウスさんに連絡を」
「ルシアナにも連絡しておこう。リリィ」
「如何したんだよ?!」
「あっ!ザップさん。良いところに!ギルベルトさん呼んできてください!」
「は?!姫さん?如何したんだよ」
「新種の植物かもしれない!…リリィ?」
「ん…」
「新種の…新種!!!」
「あ…」
「「あ?!」」
「…知らない!!!」
「わけないだろ!レオ君!!!」
「うっわー!あんたさすがSS先輩だよ!なんちゅうところで買ってんだよ!!」
「…ザップ。わかってんだろうな」
「いや…腹いせっつうかなんつうか…旦那にって思ったんだけど…」
「歯ぁ食い縛れ!」
「スティーブンさん!まずはあれが何か聞き出さないと!」
「さっさと吐け!」
「えー…とですね」
「死ぬようなやつか」
「っつうか。その…あっちの方の」
「「?!」」
「新種らしくて、花粉嗅いだらやりたくなんの当たり前で」
「で?」
「嗅いだ奴の一番抱いて欲しいやつに見えんの。目に映る全員が」
「はぁ?!」
「後腐れのないやつだから!そこんとこは大丈夫だけど」
「何が大丈夫だよ!」
「それよりだ」
「ん…」





「クラウス、さん」





「やばい!!!」
「あれはダメっす!」
「女性陣を呼べ!時間稼ぎ…ザップ?」
「クラウス、さん」
「うへへへ」
「きーさーまー!!!」
「へぶらっ」
「縛っておきます!」
「ぐへ!」
「緊急ってなんですか?」
「チェインさん!」
「良くやった!!!よく来てくれた!!!!」
「え?…リリィは?」
「SS先輩の所為で」
「クラウス…」
「てめっ!よりによって!!!」
「クラウス、ギュってして」
「…御本人は?」
「あと20分かな?」
「KK呼んでください!!」
「ふっ…ん」
「リリィ!リリィ?私よ!」
「?」
「正気になって」
「…クラウスさん、大好きよ」
「「「?!」」」
「大好き。すごく」
「これ、女の私でもやばい!」







リリィ







「如何すれば治りますか?」
「バラバラにするか」
「それはダメ!」
「なら気の済むまで発散するか」
「…もうそっちしかないかな」
「先生」
「これってさぁ。死んだ恋人に抱かれたい娼婦で流行ったんの。でも副作用が強すぎて」
「「?!」」
「依存性かな。もう死んだ恋人と会えるのだからね。罪作りだわ」
「なら、大丈夫?」
「でも考えてみろ。少年。相手はあのクラウスだぞ」
「?!」
「ある意味…死亡フラグですね」

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初恋の三成 3

あれから2年。




「あー、またきた」
「何です?」
「君の縁談。」
「破って燃やして灰にして」
「黙ってたら美人になったのに…今年いくつ?」
「16ですけど」
「子どもの一人や二人いても…ごめん。怒らないで!」
「出家する」
「本当にごめんね。ほんと男嫌いに拍車がかかって」
「あの生き物をどこをどう取って…好きになれと!」
「まぁこの2年君にとっては散々だったからね」
「遊べる女だと思って…っち!何度押し倒されそうになったことか!」
「でもまぁ。僕の娘になったじゃないか」
「それが良かったのか…悪かったのか」
「どういう意味かな?」
「深い意味はありませんけど!」
「嬉しいくせに」
「まぁ、そうですね」
「デレた!」
「また妙な言葉使って…まぁいいですよ。畳の上なら死水取ってあげます」
「まだそんな年じゃないよ」
「…無理しなければでしょう」
「わかってるよ」
「まぁいいや。取り敢えず…ん?」
「誰だい?」
「左腕三成、秀吉様の命により参りました」
「!」
「ああよく来たね。梅、お茶」
「はい」
「う、め?!居たのか」
「…」
「う…そのだ」
「ごゆるりと」
「っ」
「ふふふ。相も変わらずだね。行ってしまったね」
「次からは左近を前触れに行かせます」
「良いの?ますます会えなくなるよ」
「それは…」
「君は意外と諦めが悪いね」
「わかっています」
「だからこそ成就して欲しいんだよ」
「…」
「にしても遅いな…何処までお茶を」
「見てきます」
「そう言えば、今日は正則君が来てたね…酔ってないといいけど」
「!」
「あっ!三成君!」





酒臭い。此奴!と押し返しても叶うことはない。武に秀でた男なのだ。でも凄く酒癖が悪い。素面でも癖が悪いのに、これだけ強かに酔われるとどうにも出来はしない。叫ぼうとしたものの口は手拭いで塞がれてしまっている。そういうところは異常に手際がいいので腹がたつ。
にしても今の状況はかなりまずい。今迄は近くにいた人が助けてくれたり、助けを呼んでくれたけど今回はそれが無い。絶対絶命なのだ。




「んー?」
「んー!!!」
「おまえ、どっかで…」
「んー!!んー!!!!!」
「まぁいいや。相手しろ」
「?!」
「綺麗な顔だな。気に入った」
「!!!!?!」
「暴れるな」
「ん!ん!!!」
「ったくよ!」
「んっ!」
「殴りたくねぇの!俺は!!!」




暴れてたら殴られた。多分加減をしているのだろうけど打たれた頬が痛くて仕方が無い。本当に男という生き物は最低だ!
父上様も石田様と話していて気がつかないだろう。本当に、こんな男の嬲りものになってしまう!涙が出てくる。何もできない無力な自分が情けない。





「大人しくしてろ」
「?」
「濡れねぇな」
「!!!?!」
「まぁいいか」





何がいいかだ!と思いながら充てがわれた其れに戦慄する。恐ろしいし、悔しいし。色んな感情でごちゃ混ぜだったその瞬間。大きな音とともに馬乗りになった男がいなくなっていた




「梅!」
「んー?!」
「っ?!正則!!!貴様!!!!!」
「ったー!!!何しゃがんだよ!って…あれ?!梅ちゃん?」
「貴様。…殺してやる!そこに首を垂れろ!」
「お、俺やっちゃった?!」
「死ね!!!」
「わー!!!すまん!!!許してくれ!」
「三成君!いたか…正則君。どういう事かな?」
「は、半兵衛様!」
「三成君!交代だ。…僕の娘を手篭めにしようなんていい度胸だね!」
「す、すいません!許してください!!」
「死ぬなんて生ぬるい。…さぁいくよ」
「ぎゃー!!!」
「梅!」
「ぷは」
「大丈夫か?!」
「う…ぐ」
「涙を拭え…」
「ふっ」
「泣くのを我慢する必要は無い。半兵衛様が連れて行ってくださった。あの下衆はもう居ない」
「…ひっく」
「すまん」
「?!」
「すまん…もっと早く見つけていれば」
「…」
「今は私しか居ない。落ち着くまで側にいる。好きなだけ泣け」




その言葉に必死に我慢した嗚咽が漏れる。堰を切ったように涙が溢れる。恐ろしかった。そう震える手で眼前の着物に私は縋る。
石田様は汚れる事を気にせず抱き締めて、泣く赤子をあやすが如く背中をさすってくれる。それが絶妙で私はいつの間にか眠ってしまったのだ





初恋の三成 3







「っ」
「起きたか?」
「わ、私!此処は?」
「勝手に寝所に入るわけにはいかなかったから…私の部屋だ。すまない」
「え?!あの!」
「半兵衛様にも報告してある。腫れてしまったな」
「っ?!」
「す、すまない。頬が腫れていたから軟膏を。勝手にしてしまった」
「い、いえ」
「水を持ってくる」
「あ、あの!」
「何だ?」
「ありがとうございます」
「!」
「?」
「い、や。構わない。…少し待ってくれ。半兵衛様を呼んでくる」










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