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変換なしの雑食夢

ran

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遅くなりましたが

拍手お礼下げました。
なんだか統一感無かったので


銀魂の新刊読みました。アバババ言ってます。何終わっちゃうの?銀ちゃん居なくなっちゃうの?
何気に近藤さん愛されてるの?!
滾ります

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アゼル

彼女の何が私を惹きつけるのか?
そう、自問するものの答えは出ない。包帯を手に対峙する彼女の顔を見て溜息をつくと片眉をあげて名前を呼ばれる。

「溜息をつきたいのは私の方です」
「すまない」
「と思うのなら逃げないでください」
「のつもりなのだが」
「やり辛い」
「すまない」

古い包帯を巻き取りながら彼女は深く溜息をつき再び顔を見てくる。
バイマトはそのやり取りが面白いらしい。クククと笑って許してやってほしいと言うのだから今度はこちらの眉が寄る。


「痛かったですか?」
「いや」
「痛かったら言ってください。」
「ああ」
「でも」
「ん?」
「凄い筋肉ね。」
「…」
「流石と言えば流石なんだけど。無理のし過ぎです」
「そうか」
「満身創痍だわ。」
「仕方がない」
「あまり無理をなさらぬように。」

おかえりを待つ奥方様が心配されてきますよといわれ、停止する。それを不思議に思った彼女が怪訝そうにこちらを見るので居ないと端的に言えば、そうですかとだけ帰ってくる。

「流行り病だ」
「お気の毒に…」
「もうあまり思い出さなくなった」
「どの様な」
「ん?」
「どの様な奥方様でしたか?」



父方の親戚でよく泣く娘だったと言う。嬉しいと泣くので当時随分と困ったものだったといえばお幸せだったでしょうと彼女がいう


「泣けるのですから」
「そうか?」
「辛抱すると泣けないものですよ。」
「そう言うものか」
「ええ」


では貴方はとたずねたいそれができなかったのは彼女の憂いが思つた以上に深く暗かったからだろう




フラスコの中の人

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元就短編の10年後 元親と幼女

おじさんだあれ?とあどけなく聞くその姿は、懐かしい彼女のそれではなく、憎々しいまで涼しい顔をしたあの男にそっくりで苦々しいことこの上ない。只目元が彼女に似ていて憎むに憎めない自分に笑ってしまう。
遠い昔に手を離してしまった女。いや、差し伸べられた手を見て見ぬ振りをして好き勝手した代償だ。誰でもなく自分が悪いのだ。

「真っ白ね」
「ん?ああ」
「私は黒いの」
「綺麗な髪だ」
「父様にも言われる」
「親父さんの事好きか?」
「勿論!」
「怖いって噂だぜ」
「家族にはすごく優しいの。悪い事したら怖いのよ。でも母様の方が怖いわ。」
「本当かよ」
「本当よ。」
「なら」
「母様も好きよ。悪い事する私が一番いけないのよ。」
「そうか。」

そう言うと黒曜石の瞳がキラキラとこちらを見る。無垢で優しい瞳だ。男ばかりの息子たちと違って可愛らしいと頬を緩ます。
釣りをしてたんだよと言えば納得がいったのかまた笑うのだ。

「良いのかよ。」
「いいの」
「親父さんに叱られるぜ」
「私、会いに来たんだもの」
「何に?」
「貴方」


は?と息を飲めばくすくす笑うこの娘の血が侮れない事を思い出して頭を抱える。

「いつ気がついた?俺が西海の鬼だって」
「私は名乗っていないのに父様と母様を知っていたでしょ?」
「餓鬼だとおもってたら。やっぱりあの野郎の餓鬼だ」
「甘いから母様を父様にとられてしまうのよ。」
「ぐ」
「まぁ。そっちの方が母様も幸せだろうけど。」
「クソ餓鬼」
「父様曰く白髪の大男で釣りをしていたら、大空けだ」
「あの野郎」
「バカが移るから近づくなって」
「…」
「嫌われてるね」
「あんな奴に好かれたくねぇよ!」
「母様も」
「あいつまで?!」


そういうと可愛い餓鬼改クソ餓鬼はすくりと立てって駆け出す。


「おいっ」
「母様ねー!」
「ああ?!」
「いい人だから子供に意地悪しないわって!本当ね!」
「…」
「会ったらありがとうってー!」
「はぁ?」
「伝えたよー」
「おいっクソ餓鬼!」
「なーにー!!!」
「あいつにあったら言ってくれ!!」



愛してるって!そのうちクソ餓鬼共々さらいにってやる!


そう叫ぶとクソ餓鬼は彼女の様に笑うのだった。



積み木崩し

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三成 続き 過去

綺麗ねと言えば三成さんは驚いたような顔をして私を見る。手にはキラキラとした紅い石を持っていてポロリと落としてしまうものだから私は急いでそれを拾う。
三成さんは伯父上の侍童で私より幾つか年上なものの大人ばかりの城の中では唯一の子供なのだ。只何時も話しかけようとしたら逃げられるし遊ぶどころか話した事もなかった。だから私は舞い上がっていたのだろう。おずおずと差し出した手の上に乗ったそれを受け取ってもらえた時、嬉しくて微笑んでしまい名前を呼んでしまったのだ。

「っ」
「三成さんは剣術がお強いと聞きました」
「その様な」
「あと筆も」
「姫」

声に反応して頭を上げると困ったような顔をしてじっと見つめてくるので私は思わず息を飲む。

「姫」
「はい」
「私の様に身分低い者に親しげになさらないでください。」
「え?」
「私は侍童です」
「私」
「秀吉様に迷惑が」
「あ…」
「姫?」
「御免なさい」
「姫っ?!」
「貴方に迷惑をお掛けいたしました」
「泣かないでくださいっ」
「っ」

溢れる涙を拭っていると三成さんはこの世の終わりの様な顔をしてじっとしている。
益々居た堪れなくなって泣いていると獣の様に彼が唸る。

「御免なさい。私如きが貴方を煩わせてしまって」
「違うっ!!!」
「ひっ」
「あ…」
「御免なさい」
「申し訳ありません。違うのです。」
「三成さん?」
「刑部にも言われました。私は言葉が足りないので、貴方を御不快にさせてしまうと。」
「吉継さんがですか?」
「はい。ですから余り親しくしてしまうとこの様に姫を怖がらせてしまいます。」
「私は」
「?」
「貴方と話したかったのです」
「…は?」
「嫌われてしまったのかと。父や母の様に。私はなにもしていないつもりでも貴方の気に触ることをしてしまったのかと。そう思うと辛くて…」
「っ!違います!!!」
「三成さんは私が嫌いですか?」
「貴方は秀吉様の養女で姪御様でございます。嫌う事など!」
「…」
「姫」
「貴方も大人たちと同じ事を仰るのね」
「あ…っ」
「…」
「姫」
「…」
「私に許可を」
「?」
「私は貴方が恐れ多くも秀吉様の姪御様でございますが、」
「三成さん?」
「仮にそうではなくとも、好ましい方と思っておりました。」
「⁈」
「貴方の様な女子になんと申せばいいのか。私はこの様な性格ですし。刑部に尋ねると先程の様に言います故。御不快申し上げませぬ様していたのですが。申し訳ございません!斯くなる上はこの腹」
「えっ?!待って!嫌です三成さん」
「姫?」


私もっと沢山貴方と話したいですと言えば色白の肌が真っ赤に染まっていく。
きっと私もだろう。ここに来てこんな優しさに触れたのが初めてだったのだから。


「三成さんは優しいです」
「は?」
「またお話ししても良いですか?」
「しかし」
「貴方の時間がある間でいいですから」
「ならば、私の事は三成と。敬語もなりません」
「ですが…」
「私の様なものにその様なお優しいお言葉をお掛けいただくと姫が侮られます」
「…わかった」


そう言うと三成さんは静かに笑い、私に手を出す様にと促す。

ころりと手に乗ったのは先程の紅い石で。私はそれと彼の顔を交互にみてしまう。くつりと笑われて差し上げますると言うものだからこの様な高価なものは頂けないと首を横に振る。

「良いのです」
「ですが」
「差し上げるつもりで買ったものですから」
「…」
「では私は」


そう言って去っていく三成さんの後ろ姿を見て嬉しいのに心の奥がチリリと痛む理由がわからなくて。静かにそれを握りしめた


幼子の恋

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