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変換なしの雑食夢

ran

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連載 ルート

「金色の髪」
「思い出すか」
「少し、バッシュ様とあの人は似ているわ」
「親戚の様なものだ。」
「そうですか」
「我輩は」
「はい」
「貴様の様な女は初めてだ。」
「そうですか?」
「其の儘夜に溶けていきそうなのである。」


そう言ってこちらを見るので私は笑う。確かに、消えていきそうかもしれませんといえば返事がなくてカップの音のみが聞こえる。
兄が昨日来た。帰国する様にと言われ、できぬのならドイツへ帰れという事。人質にいくか、行く準備をしろと言われる私を保護してくれたのがバッシュ様だ。ありがとうございますといえば、契約だというこの人はやはり似ている。


「行きたかったのであるか?」
「楽かもしれません」
「すまぬが」
「分かっています。今の兄は」
「己も律している。ああいう男は嫌いではないが…」
「優しい兄なのです。」
「わかっているのである。」



バッシュ様といえばエメラルドの瞳がこちらを見る。


「あの日、手を取ったのに後悔はないのです」
「ああ」
「ですが如何して1人で我慢できないのでしょうか?」
「できるものの方が殆どだがな」
「…」
「如何したのである?」
「そうですよね。私の見る目がないのですよね」
「というよりかは」
「?」
「愚か者なのである。」





馬車の音がする。忌々しげに外を見ると噂をすればとため息と共に漏れる。部屋から出ぬ様にと釘を刺されて部屋を出て行く。きっとリヒテン様が門番をしてくださるところでしょうと私もため息をついてお茶会の終わりを悟るのだった




静やかな茶会

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銀英伝 ヴァルハラ編

「仲良し?」
「いいえ」
「仲良し?」
「…頭の中が退化しているぞ。きちんと話せ。あと、状況を見て話せ」
「いや、両手に花だと思いまして。」
「花、か」
「花、ね」
「綺麗な花ほど棘があるというから。さっきから急に胃が痛いわ。」
「卿は」
「パウルさん?」
「いや今更か」
「?」
「こちらを向け」
「…?」
「気を回しすぎだ。お前の事でいささか気に食わぬ事もあるが…疲れさせたいわけではない。」
「うん。」
「ミュラー閣下も同意見だろう。」
「ええ。」
「いつ気が付いたの?」
「根が浅い。」
「目の下の隈かな。」
「無駄口が多い」
「無意識に胃に手を当ててるよ」
「…」


よく見てますねといえば名前を呼ばれる。少しだけしゅんとすると頭に接吻される。パウルさんに。久しぶりだなぁとぼんやりして、へにゃりと笑う。
少しだけホッとしたパウルさんの顔が見える。


「あなたのこの顔を見るとは」
「卿にしているわけではない。」
「ええ。ですが」
「?」
「マインシャッツ」
「ん?」
「やはり愛しい」



そう言って隈をフニフニとされる。口を尖らせて抗議をすると頬にキスをされる。



「ふむ。」
「?」
「その顔は初めてだな」
「可愛らしいでしょ?」
「ああ」
「パウルさんが?!」
「煩い」
「ふふふ」
「?」
「嬉しいな。」
「真っ二つにしたら再生せぬか?」
「しません!」
「小さくてもこの際」
「…猟奇的なのやだ」
「独占したいのですよ、あなたを」
「今しているでしょ?二人で。」
「…」
「私は悪い女ね。」
「の様だ。」
「其処もまた魅力ですが」
「ねえ。」
「ん?」
「キスしたい。」
「何方と?」
「りょうほ、ん!!!」
「オーベルシュタイン閣下!」
「くくく。惚けているな」
「ばか…ナイトハルトさっんー!!!」
「ふふふ。可愛い。」
「共にベットでは共有した事がなかったな。」
「ええ」
「まさ、か」
「寝られると思うな」
「たくさん鳴いてくださいね」






絡まるいばら

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銀英伝 ヴァルハラ編

「で」
「如何した?」
「何ですか?マインシャッツ」
「…恥ずかしくないのか?」
「とんでもない。彼女以外に言うつもりはありませんし。大体物のように呼ぶ方こそどうにかならないのですか?」
「私が如何呼ぼうが貴様には関係ないだろう」
「喧嘩はやめてくださいな」
「…」

人を挟んで喧嘩などしないで頂きたい。そう思いながらため息をつくとナイトハルトさんに頭を撫でられる。少し目を細めて享受しているとパウルさんに名前を呼ばれて、返事をする。


「いい顔だ」
「んー」
「眠たいか?」
「ん」
「寝ていいですよ」
「2人は?」
「私は側にいる。」
「パウルさんは?」
「そうだな。」


3人でお昼寝?と尋ねても返事がないから私はナイトハルトさんの膝の上で滑り落ちる。膝枕状態で右手をナイトハルトさん。左手をパウルさん。手を繋ぐとナイトハルトさんにくつくつ笑われる。


「可愛い」
「ん。」
「寝ていろ」
「パウルさんも」
「私は?あなたの横に行ってもいい?」
「うん!」
「卿」
「閣下はやめられますか?」
「居なくなっちゃうの?」
「…」
「パウルさん?」
「一度離せ。上着を脱ぐ」
「はーい」
「この様な服で横になるな」
「ありがとう、ございます」
「おい」


2人に挟まれて眠気が襲う。静かに重くなる瞳を閉じるとパウルさんに頬を撫でられる。其れに擦り寄ると静かに眠りにつくのだった






両手に花


「寝てしまいましたか?」
「…の様だ。」
「可愛らしいな。」
「卿と同意見とは気に入らんが。」
「…」
「さて」
「寝ますか」
「起きたらまた騒がしくなるな。」

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「おん?」
「姫さん?!なんで此処まで?」
「おー、美人だな」
「一寸忍び屋敷まで何の用?来ちゃダメって言ったでしょ?」
「邪魔して悪かったな。」
「…用は?」
「ん?いやいい。才蔵に頼む。」
「はぁ?なんで?!」
「いや、済まなかった。いい所を邪魔して。其処の美人も。」
「一寸!話終わって」
「ははは。じゃあな」


そう言って部屋を出ては才蔵と叫ぶ姫さんの声を聞いて萎えてしまう。但し色の訓練中に中止はない。とっとと終わらせて駆けつけるかと思っていた。のが、間違いだったらしい。


「毒?!」
「通常なら致死量だった。あれで良く此処まで来たと言えばいいのか。」
「今は?」
「熱が高い。峠は越えていらっしゃるが…」
「何で」
「頭?」
「なんで言わなかったんだよ。」


そう言えば才蔵に笑われる。人でなしの頭も姫様と真田の旦那にはすこぶる弱いと。否定はしない。此れと大将の命3つが俺様の全てである。他のはどちらでも良いと言い切れるし。勿論。自分のものも。どちらでも良いのだ。


「頭、才蔵様」
「ん?」
「姫様がお目覚めです」
「行く」



そう言って闇に溶けると才蔵の笑い声が聞こえてくる。



「姫さん!」
「んー…あれ?如何して佐助がくる?才蔵を呼んだはずだが…」
「え?!」
「お呼びでございますか?」
「ああ。城に連れて帰ってほしい」
「そんなの!俺様の仕事だ!」
「いや…いい。此れから佐助は幸村の傘下になれ。私に構うな」
「何言ってんの?!姫さんと旦那の2人を護るのが」
「ならば聞くが、」
「何?」



幸村と私、何方かを捨てなくてはならない時、如何する?と言われ頭が真っ白になってしまう。
何方選べないなど言えるはずもない。この目は既に俺の答えを知っているから。


「父上に言われたのだろ?」
「…」
「選べと言われているのなら幸村を頼む」
「其れが姫さんの命令?」
「ああ」
「…わかった」



そう言うと姫さんはうっすら笑うのだった






白い花



「良いのですか?」
「いいんだよ。才蔵。」
「は」
「風当たりがきつくなってしまうかもしれんが…許してくれ」
「いえ」
「ずっとな」
「はい」
「何かあったら佐助が来て助けてくれると思ってたのだがな。違った」
「姫様」
「私が知らない佐助もいるのだな。まぁ当たり前だが」
「…」
「寂しいなぁ」

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銀英伝 ヴァルハラ編

「ナイトハルトさん?」
「ん?」
「怒っていらっしゃる?」
「何に?」
「あ、」
「?」
「貴方を選ばなかった事」
「いや、其処には怒っては否いよ。」
「?其処にはって怒っていらっしゃるの?」
「勝ち誇ったオーベルシュタイン閣下の顔にね。」
「あー…」



そう言うと抱き上げられて膝に乗せられる。びっくりして顔を見上げる頃には色々な所にキスをされるものだから身を捩るのだけれども。
ナイトハルトさんと呼んでも止めてくれる気はないらしい。すると一点にきつくキスをされる。跡になる!と思いながらいや待てよ。此処は…。


「痛、いです。」
「そう?跡になっていたよ」
「(やっぱり!)ナイトハルトさん?」
「元々は彼の妻だから仕方がないのかもしれないけれも」
「お顔が見えないから、ね?」
「他の男がつけた跡が有るのは気にくわないな」
「っひ!?」


他にないかしっかり確認させて頂くよと言うこの笑顔は余り良くない時だ。取り敢えずいつの間にかついたその跡を忌々しく思いながら嬉々とするナイトハルトさんの顔を見上げるのだった。



雄々しい大型犬

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