好みではない夫の三成 3 好みではない夫の三成 2017年10月03日 「…何か?」「何がだ」「あまりこちらを見ないでください」「見てはいない」「気持ち悪い」「貴様!」「あ、彼方の侍女など豊満で好みではありませんか?」「私のことを何だと思っている」「ふふふ」「笑ってごまかすな!」「漁色家」「…ぐ」「英雄色を好むと申しますし、貴方の子供は必要でございましょうが、佐和山におられるそうですし。別腹の子はこれから増えましょうから。子どもは幾らいても構わないのが当節の慣いですわ」「…正室との子が嫡男だ」「呆れた。まだ増やそうと?」「当たり前だ!でなければ何のための縁組だ!」「なれば先に申しますれば」「?」「私は私の子など欲しくはありません」「は?」「どうしてもと申すのなれば先日のように無理やり暴いて下さいませ」「気は確かか?」「さぁ」「…好きにしろ。」「ありがとうございます」そのまま出て行くのかと思えばなぜか私の首筋に指を這わす。嫌な鳥肌が立つ。殺したいのならさっさと殺して下さいませといえば凶悪な顔をして舌打ちをしてから出て行かれる。面倒臭い。何もかもがだ。「傷はなかったと」「ああ」「仲良く出来ぬか?」「知らん!あれは私に媚びない。ただそれだけだ」「其処に惹かれたか」「惹かれてはいない」「左様か」「…」「子は要らぬか。我のようよな」「何のための縁組だ」「まぁ、必ず孕ます必要は確かに無い」「?!」「ぬしは真面目故。太閤が良い例よ」「確か、に」「あまり無体は致すな。頑なな心がますます硬くなる。ぬしとて本意ではあるまい」「っち!」「貧乏揺すりはやめしゃれ。彼方は太閤や徳川の様なガチムキが好みの様よ」「だか、らか!」「…観賞用よ。ぬしとは違う故な。これ、歯ぎしり致すな。歯がちびる」「なら、何故だ!」「朝食は共にとっておるのであろう?」「…あれは食べん!抱けば必ず部屋に帰る」「抱き潰してみたら如何か」「した。気をやったからそのまま朝まで寝ていると思ったら厠に行っている間に部屋に帰っていた」「極めておるなぁ」「追いかけてみれば部屋で一人気持ち良さげに寝ていた。私と共にあるときは目を細め眉間に皺を寄せる癖にだ!」「あれより他の女とは?」「人払いを済ませてから寝る様にしている」「はぁ」「?」「気が付いておるが、いちいち気にせずということか」「?!」「哀れなれど室としては適材よ」「…」「あまり追いかけ回しゃる…三成?」「あれは私を拒否するのか!!!」「ま、またしゃれ」「許し難い!!!!」好みではない夫の三成 3「散々嬲って、抱き潰した上にたまたま近くを通った遊び女をその横で抱いて気がつけば部屋にはおらず、自室に戻っていたと」「…」「遣り過ぎよ」「…わかっている」「左様か」 PR
好みではない夫の三成 2 好みではない夫の三成 2017年10月03日 「貧相だな」「貴方様に言われたくはありませんが、豊満なのが宜しければ私など抱かなければよろしいのですよ」「黙れ」「真昼間から人を押し倒して好き勝手した挙句の台詞が貧相なのですから。まだ優しい方でございましょう。今、何時かしら?」「?」「侍女を呼んで髪を直します。貴方様は豊満の方の元へでも行かれますか?」「夕刻だ。必要ないだろう。食事もここで取れば良い。」「…」「何だ?」「まさか共に食そうなどと思っておられませぬな」「ここは私の部屋でもある。」「左様でございますか」「おい…どこへ行く?」「太閤殿下から下賜された自室に向かいます。」「は?」「誰か。」「…何が気に入らない?!」「?」「嫁いでこの方共に食したことがないのはおかしいと言われた」「宰相様にでございますか?」「…」「寵愛の薄い室など婚儀の際に顔を会わして終いなどざらにございます。些かもおかしいところはないかと」「っち!」「では失礼いたします」「とっとと去れ!」「言われなくても」部屋から出ると脇息が投げられて庭の石に当たって粉々になったらしい。勿体無いと口に出して言えば侍女に手を引かれる。急いで退散しないと命が危ないらしい。短気は損気よねと言ってくつくつ笑えば呆れたような顔をされる。「やれ奥よ」「あら、大谷様。」「今から主のせいで曲がった臍を直しに参るのよ」「宰相様が要らぬことを仰ったからですわ。」「共に食したくはないということか」「お互いのためですわ」「ひひひ。あれでも色々考えておるのだがなぁ」「空回りもすぎますわ」「左様か」「私の役目は人質でございましょ?」「正室は人質ではあるまい」「という名の…まぁ良いです。それよりよろしいので?」「良くはないが…我とて草臥れる」「明日の菓子は奮発しておきます」「左様か…ではなぁ」好みではない夫の三成 2「あ!三成の」「これは徳川様」「久しいな。三成は?」「さぁ?私は自室に向かう途中でございますので」「そうか…」「何かご用でも?」「いや何。急ぎではないのだがな。ああ!そうだ。奥方から」「…」「露骨に嫌そうな顔だな」「こういうものは大谷様にお願いした方がよろしいかと」「そうか…なぁ」「?」「上手くいっているのか?その」「英雄色を好むのは彼の方だけではありませんでしょ?お噂はかねがね」「いや?!その…すまん」「私に謝られても」「これは致し方ないというか…そのだ」「ふふふ」「?!」「貴方様に抱かれる女子は一時でも安寧の中にありましょうね」「な?!…奥方」「それでは失礼…」「いえやすぅぅぅぅ!!!!!」「ひっ?!お、奥方様!」「三成?!」「この売女!!!貴様誰に嫁いでいると思っている!」「三成?!お前!自分の奥に!!!」「…私は家のため豊臣に参りましたので誰でも良いのです」「な?!」「太閤殿下が貴方にとおっしゃるから貴方様に嫁いだまでの事。お互い、そうでございましょ?」「この?!」「三成!やめろ!!!」「…失礼致します」「お、奥方?!」「?!」「腹の据わったというか…流石お前の奥方だな」「っち!」「首筋に刀を…いや、そんな顔で見るなよ」「黙れ!大体!!!!!」「わ、わしのせいか?」「死ね!!!!」
好みではない夫の三成1 好みではない夫の三成 2017年09月26日 「…」「…」「…」「…」「…やれ、奥方」「?」「怒って」「怒ったほうが良いですか?」「いや、なぁ」「いちいち怒りませんよ。馬鹿らしい」「左様か」「淡白そうに見えて。殿方とは見た目では判断できませんね」「いやぁ、なぁ」「?」「主が来てもやめぬとは」「大谷様。」「?」「考えるだけ無駄でございますよ。普通、恥ずかしがったりするものでございましょ?…殿方は違うのですか?」「違わぬなあ。」「普通や一般的何て言葉には踊らせられませんよ。ですけど、話があると言われ尋ねると遊び女を抱いていらっしゃって。退室しようとすれば話があると言っただろうと叫ばれて。挙げ句の果てにはそのままお話をされる。…複数相手にしながらです」「本になぁ。我些かひいた」「漁色家」「んー…そうではなかったがなぁ」「私が正室に上がったから心労が溜まったのでしょうね」「…」「何ですか?」「冷え切っておるなぁ」「ええ」「不幸よフコウ。主の上に不幸の凶星が燦ざめくか」「?」「何よ?」「私は貴方様が思っている程不幸ではありませんよ」「は?」「この世で一番平和な城におりますから」「まぁなぁ。佐和山には行かぬと聞いたが?」「彼方には側室殿がおりますでしょ?義兄上様が来なくて結構と。肩身の狭い話ですよ。」「左様か」「何より、私は大阪が良いのでございます」「また何故。主は城下にも行かぬのになぁ」「太閤殿下のお姿を拝し奉れば良いのです」「…似た者夫婦よな」「違いますよ。私の好みなのです」「…………は?」「ガチムキ…最高ではありませんか。」「いや、またしゃれ。」「?」「主は性的に太閤を見ておると?」「あの人とは違います。観賞対象としてです。まぁ、私が殿下の子を孕んだとしても気にしないどころか喜ぶのでは?」「否定できぬのが悲しいなぁ」「徳川様も素敵ですし、黒田様や立花様の素敵です」「三成とは正反対よな」「嫁げと言われましたから嫁ぎましたけども。彼方は彼方で言い分がありましょうが私としては好みではないところの話ではありませんよ。外観も中身も」「…」「あ、大谷様は良きお茶飲み仲間として大好きですよ」「左様か。…のましゃれ」「ありがとうございます」好みではない夫の三成「あ」「?」「殿様の声が近づいて…」「また徳川と追いかけっこか」「少し席を離れます」「どこにいかしゃる」「漁色家の一面を見ましたから…顔を見たくないです」「恥ずかしいか?」「いえ、気持ちが悪い」「…」「ではまた」
勝手すぎる三成17 勝手すぎる三成 2017年09月25日 「幸」「…」「寝て、いるか」「…」「…熱も高いな」今日は朝から散々だった。起きあがれる程度の高熱は佐吉を送り出してから酷くなったせいで病院へ行くのも一苦労だった。行きのタクシーの中で大谷さんに佐吉を頼んで、出社中の三成さんには一応連絡して置く。ああ見えてまめな上一度逃げたせいで過保護に磨きがかかっているのだ。帰りには必ず連絡が来る。お風呂に入っていたらひと騒動だったのが記憶に新しい。当たり前のように電話に出るまで鳴らし続けるものだからこういう時にはとても困るのだ。先に手を打ったほうがいいだろうと連絡を入れて薬を飲ん横になっていたらいつの間にか寝てしまっていたらしい。「ん…何、時?」「?!」「…」「幸?」「夜?」「…昼前だ」「えー…何でいるんですか?」「心配だから…その。」「仕事」「会議までに帰らないといけない」「ご飯食べました?」「移動中に食べる」「今何か用意しますね」「は?!待て!寝ていろ」「えー…」「熱が酷いな。何か食べたか?」「ふふふ」「?」「夫婦みたい」「夫婦だ。馬鹿者」「本当ですか?」「…何か食べられそうか?」「果物買ってきてますから」「水分は枕元に置いておく」「ありがとうございます」「…」「?」「…もう少し寝れそうか?」「ええ。…会議大丈夫…では無いんですね」「っち!」「気をつけて」「お、起きるな」「…」「寝ていろ。良いな。何かあったら連絡をしろ」「はいはい」「例えどんなに元気になっても夕餉の支度はするな。刑部と話がついている。」「でも」「?」「ちゃんと食べられますか」「ああ」「なら」「いいな。寝ていろ。寝ないと治らん」「ふふふ」「幸」「?」「早く良くなってくれ」「頑張りますね」勝手すぎる三成17「あ!三成様!」「出ろ。」「はい!お願いしまーす」「書類」「これっす!」「…」「奥方様、どうでっぶし!」「気が逸れる」「すびません」「今日はとっとと終わらせるぞ!ついてこい」「げ?!頑張ります!」「遅れたら、わかっているな」「はひ!」
勝手すぎる三成 16 勝手すぎる三成 2017年09月22日 「?」「秀吉」「瓜二つよの」「母」「ご無沙汰しております」「…いいかい。僕は未だに反対だ。三成君があれほど必死に頭を下げなかったらこの家の敷居を跨がせるつもりは無かった。…これは温情だよ。君のような無能な女は彼には相応しくない」「半兵衛。…すまない」「いえ。その通りだと思います。」「半兵衛様!私はお伝えした通り、幸以外は」「わかっているさ…まぁ、唯一の仕事は恙無くこなしてくれたようだしね」「よく似ているな」「…」「如何したんだい?」「ひひひ。大人の話の最中は話さぬようにと躾けられておってなぁ。本に賢きこよ。」「ふふふ。僕は君の祖父かな?養父の一人だよ」「…」「僕は君と話したいな」「…刑部」「構わぬよ。主の好きなようにしりゃれ。なぁ、賢人」「ああ。勿論だよ。きみは三成君の次に豊臣を背負うものさ。好きにすればいい」「なら」「佐吉…三成さん?」「…秀吉様の命だ」「貴様は私の一生涯の最たる敵だ!」「え?!」「私の母への暴虐の限りの悪言!万死に値する!」「な?!え!!」「私は今の今まで貴様に何をして貰った!母には今生で返せぬほどの慈悲慈愛をいただいている!今もそうだ!何を思い上がっている!私にとって母は至上!かけがえの無い方だ!其れを貴様は!!!!」「ひ、ひでよし」「主がやりすぎたのよ。」「ひひひひひっ!我は忠告をしたのになぁ。なぁ佐吉」「ああ!刑部!こいつは敵だ!母を害するものは」「佐吉!」「母!」「申し訳ございま、せん?」「…何だい?」「い、え」「僕が泣いたらおかしいかい?!」「半兵衛。…すまない。…佐吉も」「母を虐げないか?!」「佐吉!!」「黙れもやし!大体貴様がなよなよしく女々しいから母が虐げられたのだろう!義理の盾になるのが夫の仕事だろう!!!」「ああ、もう。佐吉。落ち着いて。母は誰にも虐げられていませんよ」「あれでか!!!今まで貴様何をしていたー!!!!!やっぱり反対だ!こんな家出て行って刑部と三人で暮らそう!慎ましくあれば困らないはずだ!」「しっかりしているな…なぁ三成」「申し訳ありません」「嘘は言っていない。この幼子が正しいのよ。」「?!」「本当に三成に似ている」「離せー!!!」「貴様!秀吉様に何を?!」「離せ!!!!!私に触るな!!!!!」「ふふふ」「佐吉!!!」「っ」「ひひひ、母御がお怒りよ」「母…」「…」「ごめんなさい」「母だけ?」「この人には言う…だが、母が何と言おうともこの泣いてるのには言わん!」「ひひひひひ」「僕だって!!!!!楽しみにしてたんだよ!部屋もプレゼントも!…なのに!」「いらん!」「ひひひひひ」「大谷君ばかりずるい!!!!!」「刑部にまでか!?」「…目眩がしそう」「秀吉様の判断だ。…秀吉様」「これで半兵衛も落ち着くだろう…気を害したか?」「い、いえ!」「硬くならなくていい。ただ、時折訪ねてきてほしい。」「?」「ああ見えて半兵衛は子供が好きなのだ」「…」「見なくていい」「あ、はい。ですが」「?」「私は良いのですか?」「養子縁組を解消するとまで言われたからな」「?!」「なん、だ」「あの、どこか悪いのですか?」「…」「我もそう言った。」「慎ましやかなれば食うに困らぬ程度の資産はある。刑部もだ。…どうしても許可いただけなければそうするつもりだった」「熱?!」「我もやった。医者にも見せた。平常よ」「…」「仲良くせよ。吾らも貴様らと離れたくは無い」「は、い」「?!な、泣くな」「夢のようで…」「…幸」「ありがとうございます。これからも末長く、よろしくお願いします」勝手すぎる三成16「にしても」「ん?」「貴方までは珍しいですね」「ひひひ。祖父は我の役よ」「「…」」