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変換なしの雑食夢

ran

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純愛 3

「初様はお可愛そうですね」
「?」
「あの、刑部様の侍女だなんて」
「…」
「お止めなさい…初、落ち着いてね」
「この娘は何も知らないのですから」
「?知っておりますわ。あの包帯の下には醜い皮膚が有るのでございましょ?嗚呼、恐ろしい」
「…」
「これ!」
「は、初」
「言いたい事はそれだけですか」
「いいえ。それに酷く恐ろしい性格だとか。そのせいで何人もの…っん!」
「で?」
「ははははははつ?!」
「その手を離して!」
「…他にその汚らしい口で何を語るか見ものですわ」
「うぐっ」
「島様を呼んできて!」
「医師も!!!」
「ふふふ。…初期教育で聞きませんでした?」
「わー!」
「早く!」
「あの方は私のかけがえの無い方。仕えるのは至高。私の宝を汚したのです。覚悟は出来てますね」












「で、一方的に打ち捨てたと」
「何か問題でも?」
「殺せばよかったのだ」
「島様に止められました」
「何?!」
「着物全部ひん剥いて木に吊るそうとしたら誰でも止めるって…」
「嫌だって。人様のこというのですからどれ程のものかと。」
「怖っ」
「見苦しい」
「三成様まで」
「最初にこれの事は周知されているのに忘れるような愚か者だ。仕方ない」
「ですけど」
「なんだ?」
「相手女の子っすよ」
「男尊女卑です」
「…違う気が」
「あの方より尊い方は居ないのです。師匠なら誰も止められませんよ」
「当たり前だ。塵芥を塵芥に戻して何が悪い」
「もー!」

「やれ入る」


「刑部か」
「ひひひ。居ったなぁ。」
「初ちゃんに用っすか?」
「?」
「また輩を痛めつけたか?」
「因果応報でございます」
「にしても苛烈よ…三成?」
「私なら頸いている」
「さよか…はぁ。本にぬしらは手がかかる」
「?!」
「初?」
「申し訳御座いません」
「ひ、ひひひ」
「刑部」
「ぬしの澄まし顔以外を初めて見たわ。」
「悪い癖だ」
「???」
「やれ、すまぬ。どうせまた我の事よの」
「…」
「裸に剥いて吊るしあげようとしたんっすよ」
「し、島様?!!」
「ひ、ひひひひひひ」
「も、申し訳御座いません!」
「や、れ。構わぬ。」
「刑部様」
「本にぬしは…不思議な女よ」
「?!」

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純愛 2

「失礼いたします」
「やれ、何用よ」
「包帯を替えまする」
「ひひひ」
「?」
「ぬしも誠不幸よの」
「?」
「はてさて、侍童にでもさせればよかろう」
「…」
「初」
「これは私の仕事でございます」
「ぬしもこの様な醜き姿になりとうはなかろう」
「…刑部様」
「ん?」
「用意は整いました」
「ひ、ひひひ」
「失礼いたします。痛ければおっしゃってくださいませ」










「左近様…」
「な、何?」
「もう、色気が半端ない」
「あー…またそれ」
「またと言ってくださっても構いません。ただ聞いていてください」
「面倒い」
「お礼は…まぁありませんね」
「無いの?!」
「はい」
「…まぁいいや。で?」
「縁で寛いで…煙管を舐められてる姿なんて…もう!!!」
「ははは」
「悶えて死ねる」
「…」
「…聞いてます?」
「んー…何?」
「酷い!」
「だってさぁ」
「?」
「(遠くからこの状態見てるから機嫌悪くなるんだもんなぁ)」
「左近様?」
「なんでもないって。あ!」
「???」
「お初ちゃん」
「何ですか?」
「刑部さん好き?」
「何言ってんですか?崇拝の域です」
「そ、そっかぁ」
「さてと…」
「もう行くの?」
「着物の支度もありますし…包帯も洗っておかないと。薬ももらってくる予定ですから」
「忙しいね」
「刑部様の為なら苦ではありませんよ」
「ねね!刑部さんの何処が好きなの?」
「全部です」
「は、羞らいなく言うね」
「事実ですから」
「なら!いつから?!」
「いつ…ふふふ」
「?」
「私の勝手な一目惚れです」




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純愛 1

「刑部様。初はここにおります。あなた様が治る時まで、ずっとお傍におります。ですから必ず、必ず良くなってくださいませ」




ポロポロと溢れる涙が美しく、また切なかったのを夢見心地に覚えている。泣かしとうないと柄もなく思うそれは何よりも誰よりも愛おしく思ったのだ。










「初」
「はい」
「…」
「…」
「そ、の」
「お薬を煎じてまいります」
「や、やれ」
「何か?」
「い、や」
「では失礼いたします」




あれは誠に夢だったらしい







「おーい!初」
「左近様」
「どーたの?スゲェ顔」
「自己嫌悪中です」
「あー…また?」
「あー!!!何でああ可愛げのない話し方しかできないの!?」
「しらねぇって。塩対応過ぎるっしょ」
「だって!」
「ん?」
「左近様は兜を退けてリラックスしている時の刑部様の破壊力をおしりにならないから!」
「えー…」
「ものすごい威力なんですよ!もう!色気が半端なくて!」
「知ってたら怖いって」
「何がだ」
「三成様!」
「治部様!」
「な、なんだ?!」
「私を残滅してください!」
「は?」
「ちょちょちょ!死んじまうって!」
「なんの話だ?」
「何時ものっす!刑部さんの前で塩対応したらしくて」
「くだらん」
「くだらないありません!刑部様にご迷惑をおかけした上気を使わせてしまったのです…万死に値します!」
「怖いって!」
「迷惑?」
「こうなんでああ可愛げのない反応しかできないのでしょうかできないのでしょうか。空気は重くなるわ…気を使わせてしまうわ」
「ああ。それでか」
「?」
「残滅するのにはやぶさかではないが…刑部が許さないだろう。初」
「はい」
「貴様にとって刑部はなんだ」
「私の命より大切なものでございます」
「即答?!」
「ふん!なら良い」
「良くないのでございますう!!!ああ!この性格が憎い!」
「私のように崇拝すれば良いのだ!」
「そうなのでございますが…こう顔がにやけて。顔面崩壊してしまうのです」
「其処からの崇拝だろう!恍惚と見惚れれば良い」
「?!」
「(よく似てんなぁ)」
「治部様」
「何だ」
「心の師匠と呼んでよろしいですか?」
「…好きにしろ」
「!」
「初?」
「ありがとうございます」






「「…」」





「前語撤回する」
「初…その普通のままで行ったほうが良いって。顔面崩壊しても大丈夫だから」
「な?!無理無理無理無理」
「無理を可能にしろ!」
「師匠!」
「ちょ?!…あれ?」
「刑部か」
「っ?!」
「やれ三成。我の…いや、良いわ」
「…そりゃねぇわな」
「致し方あるまい」
「?」
「ひひひ、やれ。太閤のお呼びよ」
「何?!行くぞ!刑部」
「あいあい」

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