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変換なしの雑食夢

ran

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38

「左近」
「ひ、姫様?!」
「…騒がしいなぁ。軍議のはず。まぁいい。」
「お待ちくださいって!!」
「やれ、治部や治部」



騒然としている中を見て大声で件のものを呼ぶ。真田殿は伊達殿と治部は徳川殿と。毛利殿と長曾我部殿と。本に仲の良いことだと苦笑して上座に着く。本来くる予定がなかったものだから皆驚いているものの何も言わない。それはそうだろう。軍議の時間はとうに終えていて喧嘩に移行していたのだから。苦情がきたぞと言えばあの毛利殿ですらばつが悪そうだ。



「喧嘩などせずに仲良くなさい」
「ぐ、」
「ははは。そうはしたいんだけどな!」
「某…お館様ぁぁぁ!!!」
「はい旦那。五月蝿い」
「そこの団子をほりこんでおけ。治部。歯が擦りちびる。独眼竜。真田殿にちょっかいを出すな。片倉殿」
「申し訳ございません、政宗様!」
「Hey!てめっ!どっちの味方だ」
「姫様の侍女頭殿にきつく言われておりまして。」
「さよ」
「ふふふ。またゆるりと畑の話をいたしましょう」
「…喜多に似てる、な」
「逆らってはならない相手がおりますれば。何卒ご容赦を」



場を沈めてにこりと笑う。まぁ夕餉に誰もこないと賄い方に泣きつかれたのが半分だがなと言って笑う。




「にしても。顔色がお悪い」
「んとだな。魚食ってるか?」
「痴れ者。何でもかんでも魚に結びつけるな」
「…姫様」
「ん?」
「半兵衛様にも休むように言われておられたはず」
「いや、なぁ。」
「お送りいたします」
「竹中殿の元にも父上の元にも行ってきたところだ」
「?」
「姫様、そろそろ参りませんと。医師が」
「ん」
「医師?!」
「心配するな」
「し、しかし」
「病気ではない。稚児が出来ただけだ」
「は?」
「やれ、姫」
「刑部」
「奥の産婆呼んだ。はよきりゃれ」
「今行く」






背後からの絶叫を聞いて刑部とさよが笑うのだが。それが豊臣三重奏なのだから居た堪れないなと言えば憐憫な眼差しを向けられるのだった






からんころん





「5ヶ月?!気は確かかい?君、暴れまわっていただろう」
「貴方の命でですが」
「ひひひひひひ秀吉!」
「産まれるまで戦さ場には出ずとも良い」
「一番危うい松永殿には個人的に文を。小太郎に言ったら何かしでかしたら抹殺すると言ってくださった。いやはや。ありがたい。北条に便宜を図りますよ。」
「…これ以上かい?」
「何、個人的にです」
「ならいいけど」
「治部と徳川殿とには負担をかけるが…すまないな。信における者の双璧は2人だからな。」
「それはいいが。本当に大丈夫か?」
「眠い」
「…そういうものか?」
「さよいわく。悪阻がないからそれだけで幸せだそうだ。あれは酷かったらしいからな」
「え?」
「あれは3人の母親で私よりずっと年上だ。末恐ろしい」
「僕の姉上だからね」
「貴方は癖があるがさよをつけてくれたことだけは感謝する。」
「何それ。蔑んでる?!」
「あの時謝らなかったのは貴方だけだ」
「う」
「ふふふ。昔から女王様気質だけども無理をしすぎなのよ」
「姉上!」
「でだ。」
「なんです父上」
「父親は?」
「治部ですが。真田殿とは1年以上前ですしね」
「…」
「治部や治部」
「…は!」
「嫌ならいいぞ」
「いえ、あの」
「ん?」
「精進して豊臣の為この身を捧げます」
「あ、ああ」
「絶対お守りします」
「ん」
「ほら、外野は帰りますよ」
「姫様」
「長生きしろよ。私は未亡人になったらすぐ他を娶るからな」
「は」
「ふふふ。顔が赤い」
「嬉しい」
「そうか」
「はい」

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