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変換なしの雑食夢

ran

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30

「いい!その場の雰囲気に身を任せようなんて甘いこと考えちゃダメだよ。」
「わかっておる!」
「姫様は女性だからね」
「当たり前だ!!!」
「力加減忘れちゃダメだよ」
「…ど、りょくする」
「旦那!!!!」
「いや、そのだ。この様な気持ちは初めてでな。どうすればいいのか。」
「…わかってるよ。だから殺される覚悟で俺様も頼んだのだからさ。頑張っておいでよ」
「うむ」
「あ、来たみたい」
「さ、佐助?!?!」
「大丈夫。姫様優しいから」
「…知っておる。」
「うん。じゃあ俺様外でいるからね」



からりと開けると佐助殿が消えて硬直した真田殿がいる。真っ赤だなあと思いながら障子を閉めて後手に持った皿を差し出す。ただでさえ丸い目がもっとまん丸になって可愛らしい。如何ですかと言って出した其れをおずおずと受け取ってくれる。



「団子?」
「私が作りましたからな。とても見目が良くないが」
「いえ、そんな!」
「真田殿」
「はい」
「食べますか?」
「はい!」






まるで尻尾が見える様だなとくつくつ笑いながら口元についた餡を拭ってやる。忝い!という様など床とはおもえない。幼子と話している様だ。ただし、虎が猫であるはずが無い。武勇に秀でた方だからなと思って見ても左近に似ているなぁとその姿を眺める。かちかちに固まった先程が嘘の様で。其れに気がついたのだろう。美味しかったですという言葉は信じられないくらい小さいものだった。



「良かった」
「料理を嗜まれるのですか?」
「少しは。左近に一度食べさせたら見た目とのギャップが酷いらしい。味はいいと言いたかったらしいが…石田殿に殴られておった。」
「…石田殿にも?」
「ん?」
「作って差し上げたのですか?」
「あれは全く食べぬから。以前のこっそり置いていたらえらい剣幕で侍女に叫んでいたなぁ。あれは申し訳ないことをした。」
「そうですか」
「まともに食したのは、握り飯かな。あれだけはまともな形を作れる」
「そう、ですか」
「?」
「今度。某にも」
「食べてくれますか?」
「もちろんでござる!」
「…」
「内大臣殿?」
「ふふふ。本に。真田殿は私を喜ばしてくれる」
「左様でございますか某、無作法もの故女性の喜ぶものを考えることも出来ずに」
「其れはまた。添い遂げられる女の為に覚えればいい事。私の様な戦者に一般的な機微はわかりかねます」
「…」
「真田殿?」
「いえ、そのでござるが…内大臣殿はお強いです。」
「はい」
「ですがそれ以上にお優しく、美しい方だと。気配りが出来て誰にでも優しい方でその。」
「…」
「誰よりも女性らしくて俺は、あなたの事を」




好きになりましたと言った真田殿の瞳は成る程男だ。
頬に接吻を落として寝所の灯りを消しましょうと言えば再び初心な真田殿に戻ってしまう。良い御仁だな、さすが佐助殿と心で思って彼を組み敷くのだ






からんころん








「やれ、三成」
「…刑部か」
「左近に泣きつかれたわ。部屋が粉々になってしまうと」
「怪我をさせてはならない。細君の元へ帰れ」
「主は」
「私は此処でこうしていないとあの方の寝所へ行ってしまいそうだ。真田を絞め殺せられば。この手で、斬滅できば!」
「ひひひ。出来ぬか?」
「…あの男の信玄公に対する気持ちはわかる。」
「ひひひ。ぬしらは似ておるの。故に不幸よ」


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