忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

15

何の夢か全く覚えていないのだけれども魘されていたらしい。冷や汗で気持ちの悪い体に苛立ちながら目を覚ますと小太郎がいて思わず頬が綻んでしまう。気がつけば手を握っていてくれていたらしく、握り返すと姫と口で紡がれる。



「魘されていたみたいだな」
(怖い夢見た?)
「ふふふ。子供のようだな。」
(泣いてる)
「凄く怖い夢だった。覚えてないけど」
(そう)
「うん」
(汗酷いね)
「致し方ない。今、御家中の方を起こすわけには…小太郎?」
(待ってて)
「どこかへ行くのか?」
(着替えと拭うもの持ってくるだけ)
「そうか」
(そんな顔、しないで)
「…」
(泣かないで。すぐ帰るから。風邪を引いて治ったのが…)
「すまない。わがままを言ったな」



そう言って手を離そうとするとため息をついて自分の陰に何かを言っている。手はそのままで。じっと見ているとどこにもいかないよと紡いでくれるから、私はゆっくりと手を握って小太郎の顔を見る。



「小太郎。」
(そんな顔しないで)
「ありがとう」
「…」
「?」
(好きって言ったよね。)
「うん。私も好きよ」
「…」
「小太郎?」
(俺はあんたに俺の子供を産んでほしいと思う程度だけど)
「…」
(やっぱり)
「そのだな、」
「…」
「私は今まで女として見られたことがなくてだな」
(どうして?)
「いや、父上に似て力が強くてだ。ゴリラとか言われてたしな」
「…」
「好きな男には父上と似ているからな。私を一番にっ!小太郎?!」
「…」
「抱きつくな。汗臭いだろ!!?」



そう言って暴れていると小太郎はすんすんと首元を嗅いでくるから声にならぬ悲鳴をあげる。


「いい匂いだ」
「こたっ耳元て話さないでくれ」
「如何して?」
「くすぐっ」
「くくくっ。ゴリラっていうからどれくらいかと思えば。可愛いなぁ」
「…小太郎も力が強いのか?」
「姫よりかは?」
「…そうか」
「だから、俺の前ではとあんたはただの可愛い女だ。」
「は?」
「俺の中で唯一無二の可愛い女だ」
「…」
「真っ赤だな」
「初めて、言われた」
「そうか」
「小太郎?」
「あんたにも惚れた男がいたんだな」
「もう、会えないし。会ったら斬滅だな」






からんころん





「卿は小太郎と番うのかね?」
「…なんだ急に」
「いや、ね。」
「?」
「仕事の内…冗談だ。小太郎」
「仕事の内なのか?」
「…」
「冗談を間に受けないでほしいな。私の命がいくつあっても足りなくなるからね。」
「…」
「小太郎?」
(好き)
「うん」
(信じてない?)
「…うん」
(そういう担当は別にいるし。俺は誰とも番わなくてもいいんだ。でも、お前となら番たいし。無理なら一生要らない)
「小太郎、早くてよくわからない」
「ははは。あの伝説がねぇっと危ない危ない。
「小太郎?」
(いくよ)
「ふふふ。逃げられぬようにね。」

拍手

PR