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変換なしの雑食夢

ran

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林檎色

「姫」
「ご機嫌麗しゅう。三姉様」
「あはは。可愛いなぁ。姫は」
「姉様こそ美しく有られます」
「ふふふ。ありがとう。あ、そうそう。これ!」
「?」
「万年筆だよ。君にお土産」
「まぁ。私にですか?」
「うん。君に」
「嬉しい…」
「君の其顔を見れたら疲れが取れるよ」
「あ、姉様」
「ん?」
「御遠征ご苦労様です」
「治部も帰ってくると思うよ。聞いたよ!婚約したんだって」
「嫁の貰い手のない私に慈悲をかけてくれただけです。いつまで保ちましょうか」
「ふふふ。君は知らないだろうけどね。あの男はそれはそれは恐い男なんだよ。慈悲慈愛なんて持ち合わせてないもの。あ、君と刑部は例外だけどね。」
「ならいいのですが」
「まだ不安?」
「いえ、姉様みたいに美しい上お強い方の方がお似合いだと…」
「姫」
「ごめんなさい。姉様。私」
「良いんだよ。姫はね、そのままで。もし男なら絶対姫をお嫁さんにしたいもの!私はね、姫。姫が笑って楽しそうにしてくれるのが幸せなのだよ。」
「姉様…」
「ほらハグしてあげる。おいで」
「ありがとう姉様…ん?」
「何だ許嫁のお帰りか」
「貴様…賤しくも姫様を誑かすとは」
「ははは!君が姫を不安にさせるからいけないんだよ!」
「なっ。私は今生において姫様をお守りし慈しむことを誓い申し上げた。貴様が要らぬことを言うからだろう!」
「くくく。相も変わらず姫のこと大好きだね」
「当たり前だ!この方以外私の妻にしたい人などいないと先達てより言っているだろう!」
「…」
「背後から抱きついているのもそのせいかい?」
「っ?!」
「林檎が二つ。可愛いなぁ」
「もう往ね!」
「まぁあのクソ兄貴に呼ばれてたから行くか。じゃあね姫」
「ありがとうございます。姉様」
「貴様!何故姫様の頬に接吻をする!」
「帰国子女だからね。いつものことさ」
「っ!!!!」
「悔しかったらしてみなよ」









林檎色








「石田様」
「ひ、姫様。見苦しいところを見せまして」
「いいえ。ですが姉様とは仲がよろしいのですね」
「…あれとは幼馴染で。何かされませんでしたか!」
「いえ…あの。ご相談に乗っていただいて。その。励まして」
「?!」
「あのですね。私では石田様と釣り合いが…姉様のような方の方が」
「私は!貴方以外妻にもらう気はありませんでした。」
「え?」
「貴方は覚えておられないでしょうが…以前お会いしたことがあります。私が戦で下手を打って大怪我をして一度ここに」
「ああ!あの時の。包帯がぐるぐるでしたし。おしゃべりくださらなかったあの?」
「姫様は小等学校の。」
「はい」
「とても親切にしてくださいました。毎食やってきてくださり親切にお世話いただきました。何度お礼を申し上げようとも思いましたが…あのような失態を恥じ入りばかりでなかなか…申し訳ありませんでした」
「いえ。あの時は幼すぎて加減が…よくお邪魔して迷惑をお掛けしては皆に怒られていたので私の方こそ」
「いいえ。私にしては初めて見た女神でした」
「!」
「貴方に似合う武功を挙げて。貴方にふさわしい男になるまではと…しかし今がそうなのか。私にはわかりません。しかし」
「石田様?」
「貴方は本当によろしいのですか」
「え?!あの」
「無理をなさらないでください」
「無理、ではないのです。」
「姫様?」
「何故でしょうか。貴方が初めて…ではないのですが。此方にいらした折。貴方を見た折。…安心したのです」
「は?」
「すいません。うまく言えませんが」
「…姫様」
「はい」
「帰りました」
「!」
「必ず帰ってまいります」
「おかえりなさいませ」

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