銀英伝 銀英伝 ある女の一生 終 2015年07月05日 「マインシャッツ」「んー?」「聞きたいのですが」「何?」「そんなに動いて平気ですか?」「?」「いえ、皇妃殿下は」そう言って心配そうにこちらを見るから思わず、笑ってしまう。ただ歩いているだけなのに、と言えばそうですけど。と帰ってくるからますます持って笑ってしまう。「動かないと。難産になるって言いません?」「知りません」「御兄弟皆様男性ですものね。しかも半分が軍人。」「そうですが。」「私は姉妹でしたし、女ばかりで暮らしてたから。皆そう言ってましたよ。」「そういうものですか」「そういうものです。」くつくつ言いながら私は笑う。わからないし、聞くこともできないから不安がいっぱいなのだろう。良々とお腹を撫でる手は堂に行っているから、抱っこは大丈夫?と尋ねると真っ青な顔になる。彼奴らと我が子は違うとのこと。皆、優しげな人でしたけど言いつつも、子供の時分は凄かっただろう。お会いした時にそんなことを言っていたはずだ。「抱っこというより持ち上げたの方が正しい」「お母様、よく怒りませんでしたね。」「穏やかな人ですから。一番上の兄に怒られていました。」「ああ。」「この子はきちんと抱かないと」「ビッテンヘルト提督は要注意ね。」「そうです。」「陛下とアレックス君の3歳下か。男の子ならいい弟分ね。」「皇妃殿下も子供ができたら是非と言っていました。」「ええ。」そう言うとお腹がけられる。動きましたという声に反応してもう一度。すごく不思議だと思う。「マインシャッツ?」「すごく幸せ。」「はい」そう言うと頬にキスをくれる。男の子かなぁ。女の子かな。どちらでもいいですよと言いながら笑うナイトハルトさんにそうねと私も微笑むのだった10ヶ月の尊さ PR