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変換なしの雑食夢

ran

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銀英伝

隠居しない代わりにセカンドマザーを固辞するで決着がついた。
少し不服にして居たらヒルダに怒られてしまった。


「という事があったのよ」


返事も帰ってこない墓地で私はパウルに話しかける。派手な事を毛虫の如く嫌っていたものねと言いながら紅い薔薇を1本だけ置く。其れ位は許して頂戴と言って。
愛しい人。寂しくはない?と尋ねてもきっと返事は返ってこないだろう。もし返ってきたとしても無愛想にうるさいといいだけかもしれない。


「あと再婚の話が出てきてるの」

きっとそんな物好きも居るのだなと鼻で笑っているのでしょうねと私は笑う。笑って立ち上がろうとした時眩暈がした。ぐらりと視界が歪むと其の儘墓の前に倒れ込んでしまう。土の匂いがする。もう、此の儘。貴方の側に行けたらいいのに。そう呟いて瞳を閉じる。







「気がついた!」
「?」
「よかった!」
「担架を持ってこい」
「わた、し」
「ミュラー提督に感謝しろよ。オーベルシュタイン閣下の墓参りに来たら倒れていたんだ。」
「どうして?」
「ん?」
「如何して其の儘にしていただけなかったの?」
「は?」
「おい、オーベルシュタイン夫人は頭を打ったぞ」
「取り敢えず運びましょう。夫人。失礼します」
「嫌っ!此の儘にして!!!」
「おい暴れるな」
「ミュラー」
「…無礼を許してください」


横抱きから肩に担ぎ直される。どんなに暴れても微動だにしない。
諦めきれずにミュラー提督の名を呼ぶと何時もとは考えられない顔で私を見据える。


「貴方を見つけた時。私がどんな気持ちだったか」
「…」
「生前、オーベルシュタイン閣下に貴方を託されました。」
「それでも」
「何より私は貴方が好きです」
「…は?」
「ですから大切な人を失うという貴方の苦しみを今少し理解しました。お願いです。死のうなんて思わないでください」
「ミュラー提督」
「貴方のような者を貴方の手で増やさないで下さい」
「…」
「閣下が死を享受した瞬間貴方を連れて行かなかったのがその答えでしょう」
「ミュラー提督、」
「はい」
「酷い人ね。」
「それで貴方が無事なら。私は極悪人でもなります。」
「…」
「今から、私の家に行きます。」
「はぁ?!」
「医師を手配して、看病しますから」
「結構です!本気で離して!ビッテンフェルト提督!!!」
「いや、今感動してるから無理だな」
「はぁ?ミッターマイヤー閣下!!!」
「俺も同感だ。大体死にたがっている奴を一人にはできないだろう?」
「其れに招待されていない内から御婦人の家に入ってはならないと。騎士道に反します。」
「人妻を自宅に連れ込む方が反するでしょう」


看病で緊急事態ですからと言われた時には車の中に押し込まれたあとで。血の気が引く。窓を開けて2人に王宮への連絡などを話している内に逃げ出そうとしたものの腰をしっかりとホールドされていて逃げる以前に動く事すら叶わなかった



「う…」
「眩暈が酷いのですから横になっていてください。」
「…」
「医師に見せて次第ですが王宮にお送りしますから。」
「なら…」



ミュラー提督を見ると寝ていて下さいと頭を撫でられた。
それが無性に懐かしくて、静かに目を閉じてしまうのだった




境界に立つ2人

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