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変換なしの雑食夢

ran

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銀英伝

「あの人を忘れる事は出来ないし、私はもう軍人と結婚する気はないわよ」と目の前の人にいう。ヒルダは困ったような顔をしてそうとだけ言った。結婚する気はもうない。5年という年月は私にとってとても幸せな時間だった。あの人の姓を失いたくはないし、あの人を1人にする気はない。

「何よりあんな気持ちもう沢山よ」
「本当に好きなのね」
「貴方だから言うけど」
「?」
「凄くシャイで優しい人なのよ。あの人」
「…」
「想像できないでしよ?」
「ええ」
「でもそうなの」
「そう」
「でも急に如何したの?」
「いいえ、ただ貴方は若いし」
「気を使わないで。財政が苦しいのならば出て行くから。また何処かで下宿するわ」
「下宿?」
「ええ」
「家は?」
「思い出が多すぎるもの」
「そうね」

かちゃりという音。1年経ったのだからと色々な人が声をかけてくる。1年。あっと言う間だった。アルクが歩いてこちらに来る。元々は此の子のセカンドマザーにと言う話だったはずが脱線した。


「セカンドマザーも」
「ダメ?」
「ええ」
「如何して」
「言ったら隠居していい?」
「事によるわね」
「私は元々は場末の売春婦だったの」
「え?!」
「これを知っているのは死んでしまった、陛下とキルヒアイス閣下と夫だけ。徹底的な箝口令を出してくれたから大丈夫だったけど。もう潮時ね。其れこそ此の子のセカンドマザーになってしまったら、色々と困るわ。」
「あうー」
「可愛いアルク公の未来に影を落とすわけにはいかないもの。」
「そんなこと」
「セカンドマザーにはミッターマイヤー夫人が適材ね。」
「…」
「結婚もあの人だから気にしないと言ってくれた」
「そう」
「そのうえきっと私はあの人を忘れる事は出来ない。他に好きな人ができたとしてもきっと心と何処かにあの人が居る」
「ごめんなさい」
「謝らないで」


そう言って私はヒルダにアルクを抱いてもと尋ねる。ニコリと笑って抱き上げた此の子には一辺の不幸もないよう願うのだった




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