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変換なしの雑食夢

ran

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basara 片倉

「来られましたか」
「はい。」
「本当に…」
「ご迷惑でございましたか?」
「貴方の事ではありませぬよ。城の方から阻止の書状がたんと届いて。笑っていたのです」
「笑われたのですか?」
「ええ。貴方のような良き人1人止めることができないなんて。武には長けておいででも人の心を繋ぎとめられない武将など私から言わせれば面白いものです。」
「そうでございますか。」
「貴方は何ひとつ心配せずに。ここにいればいいのですから。」
「はい」


そういうと住職はくすりと笑う。笑って、茶を飲むとにしてもと言葉を続ける。



「何時から嫌いなのかしら?」
「え?」
「片倉様のことです。」
「…」
「?」
「私が悪いのですが、幼子の折城外へ視察に行く大人たちは何かしら城内の子供にお土産を渡していたのです。人によっては菓子だったり、花だったり。話しだったりと色々ございました。今は亡き大殿はよく菓子を下さいました。子供心にすごく嬉しかったのを今でも覚えています。量は差があれど必ず皆に行き届くようにして下さりました。ただ」
「片倉様はして下さらなかったの?」
「…ある日見かねた友が私の分を言ってくれました。何故やらないかと。他の者は必ずくれると。すると片倉様、見る見る間にお怒りになってやらぬと叫ばれたのです。恐ろしいやら悲しいやらで泣いてしまって。すると泣くなとまた一喝されました。」
「あらあら」
「それからはどんな事があろうとも帰られた時は席を外しました。片倉様、凄く笛がお上手で。一度殿にお吹き遊ばしているさい、所用でお伺いした事が有るのです。私にお気付きになった途端」
「弾かなかったのね。」
「いくら殿がご所望しても。居なくなれば再び吹いていたそうです。」
「そう。」


前髪を上げてからは御存知の通りいえば難しい顔になる。そして立ち上がって文を書き始めると尼僧を呼ぶ。


「い、如何致しましたか?」
「話しを聞いて腹が立ちました。実はね、貴方が困らない様にと色々な方から贈り物が届いていましたの。ですが、全て送り返します。」
「は?」
「向こう言い分を加味しつつも、と思いましたがこんな面倒な男とは早々に手を切るのが一番だわ。」
「…」
「裕福とまで無理でも安心なさい。私がぎゃふんと言わしてあげましょう」
「…愉しんでいらっしゃてませんか?」
「ふふふ」



企む大菊と出てきた野菊

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