言えない三成 3 言えない三成 2016年04月13日 「やれ賢人。失礼する」「ああ。吉継君。如何したんだい?」「ちと聞きたいことがあってなぁ」「ん?」「春よ、春」「春…?」「奥の。畑の」「ああ。苦情なら受け付けないよ」「苦情ではない。あの女の身内を聞きたい」「…如何、して?」「ぜひ妻にというておるものがいる」「は…え?あの子を、かい?」「やれ歯切れの悪い。」「身内…はね。居ないんだよ。ここに上がった後流行病で、ね」「左様か…なれば益々」「まさか君の?!」「我がもりするのは三成だけで良い。」「じゃあ」「その三成よ」「?!」「元々農民の子なれば我の養女にすれば良かろう」「いや、ね」「何か問題でも?」「あの三成君が…本気かい?」「日々足繁く通っておるよ」「え?!」今日は草むしりをしてから水やりをしていると石田様が現れる。また来たか!という気持ち半分。慣れてきたの半分。あの人意外に良い人だ。「おい」「今日も来たんですか?」「…ここが私の部屋になった。」「…は?」「今日。半兵衛様からの偈ちで。私の部屋に…おい、聞いているのか?」「酷すぎる…ようやく芽吹いてきたのに!畑を壊さなくてはいけないなんて!」「…ん?まて」「?」「このままでいけないのか?」「は?」「今と変わらん。私が持ってくる荷物が減るだけだ。…私室だから刑部と左近くらいしか来ない。不服か?」「…いえ」「なら此の儘でいい。荷物も持ってきた」「…」「如何した?」「私室とおっしゃいましたよね」「ああ」「服と寝具は?」「…」「…」「?!」「…忘れていたのですね」「いや、その」「ふふふ」「!!!」「石田様らしい」「す、すまない。左近!」「はいはいっと!」「寝具と着物が政務室にある。此方に持ってきてくれ」「は〜い…あれ?三成様付きの侍女?」「い、え」「俺島ぶへら!!!!」「貴様…誰の許可を得て」「石田様!」「…仕置きは後だ。すぐにもってこい」「はい!…ってあれ?」「!!!!!!!!!!!!!」「野菜?ぶーーーーーー!!!!!!!」「首を垂れろ。すぐに楽にしてやろう」「たったすけ!」「石田様」「…不服か?」「地獄見せてやってください」「ほらなぁ」「左近君助けなくていいの?」「躾よ躾」「まぁ…んー…。ここまでとはねぇ。試しに竃を構えて世話させてみる?」「それは良かろう」「まぁ。いいか。そのつもりだったし」言えない三成 3「というわけで、君。三成君付きの侍女ね」「は?」「は、半兵衛様?!」「お誂え向きに次ノ間あるし。いいね」「え…と」「君は今までの仕事を免除して三成君を支えて。衣食住を整えれば後は好きにしていいよ」「!」「お待ちください。嫁入り前に」「やります!」「な」「秀吉もいいって言っていたから。頼むよ」 PR