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変換なしの雑食夢

ran

落ち着かない三成 8

奥へ
湯治まであまり時間が取れん。故に朝餉は辞退する。しかし、いつかはまた共に食べるので、それまで待て。
湯治の日よりは決まったので伝えておいた。用意をしておけ




「あらまあ」
「…」
「申し訳ございません。今は彼方はすごく忙しくて…」
「湯治の件が重荷になっては居らぬのですか?」
「え…ええ」
「素直におっしゃい!」
「長期に休むの自体初めてですから…調整をしていて」
「忙しいと」
「藤川。そう渡瀬殿に当たらない。何も出来ないのは歯痒いことですとお伝え下さい。」
「奥方様…差し支えなければ、その」
「?」
「文、を」
「ああ。そうでしたね。ふふふ。少し待ってくださいね」
「はい」





旦那様

朝餉の件、ご多忙中の折にも関わらず無遠慮なお願いをしてしまいまして申し訳ございません。また、湯治の件は太閤殿下に畏れながら御許可頂いたとはいえご無理をなさっておいでではないかと心配しております。どうかお身体をご自愛下さいませ。貴方様の為に何も出来ないのは口惜しく、申し訳なく思っております。只々、貴方様のお身体の事だけ案じております






「奥方よりの文何と書いてある?」
「…」
「ふむ」
「湯治は気に入らんのか?」
「ひひひ」
「刑部」
「ぬしの体の心配よの。そのせいで体を壊さぬか心配しておるのよ。瀬より聞き及んでいるのは誠楽しみにしていると。初めてらしい」
「…嘘ではないな!」
「やれさて。偽りを言うて如何する」
「そう、か。」
「ぬしも素直にならしゃれ」
「…」
「余りに放っておくと嫌われよう」
「?!」
「ぬしの様に遠くから見れる訳ではあるまい。…ん?居らぬな。ひひひ」








落ち着かない三成 8






「旦那様?」
「…」
「如何なさったのですか?」
「やる!」
「え?」
「…半兵衛様から頂いた」
「何ですか?」
「金平糖という南蛮の砂糖菓子だ」
「…可愛らしい」
「気に入ったか?」
「とても…ですが宜しいのですか?」
「いい。食べろ!」
「はい。…でも」
「?」
「勿体無い位可愛らしい」
「っ!」
「あ…」
「な、何だ?」
「少しお待ちください。」
「???」
「えっと…あった」
「何だそれは」
「夜着です。以前お作りして大分経ちましたから。単は渡瀬殿に渡してありましたが」
「…そう、なのか?」
「出来るだけと思いましたが…至らぬところがありましたらおっしゃってくださいね」
「いや、」
「?」
「此処最近のものはいいと思っていた。…お前が作っていたのだな」
「はい」
「…感謝する」
「!」
「?」
「い、え。あっ!お茶も出さずに」
「いや、もう行く。邪魔した。…湯治は行くぞ」
「はい」
「ではな」

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