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変換なしの雑食夢

ran

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秘密を抱える三成 12

「たのもー!!!!」
「ちょ、旦那!声が大きいって!」
「そうか?ここの屋敷は一番大きいから、このくらいの声で言わぬと聞こえぬだろう」
「そういう問題じゃないでしょ!」
「石田殿ーーーー!!!!!」
「はいはーい」
「「ん?」」
「なぁ、佐助」
「何?」
「石田殿の屋敷から似つかわしくない声が聞こえたが…」
「あはー。やっぱり旦那も聞こえた?」
「幻聴ではなかったか」
「みたいだね」
「ちょっと待ってくださいね」
「奥様?!」
「そのような事は私がいたします!」
「あー!!!またお前!何勝手なことしてんだよ!」
「げ!うざ左近」
「刑部さーん!ここに居ましたよ!」
「やれ、奥」
「刑部さん。お客様!」
「はてさて、ぬしは何度言えばその薄っぺらい脳に記憶を止めておけるのか。」
「酷い蔑み!」
「主はここの奥で、メイドではないのになぁ。ほれほれ」
「いたっ!痛いですって!こつかないでー!!」
「ほれほれ。早よう三成の元へ参りゃれ」
「わーん!みんなが仕事取るー!!」


このドアの向こうで何が起きているのか俺様知りたくない。
ちらりと旦那を見てみたらドン引きしているかと思ったのに意外と普通で逆に驚く。曰く、姫様のようではないとのこと。ひらひらうふふ苦手だものね旦那。




「ひひひ。」
「こわっ!ドア越しに笑わないでよ」
「早よ、入りゃれ。真田に忍び」
「いやー…入っていいの?」
「開いておるわ」
「申し訳ございません」
「ささ、案内いたします」
「失礼つかまつる」
「久しいのう」
「先だっての会議以来でござるが…こちらに来るのは何十年ぶりでござる」
「前はすっごく暗かったのに」
「ひひひ。姦しい限りよ。」
「にしては楽しそうだね」
「馬鹿な子ほどと言うからなぁ」
「へー。大谷の旦那も随分お気に入りみたいじゃん」
「ひひひ。こちらよこちら。」



石田の旦那の執務室の扉が開かれるとあいも変わらず薄暗いのに花なんか生けてあって。それが先ほどの奥さんが置いて石田の旦那が容認しているというところに驚きを隠せなかった。本当に結婚は人を変えるらしい




「真田か?」
「ご無沙汰しておりました」
「お久しぶり〜。はいこれ」
「?」
「頼まれていた書類。」
「ああ」
「あとこれはご結婚のお祝いでござる」
「…」
「楽しそうな奥様みたいだね!最も静かな感じかと思ったけど」
「あれが黙るのは食事の時だけだ。」
「へー」
「何だ?!」
「いや、意外だと思ってね」
「ふん!」
「で、その奥方は?声だけしか聞いてないんだよね」
「某も担い手として…ご挨拶したいのでござるが」
「…」
「三成」
「っち!」
「やれ、奥方。…ん?」
「「?」」
「居らぬのか?」
「盛大に拗ねて、寝た」
「「…」」
「左様か」
「え?!良いの其れで」
「良いも何も、あれはそういう女だ」
「左様でござるか」
「起こしてくる。刑部」
「あいあい。」







秘密を抱える三成 12







「おい」
「んあ。」
「…」
「寝てた…?寝てました???私」
「ああ」
「…起こさないで下さい」
「真田と忍びが会いたいと言っているが」
「会いに行ったら怒られたもん」
「拗ねるな」
「…」
「おい」
「怒られる、もん」
「泣くな…お前が泣くと私が困る」
「困ればいいんですよ!」
「そう布団に顔を埋めるな。呼吸しづらいだろう」
「…」
「なぁ」
「…」
「来訪者が真実其れとは限らんのだ」
「?」
「貴様に害をなすものならば…だから私のメイドの時分からドアを開けることなどさせなかったはずだ」
「ん」
「こちらを向いてくれ」
「…」
「目が腫れてる」
「みんな怒るし、三成様も鬼の形相で怒るからです」
「すまん」
「あなたの顔、普通の時ですら怖いんですよ!自覚してください」
「な?!」
「男前なんだから!美人が怒ると怖いんですよ!」
「…」
「?」
「貴様は愛らしいな」
「?!」
「小動物の抵抗だ」
「そっちか!」
「…おい」
「何ですか」
「こちらを向け」
「ん」
「美しい」
「…この男前が!」
「くくく」











「ね〜、大谷の旦那」
「ひひひ」
「何あれ」
「ようよう見りゃれ。」
「見てどうすんの?」
「いかに我が面倒臭いかわかろう」
「…そっちか」
「にしても」
「旦那?」
「石田殿がああいうお顔をされるとは…」
「この世の奇跡よなぁ」

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