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変換なしの雑食夢

ran

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片思いの三成 8

「奥方様!!!」
「あら、ちかにちよ。どうして此処に?」
「あらではありません!」
「ちよ…ちかが怒ってしまったわ。」
「今回はちかも姉様と一緒です。」
「ちよ?ちかどうしましょう…ちよが怒ってるわ」
「当たり前です!はぁ。殿に感謝です。このままなら治らなかったでしょうに」
「だって…」
「ねれるからと言って本を読んでいらっしゃってたのでしょ?ちよ!」
「これは私が預かっています」
「ああ…!読みかけなの。ちよ…」
「駄目です。治ってからになさってください」
「ひひ。奥方や。絞られておるな」
「大谷様」
「今日より奥方様付きに戻りました」
「それは良い。我とて小言をと思うが奥と話すと毒気抜かれてなぁ。中々三成のようにいかぬ。」
「基本厳しくせねば!ああ!此処にも」
「ちかには負けます。ちよは?」
「薬を煎じに参りました。飲みなされませ」
「はい」
「ヒヒヒ。時に奥」
「?」
「この縄張りいかと見る?」
「…」
「大谷様!」
「すまぬすまぬ。此処は急ぎ故…」
「此処の堀が難となりましょう一層深く掘り沼のようにして。空堀にして此方につなげて水攻め火攻めでもよろしいかと。あと、此方の櫓は」
「ん。良いなぁ。此処をこうせり出そうかと思うが如何か?」
「崖崩れを作っても些か…そうでございますね…一層此処に敵を引きつけておいて」
「一点に集まって潰すか。…それでいこうか」
「大谷様…」
「やれ、怒るな怒るな。奥方の博学に驚いてなぁ。時折、こう知恵を借りに来ている」
「浅学なればあまりお役に立てませぬが…」
「一度見聞きすれば大体覚えておるようよの。」
「ふふふ」
「あ!」
「如何致しましたか?」
「殿から奥方様へ」
「?」
「紙か?また良い紙だが」
「本当に…とても高価なものでございましょう?このようなもの」
「返すなら文として。奥方様の手で書かれた文を」
「は?」
「との事です。如何でしょうか?何か書いてお送りいたしましたら。丁度左近様がお戻りですから言伝て」
「…ですが」
「ひひひ。突っ返すのはあまりにもなぁ。それに礼もまだよの。」
「大谷様」
「礼の一言でも書いてやれ。主が良くなるまであれも気が気でなかった故」
「…ちか。少し左近様に」
「書けるまで行かぬよ。文なくしてどうして帰ろうか」
「硯箱を」
「はい」







片思いの三成 8





帰ってきましたという左近に手を出すとヘラリと笑って文を出してくる。初めて見た文字は驚く程美しく、能書家という意味を理解する

書いてある文も礼から始まり、倩と佐和山の事を書いてある。彼女らしいと思いながら文を仕舞う。




「何て書いてあったんすか?」
「礼と佐和山の事だ。刑部や侍女、側の事迄書いてあった」
「そうっすか」
「私の事を心配しているとも」
「それはもう。御自身もまだ本調子じゃ無いのに、ちゃんと食べていますか?寝てますかって。竹中様の事だから大丈夫だろうけど刑部さんみたいにいか無いだろうからくれぐれも頼むって」
「此方にも書いてあった。まだ本調子ではなかったか?」
「ちかさんたちが厳しくして休ませてますよ。あ、そうそう。これも」
「?」
「単衣だって言ってましたよ。」
「まだ治ってい無いのに…」
「奥方様らしっすね」
「ああ」
「早く会いに帰りましょうね!」
「その前に二、三落とす城がある。」
「あー…」
「最速で落とすぞ」
「ちょ?!無理は禁物っすよ」
「当たり前だ。奥にそう書かれた」
「へ?」
「無傷で帰る。半兵衛様の処へ行くぞ!」
「は、はい!!!」

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