忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

泣かれる三成 7

「刑部」
「やれ三成。血相を変えて如何した?」
「…あの」
「三成」
「文箱の手紙を」
「ん?」
「…やはり貴様か!」
「ひひひ。わかりにくい故我が送っておいた」
「?!」
「宛先人もあったしなぁ」
「ぎょ?!きさ!!!」
「言葉を発しておらぬよ…これはちとまずい」
「仕置きだ!!!!!!」
「ひひひひひっ!」










「姫さん如何したんだよ」
「恋文だよ」
「あの禍々しいまでの巻物が?!」
「まだ半分も読めてないんだけどね…まぁ十年以上も前からだもの仕方ないか…ん?」
「太閤?」
「如何したんだい?秀吉」
「姫は?」
「今一生懸命読んでるところ。」
「そうか」
「何が如何なってんだ?石田の奴は姫さん嫌いだったんだろう?なんで恋文」
「違う」
「あ?」
「三成君は違うだろうね。」
「あー…それでか」
「姫は連れてこられたばかりで知らない人が来たら泣いてたから…そのあと何度会っても顔はあげないし態度はああだしでだ。嫌われていると思っても仕方がないよ。元服前後は思春期真っ只中だったから当たりも酷いし」
「想像つくわ」
「好きな子ほどに苛めたいだろうなぁとは思ってたけどあんまりな態度だしね。僕としても姫がああいう扱いされてるのは気に食わないし。吉継君も同じだろうけど。」
「我は微笑ましく見ていたがな」
「でも…そうだね。今考えるとその通りだよ。あの巻物に認めた気持ちはかなり重そうだけどね」
「…刑部の野郎も暇だねぇ。わざわざ巻物にしたのかよ」
「吉継君も色事には疎いからね。」
「はぁ。」
「で、如何したんだい?」
「吉継からよ」
「?」
「大阪城に入る許可を求めてきた」
「佐和山は?」
「すぐに帰るとのことだ。…三成が暴れたらしい」
「あー…そりゃね。」
「手をつけられぬ故其方で如何にかして欲しいらしい。」
「わかったよ。姫」
「半兵衛。あら、父上様に黒田様まで」
「読めた?」
「!」
「可愛いなぁ。本当に太閤の娘…ぐはぁ!」
「黙ってくれないかい。」
「は、半兵衛。無体はだめですよ」
「ふふふ。君的には如何?」
「…急で。嫌われていると思っていたから」
「そりゃね。でも違ったみたいだね」
「うん」
「まぁ、あの薬を毒だと思った時には僕もどうかと思ったけど」
「毒?」
「あ…」
「半兵衛」
「…毒だと思われていたのですね」
「いや、違うんだ!」
「半兵衛は私に嘘を吐いの?」




そう言えば半兵衛は吐くわけないだろ!と返してきて空気が凍る。
何度も仲良くなろうとした。話をかけて無視されても、手紙の返事を頂けなくても。無闇に他のものを傷つける様は恐ろしく好きにはなれないとしても段々に仲良くなれるとこの手紙を貰った時には思えたのに。




そうか、これも又嫌がらせなのだ。刑部とは仲直りできるかもしれないけど治部とは無理なのだろう。




そう回帰した瞬間、視界に見慣れた影が入る。



一つは刑部と

もう一つは刑部の鉄球に拘束された治部





「やれ、賢人」
「まずい時に!」
「離せ!佐和山に帰る!」
「やれ、黙りゃれ。…ん?如何した?」
「ごめん、吉継君」
「?」
「石田様」
「?!」
「あの薬を毒だと思ったのですか?」
「え?は???」
「…賢人」
「仲直りできればと思ったのに…貴方様のお気持ちはよくわかりました」
「姫?」
「貴方は酷い人だわ…」
「っ!」
「如何いうことか聞しゃれ。賢人」
「泣くな、姫。」
「お返しします!」
「お待ち下さい…刑部!早くこれをどうにかしろ!」
「あーあ。行っちまった」
「泣かせちゃったね…今回は僕のせいだよ」





泣かれる三成 7






「毒だと思った理由は自分が嫌われているからとおもって?」
「はい」
「まぁ今ので完全に嫌われたよね。」
「…」
「ぬしのせいよ」
「まぁ、ね。でも如何してそこまで疑うのかなぁ」
「吐露する許可を」
「良いよ」
「姫様は私を嫌ってられますので…佐和山に帰る様にと…」
「多分そんな事をしないね。嫌いなら出てこないだけだと思うよ」
「わかって…います。ただ」
「?」
「そう、思わないと。思い込まないと…私は」
「ひひひ。嫌われていると言う事実は耐え難い故なぁ」
「…吉継君もそれに加担したの?」
「我も三成も色恋沙汰は苦手よ。というより面倒よの」
「はぁ」
「また、姫様を泣かせてしまった」
「落ち込む位なら最初から慈しめば良かったのに…ああ。出会った時も泣かれたからか」






拍手

PR