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変換なしの雑食夢

ran

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死屍累々 18

「…」
「な、何かな?」
「太閤殿下」
「行け」
「酷いよ!秀吉!!!」
「貴方様は何を考えていらっしゃるのか。恐れ多くも」
「助けて!」
「無理だな」
「やれ、始まったか」
「…」
「ひひひ。止めに行くか?」
「いや、良い」
「それが得策よのぅ」







一通りの小言を言いながら熱で倒れた竹中様の看病をする。今回は太閤殿下も御立腹らしいが、如何せんこの人に甘い。怒りきれないので私が代理になる。




「君も無表情でずけずけと」
「私が笑みながら言うのならば最終段階ですよ」
「そうだけどね〜。三成君の方は?」
「昨日から復帰です。復帰の挨拶しに行かれたら貴方様が倒れていて慌てて呼びに来られたのですから」
「お礼を言ったほうが良いのかな?」
「どちらにしろ殿下の名でここにくるでしょうから。結果としては同じでございますよ」
「…はぁ。案外手厳しいんだよね」
「当たり前です其れほど皆に心配かけておいでだとお思いください」
「ふふふ。ありがとう」
「目下」
「?」
「彼方が羽目を外さないか…」
「三成君がかい?」
「…」
「まぁ彼もああいう性格だから」
「そろそろ新しい遊び女を」
「?!」
「何か?」
「君ってそう言うとこあるよね」
「?」
「信用しきってない?」
「有り体に言えば…」
「半年も一人で寝てたのに」
「慟哭が酷かったからでしょう?今は落ち着いてきておりますから…何を好んで私などと同衾したいというのか」
「君に惚れ込んでいるじゃないか」
「…其れも急過ぎです。聊か」
「まぁ、ね」
「心を傾けて下さったことはわかりますが…本に何もない夫婦ですから。名目上みたいなものはあいも変わらずですし」
「そうかな?」
「旦那様と貴方様、大谷様の看病係ですね。今仕事は」
「否定できないね」
「ということで、早々に側室をつけて差し上げて下さいませ。」
「え?僕からかい?」
「私には彼の方の趣味は知りませんから。」
「えー…と、君だけで良いと思うよ?」
「良い加減なことを言わない」
「(きっと襖の向こうは凄い事になってるだろうなあ)」







《襖隔てて》









「やれ落ち着け」
「これ!が!!落ち着いて!!!!!いられるか!!!!!!」
「三成様!!!落ち着いて!!!」
「まだ叫ばぬから理性は残っておろう。はてさてどうしてこうして」
「私は、あれを好いていると!!!」
「与太話と思うたのだろう」
「?!」
「はたまた寝言っすね」
「?!!!」
「贈り物とかどうですか?」
「どこか連れ出すのも良いやもしれぬなぁ」
「…私は」
「三成様?」
「はてさて困った困った…ん?」
「この声?」








「竹中殿」
「やぁ家康君」
「具合はどうかと心配しておりましたが」
「彼女のおかげでね」
「彼女?」
「お初にお目にかかります。石田が妻、」
「嗚呼!君がか!」
「…?」
「わしは徳川家康!三成の友だ」
「彼は三成君と同期でね」
「其れは…いつも世話になっております」
「そう深々と頭を下げないでくれ。本当に三成の奥方か?」
「ああ。」
「ん?奥方」
「はい?」
「頬に…」
「ィィィエヤァァァスウゥゥ!!!!!!」
「?!」
「み、三成?!!!」
「あーあ…」
「貴様?!!!私の奥にその汚い手で触れるな!!!」
「な?!旦那様?!!抱きかかえないでください!!!」
「良いか!家康!!!此れは私の物だ!勝手に触れるなど許しがたい愚行!!!半兵衛様!!!こいつを斬首する許可を」
「何を言っているのですか?!皆様もお止め下さい!!!徳川様がお困りです!!!」
「いや、あははは」
「申し訳ありません、徳川様」
「彼はあれで焦っておってな。」
「あ、そうなのか?怒っているのかと」
「ィィィエヤァァァスゥーー!!!」
「旦那様!!!」
「奥!何もされなかったか?!!怪我はないか!!!」
「お、落ち着いて下さい」
「落ち着いていられるか!あんな筋肉ダルマに触られたと思うと!虫酸が走る」
「ひでっ!」
「腕は折れていないか?」
「流石に…旦那様。私は深窓の姫君ではありませんから」
「貴様ほど!」
「?」
「美しく儚い女はおらん!」
「…大谷様。何か悪いものでも」
「はてさて…通常運転よ」
「三成様最近ずっーと言ってますよ!」
「ははは。疑ってるのは君だけだよ。三成君裏表ないものね。」
「というかできないのよ」
「ベタ惚れだな」
「自分の気持ちが分かったら三成様良い意味で粘着質ですからね!」
「悪い意味ですよ!その言葉」
「奥」
「ひっ?!」
「私にとって唯一無二の女だ、お前は」
「え、あの?!」
「いくら疑ってもその事実は変わらん!…奥?」
「わ、私」
「あ、待て!」



「何わし当て馬?」
「ならば良い働きよな」





死屍累々 18







「で」
「何ですか?」
「三成君は?」
「太閤殿下に引き止めていただいております」
「へー」
「何か?」
「無表情だとしてもわかりやすいね」
「…今日は苦めに行きますね」

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