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変換なしの雑食夢

ran

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日常 7

「左近様」
「お?八代ちゃん。如何したの?」
「耳寄り情報です」
「何々?くっつけ隊系?」
「当たり前です。刑部様にお伝え下さい」
「了解!」
「相模様。ああ見えて怖いの全くダメ何ですよ。相模様の同年の千曲様ご存知ですか?」
「ああ。不運の黒田官兵衛に嫁ぐ」
「そうです。その方がしっかり仕込みをしてくださったそうなので上手く使ってくださいとの事です」
「わー…刑部さんの高笑いが聞こえそうっすね」
「ではお願いします!」
「えらい気合い入ってるね」
「相模様が治部様の縁談候補に私をあげたそうですから」
「え?!」
「絶対無理。私には無理です。ですから!相模様を落として下さい!」
「あいあいさー!(マジかよ!おれ、結構本気なのに!)」
「お願い致します!(反応ない?!本気で脈ないかも…)」







と言うわけで頼みゃると言われた瞬間はいと言い難かった。行き先は城下から少し離れた場所にある医師宅。其処で薬を貰ってきてほしいと先達てより熱の出ている刑部様が言うのだからすぐにでもうんと言いたい。のだが其処は今は行きたくなかった。それを訝しそうに見られるので私は苦笑する。瑣末な理由で断ることはできないのだが千曲が言った妖のことを思い出す。と、体がぶるりと震えた。




「相模」
「如何したのですか?」
「い、え。…あいわかりました。すぐに行ってまいります」
「数日の薬はまだある。ひひひ。すぐくれるるかいなかはわからぬ故」
「そうなのですか?」
「手紙は書いた。いつもなら一晩あればと言うところよ。…佐渡」
「数日は帰らなくても心配要りません。あなたも顔色が悪いようですから見て頂いたら?」
「大丈夫です」
「本当に?」
「今日中には帰ってまいります」
「ひひひ。話を聞いておったか?主らしくもない。大体馬の不得手なぬしが歩いてあの距離を?夜半に歩いて物怪に食われるるつもりか?」
「?!」
「医師に手紙を書いてある。一晩かからず出来たとしても其処でやすみゃれ。…本に顔色が悪い」
「刑部様」
「ぬし一人で行かすのは心許ない…やれ、左近」
「はいはいっと」
「三成を呼んでこりゃれ。」
「はーい!」
「?」
「あれも同行させる。賢人より休息せよとの達を受けておるでな。ついでに連れて行って我の心配事を減らしゃれ」
「それは…」
「?」
「何か不味いのですか?」
「いえ…あの。刑部様」
「ん?」
「差し出がましいことなのですが私よりも治部様も一度診て頂けませんか。…この間医師に診療をと勧められておりましたのをすぐ断っておいででしたから…」
「!ひひひ」
「刑部様?」
「ぬしが誘わしゃれ。我とて今あれを説得させるのはちと骨が折れる」
「申し訳ございません。ではお願いしてみます」
「あいあい。…ん?」
「おいで遊ばされましたね」
「何だ!如何した刑部」
「治部様…静かにお入り下さい。」
「何っ!?…相模?刑部。これは如何いうことだ?」
「ぬし、ちと相模の用心棒をいたせ」
「は?」
「刑部様の薬を取りに行くのです」
「あ、ああ。左近にでも」
「左近様と一緒に参れば宜しいですか?」
「違う!左近にだけ」
「左近様は別件で竹中様に呼ばれておりまする。最近あの辺りには物のけが出るとか。真実か否か以前に相模だけなら夜盗や賊に攫われてもいけませんし」
「…致し方ない。相模。ぬしの顔色の悪さも見てもらおうと思うたが…」
「な?!…どうした?顔色がわるいのか?」
「いえ…たいそうな話ではないのですよ」
「…」
「治、部様」
「…私が共に行く。刑部」
「準備は万端よ。あとのう」
「なんだ?」
「馬にしりゃるか?」
「ああ」
「なれば相模を共乗りさしてやりゃしゃれ」
「は?」
「申し訳ございません。私馬は…」
「そう、か。私と共乗りでいいのか?」
「お邪魔でありませんでしたら」
「…邪魔ではない」
「ありがとうございます」
「…」
「ではすぐに支度を。相模」
「はい。すぐに参ります」






日常 7








「やれやれ、よ」
「お薬で御座います」
「佐渡」
「これでゆるりとおやすみ遊ばれますな。」
「ひひひ。世が平和故つまらぬが」
「そういうもので御座います。さぁ、手のかかる子が出かけておる間にお休みなさい」

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