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変換なしの雑食夢

ran

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日常 6

「…」
「申し訳ありません」
「い、や」
「お風呂を、いただいてまして」
「あ、ああ」
「髪を」
「すまん」
「…いえ。こちらでよろしいですか?」
「…」
「治部様…?」
「っ?!」
「?」
「本当に夜半にすまなかった。休んでくれ」
「はい、治部様も」
「う…」
「お早くお休みなさいませ」
「ああ…」






「やれ、三成」
「な?!何だ…」
「顔が酷い」
「…」
「先程から紙の束を握りしめて…酷い事になっているが?」
「は…ああ!奉書紙が」
「ひひひ。此れは此れは」
「刑部」
「えらく、弱っておるなぁ。本に如何した?」
「四半時前に相模に紙をもらいにいった」
「ああ。主はあれの紙が好き故」
「と言うより預かってもらっている。あれはそれ用の部屋を下賜されているから…。紙がないのに気がついて部屋に行った」
「まぁ、いつもの光景よな」
「濡れ髪を、おろしていた」
「…」
「わかっている!元服前の餓鬼でもあるまいに…こんな妄執に取り憑かれるなど秀吉様の一兵卒として情けない」
「左様か」
「大体、あれは私をそういう目では見ておらん!」
「それは皆よの。やれ困った困った」
「まぁ、妄執と言うより恋心よ」
「?!」
「惚れた張ったは主の分野外故致し方あるまい。相模とて同じよ。」
「…」
「日常。一つ一つを大切にしりゃれ。主が娶らぬと一緒であれは何処にも嫁さぬよ。それは安心しりゃれ」
「…」
「信用ならんか?」
「いや、信用している…ん?」
「誰か?」
「俺っす!」
「左近。何用だ」
「相模様が」
「!?」
「いや、何もないッンスよ!と言うかこの時間にお目通りをと」
「なっ?!」
「良いっすか?」
「刑部」
「やれさて。あれの事よ。余り期待する内容ではないだろうが」
「う…ああ。そうだな。通せ」
「はい」
「我は退室する」
「な?!刑部!!??」
「失礼いたします」
「う…」
「?」
「いや…夜半過ぎに何の用だ?」
「いえ…その」
「?」
「先ほど部屋にいらした折からすごく気になっていて」
「???」
「袖」
「袖が如何した?」
「血糊が」
「…」
「よもや怪我などしておりませぬか?」
「ああ…していたな」
「?!」
「昼間家康を斬滅しようとした時のだろう。書き物をしていたから此処に広がっただけだ。血は止まっている」
「すぐに手当をいたします」
「構わん。」
「もし傷が膿んでしまったら…用意しておりますから」
「いら…ん」
「…」
「…ぐ」
「お願い致します」
「その、だ。左近に頼む」
「服もお持ちいたしましたから。左近様!…あら?外でお待ちになるって言っていたのに。申し訳ございません。探して」
「おい」
「はい?」
「髪」
「え?!あ!…本当に申し訳ありません」
「?」
「その、気になって。流石に一人では髪も結い上げれませんでしたから。纏めた様になって…お恥ずかしい限りです」
「相模」
「はい?」
「…その様な姿で出歩くな」
「!」
「勘違いをしてお前に邪な感情を抱く愚か者が出てくるかもしれん。私がいれば良いがいない時なら助けてやれん」
「え?」
「?」
「ふふふ」
「???」
「治部様はお優しい」
「…初めていわれる。」
「そうですか?」
「存外悪くない」
「ふふふ」
「…」
「左近様を探しに行かなくてはならないのに」
「構わん」
「なら私が」
「…」
「包帯位巻けますわ」
「ちがっ!…では頼む」
「はい」









日常 6









「はい出来ました」
「仰々しい」
「こんなにも血が出て手当しないのですから…治部様はは我慢強いですね。」
「しらん」
「ふふふ。にしても徳川様もほどほどにして頂かないと」
「?」
「こんなに怪我を」
「相模」
「?」
「お前は家康が嫌いか?」
「…内緒で御座いますよ」
「何故?」
「?」
「あれは侍女に人気があると聞いている」
「ええ。確かに」
「お前もそうと思っていた」
「私の直属の部下に手を出して。側室にもせずに家臣に預けたのです」
「?」
「私と同じで寄る辺のない女子でしたから…本当に腹立たしいわ悔しいわで。」
「そうか」
「?」
「部屋まで送る」
「そんな!お手を煩わせることは」
「心配だ」
「!」
「行くぞ」
「…は、い」

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