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変換なしの雑食夢

ran

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日常 17

「外堀から埋められる感じは如何かしら?」
「千曲」
「意外と悪い気はしない?」
「罪悪感にかられそう」
「そう?案外楽しげだけど」
「だって私が怒りながら否定するものではないでしょ?」
「ふーん」
「?」
「私としてはあなたがそう頑なに否定する要因は何かしらと思って」
「…」
「嫌いなの?」
「まさか、そんな訳!…って貴方」
「何?」
「はぁ…貴方がそういう性格だから一緒にいて楽しいのよね」
「うふふ。まぁ私だけなのだから本心言いなさい」
「言わない?」
「悪いようにはしないわ」
「完全に悪者のセリフよ…そうね。ええ。お慕いしているわ。」
「ふふふ」
「でも結婚になると…其れこそ殿下の左腕たるかたなのよ。私のせいで」
「それはないわね。太閤殿下の一兵卒なら彼、満足するでしょ?出世なんて興味ないもの」
「でも」
「でもも杓子もないわ。」
「千曲」
「うちの不運も一緒だけど!明日ここで笑っていてくださるかそれすら分からないのよ!」
「っ」
「相手は武士で誰よりも何よりも先陣を駆ける治部様なのだから」
「…一つ聞いていい?」
「何?」
「貴方は寂しくない?」
「あの人が死んだら一回生き返らせて私が殺すって言ってる」
「過激ね」
「泣いている私に殺されて自分のやった事を後悔しろってね。ふふふでもね」
「?」
「あの人と私の子供を。あの人の血を。如何にか次の世に紡ぎたいって思っちゃったのが運の尽きよ。」
「こ、ども?」
「ええ。あの人の死を終点にしたくはないもの。次へ続く点に。紡ぐことが誰に言われた訳でなく私がしたいと思ったから嫁ぐのよ」
「…」
「ま、貴方がうんと言わないと自然と終点になるみたいね」
「千曲」
「ん?」
「私、」
「ほら、立って」
「っ」
「言うことは?」
「彼の方の命を紡ぎたい」
「ええ」
「私は弱いから。結局邪魔になると思うけど」
「其れは治部様が決めることよ」
「そばにいて良いのかしら」
「ええ。当たり前よ」
「…」
「泣くな。あぁもう。私に言わないで本人に言いなさい」
「千曲」
「何かあったら私が匿ってあげるから。ほら、行って」








日常 17








「刑部…ここはこのままでいけば良いか?」
「ん…そうよな。」
「ん?」
「なんぞ騒がしいなぁ」
「左近!」
「あー!!!三成様いた!」
「何の騒ぎだ!」
「やれ、如何…ひひひ」
「刑部?」
「あちらで人探しをしりゃるのは相模よな」
「?」
「ひひひ」
「相模様!こっち!こっち!!」





「治部様」
「相模」






「ひひひ、行きゃれ。」
「すまん」
「早う赤子の顔を見せりゃれ」
「っ」
「治部様!」
「相模。…落ち着け。汗が」
「こんなに、はしっ、た」
「ああ。お前らしくない…こちらを見ろ」
「…」
「覚悟はできたか?」
「あなた様は?」
「私は早く来い言っていただろう」
「本当に」
「…」
「私は弱くてあなた様にとって良い妻で居られるかすら解りません。ですが、貴方の命を紡ぎたい」
「!」
「治部様」
「何も言うな」
「は、い」
「傍に居ろ。拒否はゆるさん」





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