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変換なしの雑食夢

ran

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日常 14

「相模。此方に」
「はい」
「今年は一段と素晴らしかった。ね、秀吉」
「うむ」
「ありがたきお言葉。人命をとして一層お仕え致します」
「ふふふ。相も変わらず真面目だね。ほら、一献」
「!」
「秀吉直々だよ」
「ありがたく頂戴いたします」


そう言って杯に少しの酒を飲み干す。その姿に感嘆するのは私だけではないようだ。
女楽は成功したのだろう。良し悪しの云々だけで言えば今回の宴の中で群を抜いていたし、いつも以上に着飾る相模を見れて何も文句はない。ただ、俗物や下衆にその姿を晒すのは頂けない。きっと顔に出ていたのだろう。刑部にこの上段と中段までよと諭された。


「さぁ。三成君からも」
「はっ」


いつの間にか私の番になったようで眼前に彼女が現れる。掲げられた杯を見る前に彼女の顔を見ると苦笑を通り越して困った顔をしている。どうしたと思えば小さな声で私の名を呼ぶものだから顔を寄せる。ふわりと香と化粧の匂いがした。


「治部様」
「如何した?」
「お助けください」
「?」
「私、お酒駄目なのです」
「は?」
「佐渡様を見てください」
「顔を横に振っているな。…あの程度でか?」
「ええ。もうかなり。ぼうっとしてまいりました。」
「…入れる真似をしてやる」
「お願いしましゅ」
「…刑部が済めば退室しろ」
「ですけど」
「何かな?二人して。」
「ひひひ。」
「仲が良いことは知っているよ。でも後も有るからね。」
「!」
「相模」
「ありがとうございます」
「…刑部」
「あいあい」
「刑部様。ありがとうございます」
「秀吉様」
「如何した?」
「暫時席を離れます」
「?」
「んー…そう言う事かい?では皆に示しておきなね」
「はい。相模!」
「治部様」
「貸せ!」
「お、おい!わしも一献!」
「黙れ禿げ狸!これは私のだ。勝手にものを与えるな!相模。失礼するぞ」
「あ」
「私は私の女が秀吉様半兵衛様刑部以外の目に晒されるのを良しとは思わん。佐渡」
「どうぞ。当分の間お預けします」
「秀吉様」
「これもまた宴の一興よ。三成、許す」
「ありがたき幸せでございます」







「本にまぁ。この状態で抱きかかえていかれましたね」
「ひひひ。本に三成らしい」
「きっと手は出さないのでしょうけど。」
「酔うた女を眼前にしてもそうよな」




日常 14





「じぶしゃま」
「舌が回ってないぞ。杯2献程度で」
「うふふ。じぶしゃま」
「下すぞ。」
「はい。…んー」
「良かったぞ」
「?」
「女楽」
「ふふふ。しぇいこうして、よかった」
「こら、脱ぐな!」
「きちゅい」
「(連れてきてよかった)」
「じぶしゃま」
「ん?」
「じぶしゃま!」
「…破顔して抱きつくな」
「きょうのおしゅかだ、すてき」
「お前は!」
「?」
「其の儘私のものにするぞ!」
「ふふふ」
「お、ん?!」
「えへへ。」
「おま、え?!接吻?!!」
「ちゅー」
「っん!」
「んー…」
「お、おい?!相模!!!…寝てしまった」


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