11本の紅赤の薔薇 小ネタ 健全 2017年04月25日 「花?」「ん?」「なんだ?ありゃ」「え?ああ。街に行った帰りに摘んできたの。ルパンさんにも聞いたらいいって」「ふーん」「はい、次元さん」「お、すまねぇな」「いーえ」「にしても」「?」「見慣れねぇな」「何が?」「花」「気に入らない?…部屋に持って行こうかな」「いや…気にいらねぇわけじゃ無いさ。ただ、見慣れないだけだ。」「花くらい贈る相手もいるでしょ?」「あ?」「ん?」「如何いうことだよ」「え?」「贈るったぁ。…貰ったのか?」「私が?違うよ。」「?」「昨日ルパンさんが不二子さんにこぉーんな大きな花束渡してて。さすがフランス人の血がどっかに入っているよなぁって」「そういう事か」「ん?」「いや、なんでもねぇ。」「でも良いよねぇ」「ん?」「私なんて花贈って貰った事無いから少し羨ましいなって」「そうかよ」「でも…ってあれ?どこ行くの?」「煙草」「あらら。お昼は?」「食う」「わかった」「そういや。五右衛門が今日着くっていってたぜ」「お昼いるかな?」「さぁな」「鍵」「ん」「ルパンさんはあれっきり帰ってこないし。戸締りするから…出来れば早く帰ってきて」「???」「銭形さんこないこと祈ってて」「とっつぁんか?」「前説教されたの。すっごい心配してくれて再就職先まで見つけてくれるって」「あ?」「自分の身も守れない素人だもの。仕方ないよ」「…すぐ帰る」「ん?」「お前さんの帰る家は此処だけだからな。無駄なこと考えるなよ」「ふふふ」「?」「ありがとう」「ん」街に出て煙草を買う。それにしても必死な顔で早く帰ってこいっていうかね。あいつはしがねぇ修復士だからなと喉で笑うとタバコ屋の婆さんに不審な目で見られちまうのは頂けねぇ。帽子をかぶりなおして踵を返す。「ん?」寂れたとも寂れていないとも言い難い花屋に目が止まる。色とりどりとは言いがたいもののあいつが摘んだ花より高そうな花が売られている。「珍しいな。贈り物かい?」「ん?そう見えるか?」「墓場にだろう?昔泣かせた女にか?」「あん?」「あんたの相方は良い鴨なんだけどよ」「ちげぇねぇ」「お嬢ちゃんもかわねぇな。まぁ。女は貰ってなんぼか」「女客敵に回すぞ」「ははは!ちげぇねぇ。」「笑うところかよ」「でなんにする?」「あー…」「良い薔薇がはいってるぞ。昔泣かせた女にぴったりだ」「昔には用がねぇな」「あ?」11本の紅赤の薔薇結局、お昼には誰も帰って来なかった。仕事も無いし洗濯とかも終わったしでやることの無い私はソファで本を読んでそのまま寝ていたらしい。「絢殿。風邪をひいてしまう」という声と揺さぶる振動で私は目が覚めたのだ「ごえ、もんさん?」「起きたか。風邪をひく」「ん…寝ちゃたみたい。」「のようだが。」「?」「それは如何したのでござる?」「え?」がさりと音がする。何だろうと思ったら見慣れたジャケットと無造作にリボンで縛られた赤い薔薇の花。頭がついてこない。何?如何いうことだと思ってフリーズしていると合点の入ったように五右衛門さんが笑う「通りで次元の奴、上を着ていなかったはずだ」「え?!あ、の」「たっだいまー…ってあれ?絢ちゃんどしたの?薔薇の花束なんて抱きしめて」「次元からのようだ」「けっ!顔に似合わず気障なことで」「…」「で、当の本人フリーズしちまってるけれども?」「返してくる!」「は?」「どど如何したの?!」「だって!間違えておいたのなら返さないと!」「…報われぬでござるな」「絢ちゃん天然だからなぁ。なぁ。その花束の意味知ってるか?」「…?」「次元はロマンチストだからよ。…死ぬ程恋い焦がれる最愛を間違えるはずねぇよ」「は?!え!!?」「ぬふふふふ。真っ赤になって可愛いーんだから。」「ルパン」「あぶねー。あぶねー。…ほら行っておいで」「はい」「ぬふふふ。あんなに急いで」「鉛玉を撃ち込まれるぞ」「意外と嫉妬深いからな。次元の奴」「お主のように軽薄では無いだけだ」 PR