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変換なしの雑食夢

ran

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十二国

「初めまして」
「初めまして。この様な姿で申し訳ありませぬ。泰王陛下、泰台輔。」
「その呼び名は。貴方様にいわれると」
「ふふふ。ですがもう王で御座いましょう?」
「…」
「驍宗様。お顔が怖いですわ」
「からかわないで下さい。延王妃殿下」

ふふふと笑って泰台輔と景台輔をみる。困った様な顔をしてこちらを見るものだから苦笑しか出ない。首尾は?と尋ねることはないだろう。六太と声をかければにたりと笑うところを見ると成功したものの無茶をなさったのだろう


「主上」
「言うな」
「言わせないで下さいませ。何をしたのです?」
「叩頭礼を」
「しかも無理やりだぜ」
「主上!」
「だがよくわかっただろう?」
「ですがあの様な真似を!」
「景台輔。僕は大丈夫です」
「だけどよ」
「主上、あれ程無体はなりませぬと。」
「だがな」
「貴方様の才覚も性分も知っておりますが…それについて行けるのも延の者だけなのですよ」
「わかっている。まぁ落ち着け」
「延王妃殿下。私がお願いしたことです。落ち着いて」
「泰台輔?気分は大丈夫ですか?お苦しい所などありませぬか?」
「はい。」
「泰の白様も申し訳ありませぬ」
『いえ』
「もういいだろう。休め。」
「主上」
「無事に収まった。特に泰はお前が気に掛けていたからな。」
「はい」
「無理が祟らぬ間に少し休め。出ないと本当に大変なことになるぞ」
「…」
「わかったな」
「はい」



そう言って私は寝台に身を沈める。すると泰台輔が優しく手を握ってくださるので私はびっくりしながら泰台輔とよぶ。あどけない笑みを浮かべてこちらを見る。

「昔」
「はい」
「熱が出ていたとき寂しかったのです」
「はい」
「寝るまで手を繋いでいてよろしいでしょうか?」
「泰台輔が大変ではありませんか?」
「はい。延王妃殿下は?」
「私は嬉しく思いますよ」
「嵩里」
「驍宗様?」
「よろしいのですか?」
「貴方様が良いと仰って頂けるのなら」
「それは無論」
「本当に慈悲に満ちた良いお子です。泰も良い麒麟を迎えられましたな」
「んなこと言うなよ。俺だって」
「六太」
「あのな。チビ。こいつは俺の母ちゃんなんだからな」
「六太」
「…なんだよ」
「私の左手が寂しがっているわ」
「!!!」
「仲良くなさい。貴方は私の可愛い悪さなのですから」


そう言うといつの間にか左手をとって歌を歌っている。景台輔は微笑んでいる。

「この人たらしが」
「あら酷いわ」
「何が酷い者か。夫を差し置いて」
「可愛いお子に囲まれて私は幸せですわ」
「の様だな」
「主上?」
「泰王と話がある。」
「あちらに部屋を用意しています」
「すまぬな。…寝ていろ」
「はい。っ。主上?!」
「接吻は夫の特権だ」
「…破廉恥なことをなさいますな」
「可愛いことを言うな。では」
「良いお話し合いになります様に」
「はい」


そう言って背中を見届けるとふにゃふにゃと溶けていく意思を感じるた。不意に見た泰台輔がお優しく笑われているのを見て一安心をして私は意識を手放すのだ



微睡みと接吻

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