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変換なしの雑食夢

ran

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ダリューン 奪還前

微睡む意識を浮上させて目を開く。視界が歪だ。まだ熱が下がっていないのだろう。何故こんな忙しい時分に寝込んでしまったのかと嫌気がさす。

にしても…。天井が高い。見慣れた風景の筈なのにまったく別の場所のようだ。無性に悲しくなる。病を得ると物悲しくなるというのは本当だなと枕に顔を埋める。


「起きているか?」
「?」
「泣いているのか?」
「ダリューン様」
「辛いか?」

遠慮がちに撫でられるそれに気がついて顔を上げるとダリューン様がいて思わず泣いてしまう。それを見てギョッとされて名前を呼んでくださるものの返事すら出来ないほど私は泣いてしまった。

「な、泣かないでくれ」
「ダ、」
「貴方に泣かれると、如何すればいいかわからなくなる」
「御免なさい」
「辛いか?」
「いいえ」
「では?」
「寂しかった」
「は?」


寂しかったのと言う。涙越しに見えるダリューン様の顔はよく分からなかったものの何時の間にか取っていた彼の手に縋っていると柔らかい声で名前を呼ばれる。

「手が熱いな」
「ん」
「寂しかったのか」
「うん」
「貴方が甘えるのは初めてかもしれないな」
「御免なさい」
「謝ることではないさ」
「ダリューン様」
「ん?」
「忙しいですか?」
「如何した?」
「ここにいて」
「…」



忙しい時分であることを失念した私が言うと、ダリューン様は困った様に笑うのだ。

「わかった」
「ほんと?」
「ああ」
「いなくなったらやだ」
「もちろんだ」
「うん」
「だからもう少し寝なさい」
「ダリューン様」
「?」
「大好き」
「…」


そう言って私は瞳を閉じるのだった。



微睡む意識

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