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変換なしの雑食夢

ran

大谷兄妹と三成と私 6

「んー」
「如何した?」
「お、三成さん。三成さんは良いのよ。簡単だから」
「?」
「マフラー作ろうかと思ってね。今店番代わっているでしょ?昼も別だから暇でさー。あ、二人には秘密ね」
「ああ」
「春ちゃんはピンクにしたのよ。三成さんは紫。大谷さんなのよ。問題は!」
「黒は如何だ?」
「全身黒くなるでしょ?少し明るめでも良いかなって。」
「そうだな」
「…これは?」
「茶か?…似合うか?」
「似合うと思う」
「なら其れで良いだろう」
「あ!」
「?」
「雑賀さんに聞いて!三成さんの作って良いか?」
「?」
「他の女の手作りって普通アウト」
「そう言うものか?少し待て。…さやかか?私だ。ああ。いや違う。秋がだなマフラーを。何?ワインレッドが良い?いや貴様のではない。私の分をだと?!交換条件???しばし待て。おい秋。さやかのを作れるか?」
「ワインレッドね。了解」
「聞こえたか?ん?まぁそうだな。…今夜は無理だ。違う。刑部が執筆中だ。ああ。貴様!ん?ああ。わかった伝えておく」
「仲良いね」
「そうか?すまん」
「いいよ。怒んなくて良かった」
「其れどころか手料理が羨ましいだの私が一人で住んでさやかが此処で暮らすだのごねていた。大層貴様を気に入ったらしいな」
「胃袋掴まれたって言われた日にゃ結婚しようかと思うほど男前だったよ」
「…」
「そんなギリギリした目で見ないでよ!あ…来たよ」
「ちーす!」
「遅い!」
「すすすすすすいません!」
「とっとと行きなよ。ますます遅れるって」
「今日は遅くなる。」
「夜食置いとこうか?」
「助かる」
「はい行ってらっしゃい」
「あれ?刑部さんは?」
「執筆中」
「静かにしねぇと殺される!」
「二人を頼むぞ!」
「はいはい。任せてね。三成さんも頑張って」
「ああ」




ブロロロロと走り出す車を見届けて私は物音を立てないようにお茶をマグに入れる。お菓子と入れて、こっそりと吉継さんの部屋の障子を開けると鬼気迫る勢いで執筆している後ろ姿が見える。こうなるとダメなのだ。春ちゃんでも近づけない。下手に近づいたもなら何が飛んでくるかわからない。そっと置いておずおずと下がる。朝ご飯は食べてるようだから空いた食器とともに。
にしてもだ。今回は長い。二、三日で終わるかな?と思っていたらもう五日だ。大丈夫だろうかと心配になる。何より、私以上に三成さんが心配らしいし、春ちゃんは寂しそうだ。なので




「ただいま」
「こんにちは」
「秋!春坊!」
「少し休ませて。って言うか暇潰させて」
「おうよ。まだ書いてんのか?」
「ん。」
「春ちゃんアイス何がいい?」
「…」
「全部のせてやれ!なー春坊」
「でも」
「春ちゃん。此処は遠慮しなくていいよ。本当に全部のせ始めるから」
「いちご…がいいです」
「はい」
「お義姉さん…乗せすぎ」
「いいのよ。ねー」
「秋お姉ちゃん」
「お腹壊すって。半分こしようね」
「うん」
「マジ可愛い。天使すぎる」
「俺の天使は秋だぜ!」
「本当に可愛くてねー。私秋ちゃんと暮らせると思って馬鹿と結婚したのに」
「なによー!」
「なにさ!」
「え?ええ??」
「いつものだから気にしなくていいよ。アイスおいしいね」
「うん」
「飯食ってくか?」
「うんん。吉継さん心配だし」
「なんか作ってやる。持って帰れ」
「助かるわ。ありがとう」
「寂しいわね」
「うんん」
「?」
「今は秋お姉ちゃんが居るから淋しくない」
「?!」
「おい、秋鼻血。お前吉良に似てきたぞ」
「春ちゃん。今日は私の部屋で一緒に寝ようか」
「わーい!」




気配を消して食事を持って行くと昼間とちょっとも変わらないて恐ろしい。ただ、筆は動いてるから生きているのだろう。そっと置いて、空いた器を持ってそそくさと退室する。
食べているのが奇跡らしいのでまぁよしとしておこう。春ちゃんをお風呂に入れたし。三成さんの支度も済んだし。置き手紙もしたし。さて寝ようと布団に入ると春ちゃんがもう寝ていた。…寝つきいいなぁ。とフニフニつつきながら布団に入る。吉継さんと話せないは辛いけどまぁ仕方ない。春ちゃんを養いながら私を雇うのだから。頑張れ。






大谷兄妹と三成と私 6









「おはようございます、佐助」
「おはよ。春ちゃんもおはよう」
「おはようございます」
「また後でね」
「後でねー!」
「マジ天使。」
「なんか聞き慣れたわ。その単語」
「そ?」
「あ、これ一緒に持って」
「米?!」
「無理?」
「一人で持ちなよ」
「…俺様長宗我部家の遺伝子に感服だよ」
「吉良兄非力よ?」
「効率的に人を殺るタイプじゃん」
「あー…」
「俺様殺されかかったし。無実の罪で」
「吉良兄頭いいけど変態だから」
「まー…その通り過ぎて怖いわ」
「にしても」
「?」
「本当に家族みたいだね」
「そう?家政婦のミタですけどね」
「付き合ってないの?」
「誰と」
「大谷の旦那」
「ないない。主人と下僕かな?」
「ふーん」
「まあ私と結婚したい物好きはいないよ」

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