忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

大谷兄妹と三成と私 4

すごい人数になった、と言えば三成さんの眉間のシワがひどくなった。
然し、私のせいではない。ひとえに春ちゃんが可愛いからだと言えば春ちゃんを怒れないコミュ障の三成さんの怒りの矛先は私に集中する。ま、気にしてはいないけどさ!いつものことだ。
事の始まりは発表会のご褒美どうすると子供達の会議らしい。物を買ってもらうももいたし食事とかケーキとかいう子もいた。


「hey!春はどうすんだ?」
「春殿のところは毎年ケーキと言っておられたな」
「えへへ」
「?」
「so cute」
「あのね、兄様たちと動物園に行くの。春お姉ちゃんがお弁当作ってくれてね」
「「え?!」」
「はーい。三人もお昼寝の時間…って如何したの?」
「佐助!某も動物園に行きたい!」
「は?」
「っち!今日の帰りに聞いてみるぜ」
「ちょっと。何の話?」
「みんなで行くの?楽しそうだね」
「(あちゃー…)」





ってな感じといえばふるふると震えてくる。本当にこんなやつ雇って大丈夫なのだろうか?と大企業、豊臣商事の行末を憂いてしまう。そう思ったのが大谷さんにはわかったらしく来年には副社長よと言われて驚愕するのだ。



「まぁ、あっちの二人も料理上手いし、片倉さんは寡黙でしょ?佐助は本職だし」
「と言ってもだ!」
「…春ちゃん」
「三成兄様駄目?」
「ぐっ…」
「たまには良いんじゃない?ね、吉継さん」
「我は…なぁ」
「諦めなって。そう言う年頃だし。」
「如何言う年頃だ」
「お友達に自慢したい年頃。ねー」
「ねー」
「「…」」
「いつもマー君がどこ行ったとか幸君が何したとか聞いてたみたいよ。張り合いたい気持ちも汲んであげなよ。雑務諸々は私がするんだし」
「左様か」
「ても!」
「ん?」
「いつも兄様と日向ぼっこを自慢してたんです!」
「そうかそうか」
「お弁当しっかり作ろうかね。」
「はい」
「他の野郎どもに負けてたまるか…」
「何を燃えている?」
「知らないの?!あの二人主夫なの!其れもプロ並みの」
「…」
「めちゃくちゃ凝って作ってくるだろうし…頑張るね!」
「うん!」





そんなこんなで模擬遠足当日。朝からせっせとお弁当を拵えて駅に行くと佐助がもう着いて待っている。早いねーと言えば幸君を指差すので苦笑しかない。興奮して寝られなかったのだろう。虎を見るのでござると今から虎狩りに行く如く興奮している。


「待たせたな」
「ひひひ。ぬしが一番最後とは珍しい」
「朝に少し、な。…政宗様」
「…」
「マー君、三成さんと犬猿だよね。喧嘩しちゃ駄目よ」
「honeyの頼みなら」
「と言いながら、春ちゃん狙ってるでしょ?私を嫁にって言ってたのに!」
「げ」
「軽い男は嫌われるわよ。」
「?!」
「ひひひ。子供まで手玉に取りよるか」
「?」
「おい。これをやろうと思って遅れた」
「何これ?」
「以前頼まれたレシピだ。嵩張るか?」
「助かる!ありがとう片倉さん」
「今は大谷の家政婦か?」
「ふふふ。」
「気をつけてよー。こいつ、真性のロリコンだから。俺様の教え子が事件に巻き込まれたら大変だもん」
「うっさい!可愛いの愛でて何が悪い!」
「まぁ、役に立っているから良いが…ん?如何した?」
「秋お姉ちゃんは私が大人になると嫌いなの?」
「は?」
「政宗君が…」
「マー君!何を言うのよ!!!」
「さっきの仕返しだ」
「ぐすん」
「嫌いなわけないでしょーーーーー!!!!!春ちゃんがシワシワのおばあちゃんでも大好きよ!」
「本当?」
「本当!」
「良かったぁ」
「駄目、吉継さん。私鼻血出るかも」
「ひひひ。出たら出たでよかろう。捕まりそうなら理由を言ってやる」
「吉継さーん」
「ひひひ」
「おい!刑部にくっつくな!」
「吉継さん?」
「秋ちゃん、大谷の旦那は大谷さんじゃなかった?」
「いや、みんな名前だから。何となく?」
「俺は違う」
「あ、本当」
「…」
「小十郎さん?」
「…」
「おーい。あれ?地雷?吉継さんも怖いよ!」
「ひひひ」
「三成さん!」
「知るか。行くぞ」
「春ちゃんお願い。大谷さんの車椅子私が押すわ」
「?」
「昨日の晩花札で負けたの」
「刑部と試合からだ」
「もう二度としませんよー。吉継さん寒くない?」
「あいあい。春もみなといかしゃれ。ただし、一人はいかぬ。わかったか?」
「はい」
「子供は人のうちに入らぬよ」
「三成兄様と離れません」
「よし、行くぞ」
「某電車久しぶりでござる!」
「私も」
「俺もだぜ!」
「珍道中になりそうだね」
「ふん」
「なんで、秋がこっちに来ねぇ」
「意外と気に入っているようだ」
「…ライバルは多いね、片倉の旦那」
「ああん?」
「ま、俺様にはかすがが入るからねー」
「黙れ」
「私もあれには興味がない」
「良い女だぜ」
「がさつすぎる」
「…雑賀の方が」
「この間料理できない宣言したよな確か」
「あれは仕事だけだ。秋に頼むから良いという話になった」
「マジか!」
「隣に家を借りるか買う。…何だ?」
「爺ちゃんの介護からずっと続くかと思ったら…不憫で」
「待て、何の話だ?」
「知らないのか?」
「?」
「秋は佐助と同級でな。学年主席の秀才だったが大学進学は爺さんの介護で諦めてんだ」
「?!」
「当時、西海の旦那も吉良の旦那も手が回んなくてね。みんなでそりゃ説得したんだけどああなると頑固だから」
「そうだな」
「新しい趣味も見つけたみたいだし…まぁ本人が幸せなら良いんだけどね」







何か父兄会が固まって話している。イケメンですよねーと言えばブスーとした顔になるので面白い。


「如何したんですか?」
「我は違うでな」
「え?!」
「?」
「イケメンだと思うけど」
「包帯の下」
「や、知ってるけど。顔の作りは綺麗じゃん!」
「…」
「私なんて女にーちゃんだし。羨ましいは実際」
「女にはようモテよう」
「にーちゃん達の踏み台的に?」
「ひひひ」
「吉継さん?」
「ぬしは誠、変わった女よ」
「???」
「春が大きくなるまで。うちにおりゃれ」
「!」
「さてと。ついたついた」
「わー久々すぎて、楽しみ!」
「兄様」
「ひひひ。頼んだぞ、三成」
「そちらこそな」





大谷兄妹と三成と私 4





「…ん?」
「意外と楽しそう?」
「色々鬱屈としておってな…良い刺激になる」
「物書きさんは大変だねー。」
「読んだことは?」
「怒ったじゃん。読んでないよ」
「ひひひ。良い子良い子」
「読んじゃ駄目?」
「だぁめ」
「はぁー…官兵衛さんにお土産買って帰ろうね」
「まだ回り始めたばかりよ。後よ、後」
「そーだね」





「良いの、片倉の旦那」
「…」
「良くはないけどまぁ、あすこまで仲良いとは」
「俺はどうせ結婚出来ねぇからな。…いい」
「渡世の仁義って大変だね」
「変な言い方すんじゃねー!」

拍手

PR