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変換なしの雑食夢

ran

大谷兄妹と三成と私 10

「おい」
「何?」
「刑部が落ち込んでいるが…何をした?」
「え?!何もしてないけど…毛糸買ってもらったくらい?」
「毛糸?」
「¥1000位だったけどやっぱり買いたくなかったのかな?」
「高々¥1000であの刑部が落ち込むか!高給取りだぞ。大体その内我が社に帰ってくる予定だ。」
「我が社?」
「私が勤めている会社だ。豊臣商事。彼奴は私の補佐だ」
「…そうなの?」
「そうだ!そして秀吉様と半兵衛様の為に」
「?!」
「如何した?椅子からころげ落ちて」
「はははははははははんべえ?!」
「貴様!半兵衛様を呼び捨てするとは!」
「竹中、半兵衛!?」
「一度ならず二度までも!」
「?!???!!??!」
「お、おい」
「…」
「何荷物を纏め始めている?!」
「実家に」
「長曾我部が如何した?」
「実家に帰らせていただきます!」
「は?!」
「でわ!」
「お、おい!!!ま、」
「離して!きゃー!!」
「叫ぶな!」
「やれ如何した?…三成。」
「何だ!」
「やれ、それは我のと言うたはずよの」
「馬鹿を言うな!私にはさやかがいる!そんな事よりだ!」
「ん?」
「離して!」
「…何ぞ、その荷物は?」
「実家に帰る!」
「…は?」
「離してってば。」
「離せるか!おい刑部!」
「やれ、秋よ」
「っ」
「ひひひ」
「…やだ」
「何をそんなに怯えてる?安心致せ。怖いものは何も無い」
「よし、つぐさん?」
「なかしゃるな…ほれ、こちにこりゃれ」
「う…」
「秋」
「うわーーーーん!」
「うぐっ…飛びつかりゃるな」
「吉継さんー!!!」
「やれ、落ち着きゃれ。」
「猛獣使いだな」
「ひひひ。可愛らしい猛獣よな…やれ、秋。主は我らが嫌にならしゃったか?」
「ちがう…ううう」
「なら此処におりゃれ。我とてぬしが居らぬのは好かぬ」
「吉継さん…」
「急に如何した?」
「半兵衛様の話をしたら急にだ」
「賢人の?」
「…」
「そう怯えるな。」
「だって…」
「賢人が如何した?」
「…にいちゃんに聞いてください…」
「顔が真っ青よ。ひひひ。少し横になりゃれ。三成」
「出前を取ればくるだろう。」
「…吉継さん」
「ん?昼食は安心致せ。主は食べれるか?」
「うんん。」
「ちと食べぬとならぬよ」
「ん…」
「手でも繋ぐか?為れば寂しゅうないな。」
「吉継さぁん」
「ひひひ。よしよし。安心致せ。我がおるからなあ。」







「で如何いうわけよ!」
「あー…それなら吉良の所為だな。昔家庭教師させてたんだよ」
「?!」
「吉良と同卒でよー。そんとき秋の成績落ちてたから。まぁ吉良が自分で教えても良いんだろうけど甘いだろ?だからってな。其れまで成績真ん中くらいだったのが主席になったくらいだぜ」
「其れなのになぜあんなに怯える?あの能天気な女がだぞ」
「まー有り体に言えばトラウマだな。うまいか春」
「はい」
「よっし!良い子だ」
「…やれ。トラウマとは?まさか?!」
「変な関係じゃねぇって。かてきょうでそういう関係なら俺が許さん!…純粋に勉強でだ」
「?」
「問題間違えるだろ?宿題がでるんだよ。10倍…とか言ってたか?週三来てたからよ。10冊なんて出来るわけねぇじゃん。」
「は?」
「手製と言えば良いのかね?20枚のプリントを一冊にしてたっけか?テストで間違えりゃならこーんな束だぜ?可哀想でよ。吉良にも言ったんだけど今勉強させないと馬鹿になるって言われたらなんともな。俺も人のこと言えねぇし。良いところに入って選択肢を広げてやりてぇっていう吉良の気持ちも分かるしな」
「といってその量如何してこなしておった?」
「あとから知った話2時間睡眠はざらだったらしいな。うちのチビどもの面倒みてそれだろ?あいつもぜってぇ弱音いいやがらねぇし」
「愚かな!よう止めなんだな!」
「彼奴も意地になって。2年続けたんだけどな、最後に高熱出して10日入院してな。二人とも即呼び出されて毛利に絞られてたぜ。まぁ大学生以上のところまでさせてたみたいだからよ。そのあと主席でい続けたけど。竹中も加減がわからなかったんだろ?ぶっ倒れたとき彼奴らしくないけどすげぇ謝ってて。其れ以来目の前に現れてねぇもんな。此処にいるのも彼奴知ってるから来ないだろ?」
「そうよな」
「今度半兵衛様にお伺いしてみ…春?どこに電話している?」
「やれ春?」
「もしもし。はい。春です。今、秋お姉ちゃんにひどいことをしたと聞きました」
「「?!」」
「え?それは言い訳ですよね。…見苦しいです。私半兵衛様が嫌いになりました。もしこれで兄様お嫁さんにならなかったら一生恨みます。ええ。半兵衛様なんて大嫌い!」
「春ーーー!」
「お前?!何て事を!」
「秋お姉ちゃんをいじめる奴は万死あるのみです!」
「ははは。吉良に言っとくわ」
「やれ、頼む。…春」
「謝りませんよ」
「いや…秋が聞いたら喜ぼう」
「手紙書きます!私がお守りしますって」
「ひひひ」
「ちっちぇーナイト様だな」








大谷兄妹と三成と私 10







「駄目、目眩がしそう」
「さようか」
「春ちゃんが私のためにあの極悪男に…!!!」
「そこまで嫌いか?」
「歯医者みたいなものですけどね」
「なんとのう、わかる」
「にしても…」
「ん?」
「春ちゃん」
「ひひひ。ほんに春に好かれておるなあ」
「本当?!」
「ああ」
「ふふふ」
「…なぁ」
「はい?」
「秋」
「何ですか?」
「…」
「?」
「…」
「…」
「…秀吉公は知っているか?」
「豊臣さんはすごく良い人です!」
「左様か」
「?」
「…」
「?!」
「違う」
「なにも思ってませんよ」
「嘘つきはいかぬな。あれを崇拝しておるのは三成よ」
「部屋の掃除したら豊臣さんのポスターが貼られてましたから…さやかさん可哀想」
「彼奴は彼奴で雑賀の当主のオタクよ。似た者似た者」
「へー…」

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