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変換なしの雑食夢

ran

大谷兄妹と三成と私 11

「吉継さん」
「ん?」
「電話機外れておりますが…何?おまじない?」
「朝からちとうるさいのよ。」
「あっちの仕事用携帯もひどいことになってますが」
「我の眠りを邪魔するからよ」
「真っ二つ…データーは?」
「こちはいらぬものばかりよ」
「こっちのスマホは無音になってる…何したの?」
「ひひひ」
「?」
「もし闇が来たら嘘をつこう。追いだせ」
「えー?」
「良いな」
「ふぁい」



大福のようよなとふにふにとほっぺたを引っ張ると面白い顔をする。そのついでに外出禁止令を出すとえー!と叫ぶもののPCがあれば良いとのことを伝えればぐずぐずし始める。2.3日のことなので若干不服ながら頷くので危険故春も休ませておると言えば春が嬉しそうに抱きつくので興味はそれたらしい。相変わらず仲の良いことよとひひひっと笑うとウフフと笑う。たわいのない時間を過ごしながら秋がふと時計をみた。






「もうこんな時間」
「ほんにな。」
「今日の昼は何にしようかなーと」
「ここで少し仕事をする。何かあったらよばしゃれ」
「はーい」
「…」
「…」
「春?」
「行きました!」
「左様か。」
「良いんですか?」
「良い良い。もう少し内緒にしたい」
「でも明後日には決まるんでしょ?」
「ああ。その時に言うつもりよ」
「姉様になりそう?」
「さあなあ」
「兄様のことだから策があるのでしょ?」
「ひひひ」
「?」
「主にも秘密よ」
「酷い!」
「我とて自信がないのよな」
「そうなのですか?」
「当たり前よ。このような姿の男に添いたい奴がどこにおる。おぞましい顔を好む女子はおらぬよ。しかも賢人が障害になってしもうたしなぁ。…勝算は低かろうから姑息なことも考えてしまうわ。それでももし駄目なら我はどこぞに逃げる」
「えー」
「どの顔をしておれば良い?1年逃げる」
「…」
「主は秋とおりゃれ。生活費と給与はとどこおらせぬからな」
「はい!」
「…」
「?」
「来ぬのか?」
「行きません」
「…さようか」
「だって私は秋お姉ちゃんが良いんだもの」
「?」
「ここで一緒にいられれば邪魔者を排除できます!」
「ようできた妹よなぁ」




というとガンガンいう音がする。きっと暗だろうが無視しておく。
すると案の定で最終秋に喧しいと追い立てられてしまったらしい。あの一件より警戒が増したのは良いことだが若干強くなりすぎてきたなぁと思う。まぁそれはアレらしいのだろう。ふふふと笑いながら物を暗に投げつける我が妹とは違って強く美しい。

なぜこんな気持ちを抱いたのか。あれが馬鹿なくせに聡明で、雑なくせに優しく、我に、二心なく笑いかけてくるからだろう。


言葉にすれば色々あるだろうがそれすら無駄なことのように思えてするのはアレが恐ろしく自然に我らのそばに居ついたからだろう。




ごはんできましたよーと呑気な声が聞こえてくる。それが聞き続けるために通る道は相反することも起きる道だ。




「煩いから退治してましたけど」
「ん?」
「兄様、いつもこんなに美味しい昼食なのですか?」
「左様よ」
「秋お姉ちゃんおかわり!」
「聞きました?!吉継さん!美味しいって」
「いつも言っておるよ。…おかわり」
「炊き込み御飯するとお米すぐになくなっちゃいますね。私のもつけてこよう」
「美味しい!」
「今日の三成さんの夜食はそれで焼きおにぎり茶漬けにしよう」
「「?!」」
「おやつそれにする?」
「うん!」
「我は三成と食べる」
「はーい。」
「秋お姉ちゃん」
「ん?」
「大好き」
「私もー!!」
「やれ食事中よ」
「吉継さんも好きですよ」
「…ん」




その言葉が我と同じ意味ならどれほど良いか。






大谷兄妹と三成と私 11





「帰った」
「お帰りなさい!」
「あーお帰り。ありゃ?さやかさんは?」
「仕事が押した。お前に会いたがっていたからな。悔しがっていたぞ」
「そっか」
「明日弁当を二つ作ってくれるか?」
「?」
「さやかに会うからな。最近まともに食べていないらしい」
「そりゃいけませんぜ!作るって言っておいて」
「助かる」
「三成兄様、これは何?」
「さやかから二人にだ。」
「ケーキだ!」
「あらま。申し訳ない。」
「夕餉を食べたあとこれが食べたかったらしい。このあいだの紅茶が気に入ったらしくてな」
「あらま〜。ぎりぎりしてるのが目に浮かぶわ。ちょっと待ってね。食事の支度するわ」
「ああ頼む」





そう言って踵を返すとひょこりと吉継さんが部屋から顔を出してくる。はよ持ってこりゃれ。というところを見ると美味しいところらしい。先に三成さんの食事を温めて、薬缶に火をかける。




「三成さんのお土産」
「なれば夕餉ののちともにいただこう」
「はー…ん?」
「如何した?」
「…」
「?」
「三成さん!何処!!!」
「ひ?」
「こっち来い!」
「や、やれ」
「何だ騒々しい」
「ととととととととととととととと」
「貴様、鳥になったつもりか?」
「ちが!…落ち着いてくださいね!」
「?」
「やれ、秋。落ち着きゃれ」
「だってぇ」
「?!」
「なぜ泣き始める?」
「…三成。」
「何もしていない!」
「取り敢えず!そこ座って!雑賀さんに電話する支度!」
「?」
「これ!」
「何だ?このちゃちな写真用…っ!何をする!!!」
「馬鹿!酷い父親!!!馬鹿三成!!!」
「何が馬鹿だ!この馬鹿女!腹が減った!はやく!」
「目出度い!そういうことか!」
「そ!さすが吉継さん!」
「何々?」
「春ちゃん!明日はお赤飯よ」
「だから!」
「この!おめでとう!」
「秋!」
「やれ、ぬしも父親になるのよ」
「えー!赤ちゃん!」





「…」






「電話!電話して!!!(吉継さん動画準備!)」
「落ち着きゃれ。(あいあい)」
「おめでとう!」
「あ、ああ……もしもし。さやかか?ああ。今、確認した。…ん。ああ。当たり前だ。私とお前の子だ。嬉しいに決まっている。…ん。泣くな。明日、雑賀殿に挨拶に行く。あ?馬鹿を言うな。きちんとお前を嫁にもらう許可をもらいに行くだけだ。ああ。吉継はニヤニヤしている。秋か?春と飛び跳ねて喜んでいる。…心配するな。皆喜んでくれている。ああ。今から迎えに行く。当たり前だ。そこにいろ。ではな…」
「なんて?」
「三ヶ月だ」
「ひゃー!」
「迎えに行ってくる」
「やれ、タクシーを呼ぶ」
「構わん」
「事故にあったら大変よ」
「だが…」
「あの車(スポーツカー)に乗せて大丈夫?」
「もしもし。はい。一台。一番上手な人で!」
「春!」
「すぐ来るから。急いで!」
「ああ」
「…やれ」
「刑部?」
「良かったなぁ。…しあわせにならしゃれ」
「!ああ」

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