忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

勝手すぎる三成 5

「すまぬ」
「よ、吉継さん?!」
「我のせいだ。本当にすまぬ」
「あ、頭を上げてください!落ち着いて」
「これが落ち着いていられるか…主のことを彼方に漏らしたのは我の雇った弁護士の下手間よ。金に目が眩んでやったとぬかしよったから、其れなりの処罰はしてきた」
「はぁ」
「主が気の済むようにしりゃれ。殴っても良い!」
「無理です」
「さあ一発なくりゃれ!!!」
「無理言わないでください!」
「我の気が晴れん!」
「佐吉に聞きました。私がICUにいる間ずっと面倒を見てくださったそうですね」
「当たり前よ。もし…この子がひもじい思いをしたら如何する!」
「あ、ありがとうございます。佐吉?どうしたの??」
「刑部は良いやつだ!」
「これで十分です。なかなか男の方に懐かない佐吉が…この数日で」
「これで良いというなら我にとっては褒美よな。ひひひ。佐吉、楽しかったなぁ」
「ああ!」
「吉継さん」
「ん?」
「あの…そのあまり覚えていないのですが私、麻酔か薬かで錯乱して暴れたそうですね。申し訳ありません…何が変なこと言ったりしませんでしたか?」
「暴れたというには可愛いものよ。きにしりゃるな。」
「その、石田さんにも?」
「覚えておるか?」
「はっきりとは…ただ、いらっしゃったのはなんとなく」
「左様か。ひひひ我の性故きにしりゃるな。…なぁ佐吉」
「うじうじしていた!」
「は?」
「一緒に我のホテルで寝ておったのよなぁ。佐吉」
「ああ!あいつもいた。仕事をしているとシャキッとしていたが後はうじうじしている。母」
「何?」
「本当にあれで良いのか?何が良いのか私はわからん。あんなモヤシのようなやつ!」
「もや?!」
「ひーひひひひっ!」
「佐吉。そういうこと言ってはいけないのよ。貴方、他になんて言ったの?」
「血が繋がっているだけで虫唾が走るといった」
「?!」
「昨日は血が繋がっていると思うと情けないといったなぁ。」
「…目眩が」
「良いのよ。真実そうよなぁ」
「あんな貧弱なモヤシ。母には不釣り合いだ!」
「言うてやるな。あれは馬鹿なのよ。」
「真性の馬鹿だ!」
「何処でそんな言葉を覚えてくるの?…本当に申し訳ありません」
「ひひひ。久方ぶりに笑ったわらった」
「本当に…何て言えば良いのか。佐吉」
「母が大っ嫌いと言ったのが一番ショックだったみたいだぞ!」
「そんなわけないでしょ?」
「嫌われたと言ってうじうじしていた。なぁ、刑部。あんな蛆虫嫌われて当然だ!」
「蛆虫?!」
「あいあい。蛆虫よ蛆虫。蠢いていればよかろう。はてさて、主とてこの結婚三成から言い始めたのは聞いて居ろう?」
「…」
「?」
「…初めて聞きました」
「本に何も言っておらなんだのだなぁ。まぁ良い。其れより主の怪我は如何か?」
「え?あの…」
「長引きそうか」
「聞いておいでなのでしょう?」
「三成がな。うじうじして的を得んのよ。詳しく聞いておるようで駄目よな。役に立たぬ。頭蓋骨折とだけ聞いておる。後遺症があってはならぬからなぁ…長くなると我が思うただけよ」
「少し様子を見ないといけないみたいです。麻痺が出ないと早いのですけど…その」
「!?」
「痺れ程度ですよ。このまま酷くならなければ気にならない程度で済むだろうと言われてます。でも経過観察に大分」
「左様か…しかしここは治す時よ。ゆるりと休まれよ」
「それは…そうなのですけど」
「?」
「恥ずかしいながら…仕事の方が。休職は難しいと言われました。主任のおかげで3月は待ってもらえますけど…お医者さんにいって少し早められないか相談してみようかと」
「駄目だぞ!母はすぐ無理をするから絶対に倒れる」
「補償も必ずさせるが…そうよ。言い忘れておったが主の母は精神的におかしくなったと言ってなぁ父親共々療養のため田舎に引っ込むそうよ」
「?!」
「元より、経営はしておらぬのよ。赤字続きでなぁ。役員給与と株を配当してそれで生活できるようにしておる。主の父親からの提案よ」
「あの父から?!」
「左様。最後まで三成が手伝っていたが。…経営には向いておらぬ男よ」
「そうですか」
「のんびりと過ごすようよな。それもまた幸せよ」
「…そうですね」
「ひひひ。話が逸れた。ぬしも少しは休みゃれ。ずっと働き通しだったのだろう?佐吉に聞いておる」
「ですけど…生活が」
「帰ってこぬか?」
「帰りません」
「刑部のところなら良いぞ!」
「我のもとに帰ってきたら益々ややこしい。と言ってもどうせ隣よ隣。あやつのせいで漉したのでなぁ。故に佐吉は毎日遊びに来れば良いのよ。部屋も余っておるから安心いたせ」
「時代劇見放題か!」
「…もので釣られないで」
「時代劇チャンネル故見放題よ」
「!」
「二人とも」
「療養にしても…彼方の方が良い病院がある。如何か?」
「彼方は物価が高いので無理です」
「…思ったより強情よな」
「私は離婚していただければ。出来ればほっといて下されたら一番良いのです」
「それは無理よ」
「意味がわかりません」
「三成は粘着質なのよ」
「…」
「そう嫌な顔をするな。あれはなぁ、有り体に言えば女を信じられぬのよ」
「?」
「我の母が阿婆擦れで主の母も…主を苛めたまぁ、嫌な女よ。まぁ色々な形の嫌な女いるがな。三成の母もまた酷い女でなぁ」
「…お会いしたことありませんので。そうなのですか?」
「佐吉の年に絶縁しておってなぁ。賢人が如何な手を使ったのかしれぬがもう二度とあれとは会えぬ」
「そうですか」
「まぁその母は、実子である三成を虐待してなぁ。あれは食が細かろう?その名残よ。腐ったものを食べさせたり色々しておったらしいわ。」
「?!」
「目の前で客を取ったりなぁ。まぁうちの阿婆擦れも同じようなことをしたがな。叩く蹴るは当たり前でな。発見された時は虫の息だったそうよ。」
「そうでしたか」
「故にあれは女を信じておらぬでな。何より、どうすれば愛していると伝えられるかを理解できぬのよ。簡単なことなのになぁ。…愚かな男よ」
「…」
「故に信じる迄当てつけのようなことをして愛情を図るところがある。我とてやられたわ。ひひひ。幼かった故可愛いものだがなぁ」
「何故、」
「ん?」
「何故、私なのですか?」
「さてなぁ。其れは知らぬよ。ただ、主と主の妹と見合いした折、ぬしだけ顔を上げなかったそうだ。」
「え?ええ。あれは妹との縁談と思っていましたから」
「彼方はギラギラしておったなぁ。そこから主に興味を持ったらしい」
「…」
「まぁああいう性格よ。…佐吉」
「何だ?」
「耳を塞ぎゃれ」
「こうか?」
「素直な良い子よなぁ。三成がなぁ愛人を主に見せびらかしたのもその後抱くのも。…傷付けても側にいてくれると言う証が欲しかったようよ。」
「は?」
「言いたいことはわかる。馬鹿なのよ。其れも大馬鹿ものよ」
「…」
「さてと。もう良い」
「何の話だ?」
「大人の話よ。」
「?」
「佐吉」
「何だ?」
「石田さんは今どこに居るの?」
「知らん!病院に来たらどこかにいうぐ!何をする!!刑部!」
「其れは秘密よ秘密」
「…ここに来ているの?」
「母がICUに入っている間もだ!有名だぞ!あのもやし。なんの仕事をしているのかわからん!良い大人が仕事もせずに一日中部屋の前にいるのだからな!」
「…本当に?」
「本当だ!」
「これ、佐吉」
「母には隠し事はしない」
「左様か…そうよのぅ。最初は1日中、ぬしはそう言っておったわ」
「1日中?」
「さすがにここに置いておけなくてなぁ。ぬしも容態が良くないのでICUにはいったであろう?ホテルに連れて行ったは良いが危うく後ろ手につかまるところだったのよ」
「佐吉」
「本に主が羨ましいわ。母にこんなにもたくさんの愛情を受けてなぁ」
「当たり前だ!」
「ひひひ。可愛い可愛い」
「母」
「何?」
「あいつはもやしだ!もやしなら私が守ってやる!」
「!」
「嫌なことがあってももう私がいる!母は何も心配しなくていい。」
「我もおる。賢人もなぁ…かなり反省しておる。あれはあれで馬鹿親故」
「子供を持ってなんとなく、わかります」
「なれば帰りゃれ。同じマンションの別室を用意しておる。佐吉にもぬしにももう苦労はかけぬ。嫌なら我が責任を持って新しい住処と職を手配する。かえってきりゃれ」
「母」
「佐吉は行きたい?」
「母が治るまでは!取り敢えず利用しよう」
「…」
「…」
「何だ?」
「そう言うことは吉継さんのいないところで言って」
「我は悲しい」
「要はそう言うことだろう?いちいちショックを受けるな!私と刑部で母を守れば良いだけだ!」
「あいあい」
「わかったな!母は何も考えずまず体を治せ」







勝手すぎる三成 5









「帰ってくるのか?!」
「お前の家ではない!」
「?!」
「佐吉、我、主の順で部屋を借りてある。まぁ。これが最善よ最善」
「私の部屋に帰って来れば良い!」
「拒否する!」
「?!」
「ぬしとてわかって居ろう。其れはまず無理よ」
「くっ…」
「刑部!これで母は治るのだな」
「当たり前よ。ちとまたしゃれ。三成!」
「左近か?私だ。ああ。あの医者…何といった。まぁいい。ああ。特別室だ。そうだな。そうしろ。拒否は許さん!明後日には行く。行けるな刑部」
「あいあい」
「なぁ、刑部。」
「ん?」
「何でこいつ、これを母にしないのだ?」
「馬鹿故よ」
「だからもやしなのだ!」







拍手

PR