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変換なしの雑食夢

ran

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凸凹

「帰った」
「おかえりなさいませ、三成さ、ん?」
「変わりはないか?」
「ええ。」
「左近だ」
「島左近っす!」
「こんにちは」
「今日から暮らす。刑部は何処だ」
「ちょ?!マジっすか?三成様」
「なんだ?!拒否は許さない!」
「いや、俺より奥さんの方が」
「貴様!拒否する気か!!!」
「何も言ってませんよ。…吉継さーん」
「はてさて。騒がしい限りよな…ん?やれ、三成。主は何処かで子でも作っておったか?」
「は?!どういう意味だ!」
「如何にもこうにも…なぁ、菫」
「そんな甲斐性ないでしょう?…島左近君だったわね」
「は、はい!」
「三成さんに連れさらわれたってことはないわよね」
「勿論っす!おれ…その」
「部下の子だ。…身寄りがないからそのうち養子にする」
「?!」
「やれ、三成。菫より本人がびっくりしておるわ」
「説明はした」
「…わかりにくかったのよなぁ。菫」
「何処の部屋がいいかしら。今日は私たちの部屋に布団をひきましょうね。あと明日日用品買ってこないと。車出せます?」
「私は仕事だ。刑部」
「アイアイ。我も仕事よなぁ。手配しておく故安心しりゃれ」
「ならタクシーで行くわ」
「本に可愛くない」
「ふふふ。あ!」
「?」
「私は菫。こっちは大谷吉継さん。三成さんは刑部って呼ぶけど…貴方は好きな方で呼んでいいと思うわ。私も好きに呼んでね」
「はい」
「宜しくね左近君」
「あ、の」
「?」
「俺、」
「左近?」
「ふふふ。貴方が何を言おうともこの人、ここに居させるわ。それに必要なことは全て吉継さんがしてくれる。貴方をここから連れ出すのはやめた方がいいわね。精神的にじわじわと」
「ひひひ」
「だから安心してここに居なさい。私も吉継さんも嫌がりはしないわ」
「っ」
「ほら、泣かない。おいで」
「おい」
「三成さんは荷物持ってきて」
「う、ああ」
「あとで話ありますから」
「!」









散々に泣いて起きた後。菫さんはにっこり笑っておはようと言ってくれたのをいまだに忘れられない。今までたらい回しだった俺にそんなに優しく笑ってくれたのは先にも後にも死んだ母さんと菫さんだけだった。
どっちの奥さんなんですかとたどたどしく聞いた俺にニコッと笑って二人のと言った菫さんとの関係は母親未満姉以上だ。昔でいうドリカム状態を俺が来てから10年以上キープしているのがすごいと思う。そう伝えると本当にねぇと答えにならない反応をされる。



「明日の三者面談」
「菫さんが来るんっしょ?」
「残念。進学させたい三成さんが行きます」
「げ?!」
「三成さんの下で働きたいなら高卒では無理よ。院まで行けとは言わないけど」
「大学って遊ぶだけ見たいじゃないっすか」
「馬鹿か。勉強するところよ」
「菫さんも行ってないんでしょ」
「…私一応三成さんと吉継さんの後輩だから」
「へ?」
「伯父せいで途中休学したけどちゃんと三成さんたちが行かせてくれて卒業してます」
「マジで?!」
「マジで。よし。できた」
「美味そう」
「ふふふ。成や継に気兼ねしてるのはわかるけど」
「…へへ」
「貴方はうちの長男なのだから。弟たちが泣くわよ」
「?!」
「貴方が嫌ならいいけど。それ程度量も狭くないわ。…私事であの人が手心つけるはずもないし、そんな生易しい人だと思ってないでしょ?」
「それは…身にしみてるっす」
「諦めて勉強なさい」
「へーい」
「みんな呼んでき…左近?」
「俺、いらない奴じゃないですか。…跡取りだって産まれてるし、あっちの方が賢いし」
「は?」
「長いこと子供ができなかったから…俺養子にしたんで、痛っ!菫さん地味に痛い!」
「馬鹿みたいなこと言ってるから。これが三成さんなら2時間はかたいね」
「…」
「思春期だから目を瞑るけど寝言なら寝てる時に言いなさい」
「だって!」
「馬鹿な周りに振り回されるなって言ったでしょ?うちの場合は完全実力主義でしょ?実際うちの本家継いだ三成さんと補佐の吉継さんは実子どころか…」
「ドリカム継続中ですもんね」
「苗字すらばらばらよ…未だに伯父のパートナーから嫌味言われてるけど。自分のこと棚に上げてだしね」
「半兵衛さんも事実婚っすもんね」
「そ!だから血の繋がりよりも大切なものを見てきたから。そんなに重要じゃなくてよ。左近が私たち嫌いで弟たちが嫌いなら仕方ないけど」
「は?!何言ってんっすか!!!宝っすよ!宝!!!」
「ならその宝を守れる男になりなさい」
「…」
「いらないって今更捨てるくらいなら元々拾ってないわ」
「菫さんらしい」
「ほら泣くのはやめて。成と継に怒られるの私なのよ」
「へへ」
「わっ!左近?」
「俺さ、きっと菫さんみたいな人と結婚する」
「居る?私みたいな変わり者」
「絶対見つける。みんなを守る。だからさ…それまでここに居ていい?」
「いいに決まってるでしょ?頼りにしてるわよ」
「うっす」






凸凹






「左近…何をして居る?」
「げ?!」
「あれ、降りてきたの?」
「ひ、ひひ」
「吉継さんも怖い怖い」
「す、すいません!」
「左近!!!!」
「いてっー!!!!」
「三成さん!何してるの?!」
「躾よ躾」
「はぁ?辞めてください」
「煩い!」
「息子を抱きしめて何が悪いのよ!」
「菫!貴様」
「何?!」
「ぐ」
「左近よ」
「なんっすか?」
「あれはやらぬよ」
「母ちゃんっすから。そんな末恐ろしいこと考えてないっす」
「左様か。ただ」
「?」
「例え彼に似た女を連れてきても末路はあれよ」
「…意外と菫さん尻に引いてるっすよね」
「ひひひ」
「にーに」
「パパ」
「やれ、きやれたか?」
「成ー!継ー!」
「また怒らせたの?」
「地雷を踏んだのよ。…主の父は嫉妬深い故」
「嫌われるな」
「嫌われるね」
「ま、とりあえず飯食おう。母ちゃんが作ってくれたから」
「「はーい」」

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