忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ルビーの憂鬱

現パロ




「今頃慌てふためけば良いのよ」
「帰ってきてないんじゃないか?」
「あー…あり得る。日付入れてきて正解だったわ」
「なあ。」
「何?」
「本当に良いのか?」
「一応辞表書いておいておいたし。」
「辞表?!」
「いや、恋人っていうより上司と部下みたいなものだったし。メールなんて何時に行くとか行かんとか。大体一行で終わるのよ。私たちの性格上ハート送れとか言わないししないだろうけどさ。風邪ひくなよとかご飯食べたかとかあって良いと思う。」
「…望みが低すぎないか?」
「高望みしたって良いことないし。ちっちゃい頃で学習しました」
「で恋人に辞表書いて勝手に引越ししたのか」
「何回かは言ったよ。口頭で。返事は眠いか五月蝿いか後にしろだったけど」
「本当に恋人同士が?」




私もそう思う私もと言いながら酎ハイを飲む。荷物は少ないからあっという間に終わったし。
石田三成という男は優秀で、今や父の会社の重役の一人だ。幼い頃からの片思いがようやく実を結んで恋人に慣れたものの会社の延長線を地でいく生活は甘さからはかけ離れていた。労りもない。心配もない。風邪をひこうが如何なろうが興味がないのだろう。現にインフルエンザに罹った時は感染ると仕事に影響すると言って私を捨てて大谷さんちいくし。風邪を引いても同じだ。いつも看病してくれるのはかすがか佐助くん(かすがの恋人)。本当に頭が上がらない



「にしても、やりすぎてはいないか?」
「そう?」
「失踪だぞ」
「行き先は書かなかったけどお父さんにも捺印さしたから。文章としても信憑性は高いと感じたことでしょう」
「貴様のそういう動力を…おい、携帯は?」
「置いてきた。新しいのが此れ!」
「本気だな」
「本気じゃないと8月から準備しないよ!」
「夏から!?今は冬だぞ!」
「そうなの!家財が片付けられていくの気がつかないほど仕事が好きなら会社で生活しろ!って。もう殆どそんな感じか」
「おい」
「あー…やっぱりお父さん目当てだったか」
「そうではないと思うがな」
「かすがちゃんありがと。でもさ、そう見えたって仕方ないでしょ?大切な仕事と私とどっちが大切なんて聞くほど野暮ではないけど。私はまだ子供なのよ」
「構ってちゃんだし抱っこちゃんだものな。」
「そーなの!ちっくしょー!今度は優しい人と付き合います」
「相手が死ぬぞ」
「何で?」
「あいつはお前が好きだし、お前はあいつが好きだろう。」
「さぁ」
「意地をはるな」
「んふふふ」
「気持ち悪いなぁ」
「だってさ。聞きたくないけど。私よりお父さんのこと好きだろうし。」
「否定はしないな」
「お父さんの息子に成りたかっただけだよ。」
「泣くな」
「うん」
「泣くくらいなら」
「ずっーと泣いてたよ。心の中で。やっと」
「…」
「涙が出てくれた」
「…そうか」
「かすがちゃーん」
「うん」
「何がいけなかったのかなぁ。結構頑張ってたと思うけど」
「頑張りすぎだ」
「あは。言われちゃた」




そう言って空になった缶を潰す。グシャという音ともに涙が再びこみ上げてくるだ。








ルビーの憂鬱







「おはようございます」
「…やれ、昨日はどこに行っていた?」
「大谷さん。セクハラで訴えますよ」
「ひひひ。それは怖いこわい」
「昨日は飲んでました。」
「左様か」
「?」
「三成は気付いておらぬ様だが、良いのか?」
「良いも悪いも。気がつかない程度でしょう?同居してたわけでもないけど、それでも少なくなる家財に気がつかないで居られる程度の人間関係ですから」
「ぬ」
「お父さんの息子に成りたいのなら…何で大谷さん知っているの?」
「昨日たまたま外を通りかかったらヌシが引越ししていたからなぁ。ついに同居するかと思って三成に聞いてみたら知らぬという」
「ばらした!?」
「いや、気付いておらてようだったがな」
「…」
「如何した?何があった???」
「大谷さんにもきっと分からないよ。」
「は?」
「子供の時はいろいろ聞いてもらってたけど。三成さんの幸せしか望んでないでしょ」
「…」
「お父さんも半兵衛さんも。貴方も三成さんも。みんな嫌い」
「やれ、」
「この間、次期社長は三成さんにって半兵衛さん言ってたでしょ?私もそれで良いと思う。だから、これあげる」
「…辞表?」
「うん。ここも出て行く。」
「如何いうこと」
「…みんなで幸せになれば良いわ。私は私の道を行く。」
「嬢」
「それ」
「?」
「すっごく嫌いだった。半兵衛さんの女ゴリラの次くらいに。私は名前があるの。それを嬢だのお嬢様だの!もうこりごりよ!」
「それで全て捨てると」
「捨ててないよ。」
「…」
「元より私のものじゃなかったし。」
「…そのよ」
「吉継!!!!!」
「あ、」
「や、やれ。三成」
「大谷さん!」
「何を童と遊んでいる!貴様は研究室へ早く行け!吉継会議だ!すぐ行くぞ!!!」
「…ほら早く」
「貴様もとっといけ!!!」
「三成」
「ほらね。じゃあ行くわ」
「ま、待たれよ!」
「吉継さんも秘密にしててね。ちょっとしたら理解できるわ」
「?!」
「何をしている。早く!!!」
「…行ってしまわれた」
「研究室にだろう!早く行くぞ!」
「やれ、わかった。わかっ、た」

拍手

PR