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変換なしの雑食夢

ran

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ラピスラズリの合言葉

現パロ


ピンポーンと有難くない音とともに目が醒める。誰だ?此処を知る人は少ない。失踪して早三月。生活に慣れてきたのと色々で久々の安眠だったのに。チェーン越しに(佐助ママに言われたので守っている。)はーいと言えばがしりとドアを掴まれた。いや何?!怖っ!!!ボーとした思考で取り敢えず、鉄パイプを持つ(かすがパパが置いてった)殺られる前にヤれ!と思ったけど無理だった。未だかつてないほどに痩せて、狂王に成っている三成さんは見たことない。完全覚醒だ!ひひひと引き笑いが聞こえているところ大谷さんと三成様ぁと気の抜けた声が聞こえている辺り左近君も居るのだろう。流石、大谷さん。生贄は連れてきたらしい。




「離せ!ドアが壊れる!」
「開けろ!」
「嫌よ!!」
「壊すぞ!」
「警察呼ぶわよ!」
「構わん!開けろ!!!」
「嫌よ!絶対嫌」
「嬢!流石にバットは危ないっすよ!」
「うるさいチャラ男!」
「左近と話す間が有るのなら開けんか!!!!!」
「何故?!」
「何故だと?!!!」
「あける理由聞いておかしい?!!!」
「失踪した女が言う台詞か!!!」
「はっ!三月もかかったくせに」
「いきなりいなくなる理由にはならんだろう!!!」
「ずっと言ってたわ!書類も見せたし!」
「?!」
「お父さんには言ったから誰にも迷惑かけてないわ!」
「私には?!」
「言ったっつーてるでしょ!覚えてないの?取り壊す予定だから出てかないとって。まぁそうよね!夏くらいからまともに話したことないもの!ね!!!」
「あちゃー…」
「やれ三成」
「いつ気がついたのよ。」
「…ひと月前だ」
「仕事も行ってなかったのに。そんなにかかった?いや…そうよ、そうよね。」
「…すまん」
「と思うなら手を退けて!」
「そうすれば開けないだろう!」
「どうやっても開けないわよ!そこの保護者と下僕!!!連れて帰って」
「ったって、三成様あの手紙見てから仕事と並行して嬢探したりして食べたり寝たりしてないんっすよ」
「…だから?」
「可哀想だと思うなら入れてやらしゃれ」
「大谷さんには言ったでしょ?みんな嫌い!もう恋人でもなんでもないのよ。」
「許可しない!」
「失踪したの二ヶ月も気がつかなかったくせに!」
「それは…」
「忙しかったのよ。なぁ…!いや、これはなぁ別に三成だけを重んじて…」
「そうやって三成さんの味方するから嫌いなのよ!」
「お、大谷さん!!!酷えっすよ。大谷さんが塩かけたナメクジみたいになっちまった」
「知らないわよ」
「…開けろ」
「嫌よ。」
「別れない」
「別れてたみたいなものよ。それに童扱いするのだから恋人ではないでしょう。三成さんはお父さんの息子に成りたいのなら、養子にして貰えばいいわ。私は」
「開けろ」
「私だけが貴方が好きで馬鹿みたいじゃない」
「私も、お前が好きだ。」
「嘘つけ」
「どう言えば信じる?」
「行動から信じれないわ。口ならなんとでも言えるもの。人は平然と嘘をつく動物よ!」
「おい」
「二ヶ月。貴方は私のことなど歯牙にもかけなかったわ。気づいてもないんなもの!否定できないわよね。お父さんにもこうなったからといって三成さんをどうこうする気はないと聞いているから安心して。だいたいお父さんは私より貴方の方が可愛いもの」
「それは」
「お父さんのことで無理しなくてもいいわ。早く手を退けて」
「…」
「いなくなったから?飼い犬に手を噛まれたとか小石に躓いてこけたとか。そう思えばいいわ。でもね。貴方は私が一人で泣いている夜も辛いと相談したい時も。側にはいないし、向き合ってくれたことがあった?」
「私は」
「ここに越してきて一月は泣いたけどあとは諦めたの。貴方は私をどうとも思ってないってわかったから。」
「ちがっ!」
「もう良いわ。終わったのよ」
「終わってなど」
「じゃあ私の好きな食べ物言ってみて」
「は?」
「色は?」
「まて」
「髪型は?」
「おい」
「お気に入りの服」
「…」
「初めてデートした時の場所」






好きな映画。二人で初めて行ったドライブ。その時かかっていた歌の名前。私が貴方に最後あった時の服の色。よく歌う鼻歌の誰にも題名。よくキスする場所。得意な料理。

そう紡いで言っても何も言わない。それはそうだろう。この人は私のことなど見ていない。




「言えない?」
「…」
「そっか」
「…お前は言えるのか?」
「藤色。半兵衛さんに勧められて成人してから変わらない髪型。アルマーニのスーツとグレーのシャツ。日頃はパンツとシャツの比較的ラフな格好。初めてのデートは水族館。映画は見ない。ドライブは仕事帰りだったから直帰で寄らずに帰ったからものの30分。月がまんまるで綺麗だった。その時ピアソラがかかってビビったもの。まさかタンゴなんてって!最後に会った時はダークグレーのスーツと同系統のシャツ。時々鼻歌歌うけど節だけで歌ではないわね。料理はご飯炊けるようになった?」
「…」
「残念。貴方との思い出は覚えててね。とってもくだらない事でも私にしたらキラキラした宝石みたいで。ひとつひとつ大切だったの」
「そう、か」
「そういう事。じゃあね。」
「どうすればいい」
「どうもしなくて良いよ」
「貴様を失いたくはない」
「もともと持ってないかったんだから。気にしない」
「そうじゃない!」
「そういうものよ」
「っ」
「どうやっても開けるつもりないよ」
「…」
「じゃーね。」
「まっ」
「みんな大嫌い。もう二度と会いたくないわ!」








ラピスラズリの合言葉








流石にいなくなっただろうと外へ出ると三成さんが立っていてひいた。3時間。ずっと居たのかよと思いつつ、ドアを閉める。何これ。籠城戦?!備蓄無いよ、と思っていたらこんこんこをとドアを叩かれる。




「何?」
「私はお前のことを蔑ろにしたつもりも軽んじていたつもりもなかった」
「保身なら他所でやって」
「誰よりも大切で守らなければいけないと思っていた」
「嘘付け。」
「…その通りかもしれない」
「?!」
「思い出も全部。言われるまで忘れていた。誕生日すら祝ってやれていなかった」
「そういうのは良いよ別に」
「最後の日の姿ですら曖昧だ。髪が長いのか何色なのかもよくわからん」
「ふーん」
「だが」
「何?」
「好きだと言った時の日の事だけは覚えている。」
「…」
「守ると誓った。泣かさないとも」
「嘘つき」
「ああ。その通りだ」
「…」
「今度こそ守るし泣かせない。側に…」
「出来ないくせに」
「っ」
「そういう約束軽々しくしないで!」
「泣くな」
「風邪ひいたら看病してほしいわけじゃ無いけど大丈夫くらいあっても良いでしょ?」
「…」
「それもない。相談しても五月蝿いか後にしろかどちらかだけ!」
「すまない」
「そんなの恋人以前だわ」
「もう、しない」
「嘘つき」
「嘘じゃない」
「信じれないわ」
「おい」
「貴方なんて大嫌い」
「そんな事言うな」
「もう会いたくない」
「私は」





お前が大切だと言われた瞬間、手に持ったバックをドアにぶつける。バラバラと音を立てて中身が飛び散るものそんな事を気にしてはいられない。私はうつ伏せて声を上げて泣くのだった

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