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変換なしの雑食夢

ran

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瑠璃色

「宜しいか?」
「刑部?如何したのですか?」
「佐和山の城で姫が過す部屋の事よ」
「刑部にお任せ致します。」
「そう、か」
「用件は其れだけでしょうか?」
「いや…先だっての失言を詫びに来た」
「良いのですよ。」
「だが、の」
「?」
「我の言葉で三成との事を悪しきものにするのは、気がひける」
「悪しきも何も…刑部。私は」
「?」
「…いえ。気になさらないで。其れより。側を確認されましたか?私は治部の好みは知りませんがあなたはよく見知っておいででしょう?」
「ひひひっ。確かに美しい女たちよ。だがあれは姫で十分よ。」
「ふふふ。そんな世辞を言っても仕方ありませんよ。」
「本当よ、ほんと。」
「刑部らしくもありませんね。」
「…姫?」
「ああ、そうです。ひとつお願いがございます」
「ん?」
「私はこちらの部屋で。侍女は少なく。此方の棟に彼女たちを」
「は?」
「刑部?」
「気、は確かか?」
「?」
「この様な狭い場所にぬしを押し込められるはずはない。此処は側の一人の部屋よ。ぬしは此方」
「私には過ぎたるものです。お願い致しますね」
「ぬ…やれ姫」
「はい?」
「その様な檜扇も続ける気かえ?」
「…ええ。」
「あいわかった。添えるか否かわからぬが。三成の寝所から一番遠く狭い部屋が良いとの事。考慮しよう。」
「ありがとうございます。」
「一度、顔を見せしゃれ」
「…」
「他意はない。いやある、か。ぬしが本に心配よ」
「刑部」
「…」
「これでよろしいですか?」
「仔細承った。我は失礼するがぬしは少し休ましゃれ」
「ええ」
「婚儀の日に倒れよると困るからなぁ」
「ふふふ。刑部らしい」
「?」
「いえ何でもないのです。では」
「ぬ…」
「少し休みます」
「あいわかった。あ、そうよ。」
「?」
「三成も寝ず食べておらん。文でも何でも良い。食べる様に申してくらしゃれ」
「では。その様にお伝えください」
「…」
「刑部」
「では失礼する」








瑠璃色









「との事よ。」
「そう、か。」
「三成?」
「お心に沿う様にしてくれ」
「あいわかった。」
「…」
「少し休みしゃれ」
「いや、もう少しだけ」
「婚儀に触る。来週には帰って支度がある故」
「…船で帰る。その時に休めば良い」
「三成」
「黙れ刑部」
「…ひひひ」

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