土色 三成 戦国 長編終 2016年01月12日 「奥は?」「今、お召し替え中でございます」「ならば、」「三成様ー!」「ご用意が…御用がお出来あそばしたとお伝えしておきます」「奥!」「今、賄い方に。」「何故その様なところに?!」「お礼をと…時々参っているのですよ」「…また後で来る」「奥!!!」「今、うたた寝て」「ぐぅ…起きたら呼びに来てくれ」「殿は?」「おお、松殿。三成は城下に行ったが?」「奥方様が起きられたので呼びに来たのですが」「此の所間が悪いが…わざとか?」「私がそう思っていた所です」「左様か」「奥…」「待っておいでだったのですが…おやすみ遊ばしておいでです。」「…」「とりあえず、紅と白粉の匂いを落としておいでください」「う…此れは」「側がおらず、奥方様に怯えられるから致し方ないのはわかっておりますが…やるならばれぬ様になさいませ」一週間会えていないという三成は端から見ても腫れものだ。「やれ、三成」「なんだ」「主に客よ」「今忙しい!秀吉様と半兵衛様の件以外は送り返せ!!!」「しかし」「諄い!他のものに会う間など」「…刑部様。また後で参ります」「お、奥?」「お忙しい様でしたので…此れは合間で召し上がってくださいませ」「ま、」「では失礼します」「…」「相手を確認してから叫ばりゃれ。」「ぐ…」「ほんに主は致命的に言葉が足りぬ」「…」「こと奥に関しては」「わかっている。」「せっかく歩み寄ったかと思えば…主は如何でもない女と添った方が上手くいくのかもしれぬなぁ」「…」「一層妹御を頂き直すか?」「それは…ん?」「如何した?…奥?!」「お茶もと思ってきただけですから。お気になさらず。」「いや、今のは」「婚前にもありましたな」「脅しの様なものよ」「では失礼致します」完全にふりだしよりより前に戻ってしまった土色「奥!」「今はおられますよ…と言っても刑部様ですか」「入るぞ!」「っ?!」「すまぬすまぬ。またぬしを泣かせてしまった」「泣いてなど」「強がられるな」「私は大阪に帰ります、兄上に」「ならぬよ。奥、少しおちつきゃれ」「私は…いえすいません。私にその様なことを言うことはできませんのに。」「奥」「…矢張り殿には側が必要でございます。」「またいわしゃるか。あれは三成自身が決めた事」「ですが…良い方が花街にお有りですので」「は?」「側を持てる立場のあの方をわざわざ」「ヌシとしては聞きたくないかもしれぬが男としての生理現象よ」「だからこそ」「ぬしを抱きさえすれば万事解決よな」「それ、は」「あれは可哀想な男よ。愛しい事を上手く伝えられぬ」「皆様そう言って私を謀ります」「謀ってはおらんよ。本にあれは」「奥!!!!!」「常軌を期す程度に不器用なのよ」 PR