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変換なしの雑食夢

ran

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42 佐和山見物編10

「…」
「やれ、姫」
「大谷様」
「三成は?」
「…よく、わかりません」
「ようわかった。」
「…」
「あれは短慮故。ぬしを傷つけたく言った言葉ではない」
「ええ」
「嬉しく舞い上がっておったのよ。姫が喜ぶことをしたいと言ってなぁ。」
「…」
「吊り橋は知らぬとはいえ暴言であった。すまぬ」
「ふふふ」
「ん?」
「大谷様が三成様のお父上みたい」
「そうよなあ。本に手のかかる」
「可愛くて仕方がないんですね」
「そうよな。我は」
「?」
「我はこの世の全てが皆平等に不幸になればいいと思っておった。主らに会わぬまでは本に不幸だった故」
「ええ」
「然し、我は我を厭わぬものに初めて会った。それがあの手のかかる三成よ」
「ふふふ」
「口さがないものを殴り倒した時は感謝より意味がわからぬ男よとしか思えずにおったが…我を友といい右腕と言ったのは心底嬉しかったよの。その後、姫に出会い内にあった。」
「今でも覚えています」
「眩しいほどに美しく愛らしい二人には不幸は似合わぬと思ってなぁ。離れようとしても主は離してはくれぬし、内にはしてやられたわ。」
「返品は出来ませんよ」





返品などせぬよ。大事に大事に愛でねばなと言ってひひひと笑う。本当に妹は幸せだ。



「我は、この3人が幸せならそれでいい。」
「ありがとうございます」
「故に聞きたくないことも聞こうが許しゃれ」
「ええ」
「何をその様に悲しむ?」
「花が散るのです」
「花、か」
「私の真心が死んでしまいそうなのです。まだ見ぬ未来に恐れ戦いて」
「姫」
「浅ましい事ですが」
「いわしゃれ」
「…」
「…」
「ずっと、続けばいいのに」
「姫?」
「帰りたくないのです。またあの様な生活に戻りたくない。全てが」
「ん」
「夢の様で…女として扱ってくれる三成様が本当に夢の様で」
「やれ、泣かしゃるな」
「ごめんなさい」
「主を泣かすとなぁ内が怖いこわい。」
「ふふふ。愛妻家でいらっしゃる事」
「主のお陰よ。」
「今日ようようわかりました。」
「ん?」
「私は三成様が好きです。」
「左様か」
「でも、三成様は私の後ろが好きなのです。」
「後ろ?」
「父に竹中殿。昔からそうですから。」
「それは」
「今回も父の下知に従っていて。達成できてお喜びなのでしょう」
「やれ、それは違う」
「違いませんよ。違わないと思わなければ私は泣いてしまいます。」
「ぬ…」


そう言って私は空を仰ぐ。本意などではなくいかに私が感じたかが重要なのだから。






からんころん








「すぐ近くに温泉があるんですよ!姫様行きましょうよ」
「…吊り橋を渡るのが」
「大丈夫ですって!三成様がおぶって…」
「此処だけ男装をしたら良いわ。温泉に着きましたら着替えますから」
「…ウッス」
「衣装の用意を」
「いいえ。大丈夫。あの様な衣装を私がいただくいわれはありませぬ故」
「ですが」
「さて参りましょう!」
「…」

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