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変換なしの雑食夢

ran

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「…」
「治部や。もういいと言っているだろう?」
「申し訳ございません」
「だから」
「ですが…私は再び」
「いや、いいと私が言っているのだ。なぁ」
「は、い」
「にしても」
「?」
「鶯の香炉と梅香か。」
「…」
「ふふふ。可愛らしい」
「っ!」
「父上に聞いた。わざわざ京により買い求めたと。」
「あの、」
「気を使わせてしまったな」
「…姫様」
「ん?」
「…私は贈り物などいたしませぬ故、お気に召して頂けたでしょうか?」
「ああ。父上もありがたく頂戴するようにと」
「いえ、そのですね」
「ん?」
「姫様ご自身、如何かと」
「籠に入れずに鶯が見れるのは嬉しいよ。香も。私は」
「はい」
「初春の季節が好きだから。とても嬉しい贈り物だ。」
「っ!」
「ありがとう」
「身に余る光栄でございます」
「ふふふ。父上ではないのだからそう喜ばなくても。ああ、そうだ。父上が大層お喜び遊ばれていた。」
「!!」
「良かったなぁ。皆ゆるりとできたようだ。」
「…秀吉様が、お喜びに…」
「ふふふ」
「姫様」
「ん?」
「その」
「?」
「あの…」
「…無理をすな。」
「い、いえ!」
「怪我は気にするな。熱も痛みも医師のおかげで辛くない。気にやむことはないよ」
「…」
「鶯もそろそろ来るかな?」
「鶯で御座いますか?」
「ああ。でもまだ雪が降っているからなぁ」
「はい」
「治部や」
「?」
「少し、寒いなぁ」
「!」
「眠る。庭の障子は…申し訳ないが閉めておいてくれ」
「は、い」
「当分来なくていいよ。そなたも忙しい。」
「!」
「そう言わないと其方は無理してしまうからな。私のことは気にしなくても良いよ」
「いえ!そのような」
「ふふふ。暮れと年始の仕度。頼んだよ」
「…はっ」








からんころん 番外編








「…」
「…や、やれ。三成」
「待て刑部。もう少しで終わる」
(昼餉に間に合うように仕事を終わらせているな)
「…なんだ?!」
「そう叫ばずともよかろ?これを姫に」
「?」
「骨接の薬よ。よく効く」
「!渡しておく」
「ぬしの昼餉も姫の部屋に運ぼうな」
「刑部も来い!」
「やれやれ。」

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