32 からんころん 番外編終 2015年11月12日 「…」「治部や。もういいと言っているだろう?」「申し訳ございません」「だから」「ですが…私は再び」「いや、いいと私が言っているのだ。なぁ」「は、い」「にしても」「?」「鶯の香炉と梅香か。」「…」「ふふふ。可愛らしい」「っ!」「父上に聞いた。わざわざ京により買い求めたと。」「あの、」「気を使わせてしまったな」「…姫様」「ん?」「…私は贈り物などいたしませぬ故、お気に召して頂けたでしょうか?」「ああ。父上もありがたく頂戴するようにと」「いえ、そのですね」「ん?」「姫様ご自身、如何かと」「籠に入れずに鶯が見れるのは嬉しいよ。香も。私は」「はい」「初春の季節が好きだから。とても嬉しい贈り物だ。」「っ!」「ありがとう」「身に余る光栄でございます」「ふふふ。父上ではないのだからそう喜ばなくても。ああ、そうだ。父上が大層お喜び遊ばれていた。」「!!」「良かったなぁ。皆ゆるりとできたようだ。」「…秀吉様が、お喜びに…」「ふふふ」「姫様」「ん?」「その」「?」「あの…」「…無理をすな。」「い、いえ!」「怪我は気にするな。熱も痛みも医師のおかげで辛くない。気にやむことはないよ」「…」「鶯もそろそろ来るかな?」「鶯で御座いますか?」「ああ。でもまだ雪が降っているからなぁ」「はい」「治部や」「?」「少し、寒いなぁ」「!」「眠る。庭の障子は…申し訳ないが閉めておいてくれ」「は、い」「当分来なくていいよ。そなたも忙しい。」「!」「そう言わないと其方は無理してしまうからな。私のことは気にしなくても良いよ」「いえ!そのような」「ふふふ。暮れと年始の仕度。頼んだよ」「…はっ」からんころん 番外編「…」「…や、やれ。三成」「待て刑部。もう少しで終わる」(昼餉に間に合うように仕事を終わらせているな)「…なんだ?!」「そう叫ばずともよかろ?これを姫に」「?」「骨接の薬よ。よく効く」「!渡しておく」「ぬしの昼餉も姫の部屋に運ぼうな」「刑部も来い!」「やれやれ。」 PR