忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

27

「初めての女子が…」
「言いたい事は書状に」
「この様な事書けるわけなかろう」
「ふふふ、内大臣が獣の様に交わるとかか?ははは。書けぬわなぁ」
「姫、笑い事ではないぞ」
「ん?」
「軍師殿も頭を抱えている。少しは考えよ」
「あれの今までは酷かったらしいからな」
「ぬ…」
「にしても騒がしいなぁ」
「武田の虎が来ておる。」
「そうか」
「知らなかったのか?」
「昨日の夜があったからだろう。もう半月続いているからなぁ。服を改めて私も参ると父上にお伝えしてくれ。」
「またしゃれ。話はまだ」
「さてさて。刑部殿用意をするからな。」
「冷やかすでないわ。きちんと聞け」
「はいはい。」
「姫様」
「三成」
「刑部もここか」
「やれ…どうした凄い顔ぞ」
「何がだ」
「寝ていろ。さて行くぞ」
「私も行きます!」
「顔が酷いが、父上の命か」
「は」
「…やれ、姫。」
「ならば私が兎も角言うべきでは有るまいな」
「…」
「拗らしよって」






上座に座ると遠くに見える佐助殿に手を振ると木から落ちたので笑ってしまう。父上に頭を下げて客人に遅参を詫びると豪快に笑われた。これが甲斐の虎か。父上で見慣れているがなかなか持っての武者だなと思う。刑部に数珠で突かれると凄い顔をした若者が控えていて思わず目を丸くする。これが噂の若虎か。





「戦さ場でお会いしていないのを幸運と思わなくてはなりませんなぁ。信玄公。」
「豊臣の内大臣が如何なものかと佐助から聞いておったが。噂通りの御仁らしい。のう幸村」
「はっ。」
「佐助殿は木からお落ちになりましたけど」
「大事なかろう」
「宴席では参じて下さいますようにお取り計らいを」
「ん?」
「一度聞きたい事がありましてな」
「何をじゃ?」
「団子の作り方です。今後好があるのなら、信玄公には銘酒を。真田殿には菓子をと思っておりましたので。」
「は?」
「菓子がお好きとか。」
「某、」
「一度、佐助殿に馳走になりましたがあれは確かにうまい。」
「そうであろう!佐助は料理も天下一品。」
「なればいろいろ聞かなくてはなりませぬなぁ。信玄公、真田殿」
「ん?」
「この豊臣と甲斐の関係。戦国の乱世といえども千代万代まで蜜であらんことを」
「そうよな」
「仲良くいたしましょうな、真田殿」
「は。某、佐助より内大臣殿は女子と聞き及んでおりましたが…中々の傑物で安心致しました。」
「…」
「やれ、三成。落ち着きゃれ。」
「徒手法に棒術と長けた方と聞き及んでおります。某とお相手いただけたら」
「幸村」
「父上」
「うむ。」





何がどうしてどうなったか。佐助殿は必死にこちらへ向かっていることだろう。父の横に石田殿をつけたから暴走はしないだろうが。さてと。籠手をつけて眼前の男を見据える。




「怪我なき様に」
「はい」
「では内大臣殿!真田源二郎幸村、参る!」





槍使いと聞いていたが確かに。
二の太刀、三の太刀が早い。し、良く訓練されている。これは困ったなと思って少し引くと、追いかけてくる。成る程。猪武者か。




「っ」
「ぐはぁぁぁぁ!」





顔をかすっただけで少し裂けたらしい。が、首を片手で締めると雌雄は決した。にこりと笑って父上と信玄公を見るともう良いということ。
ありがとうござい申したという真田殿にお強いですなぁといいながら頬の傷を拭う。これは困ったな。禍々しいまでの空気を察するに石田殿が怒っているようだ。さもあらん。無傷で勝てと言いたいのだろう。



「首」
「は?」
「大事ありませぬか?ああ、痣ができてしまった。信玄公の大切な御仁。辱い」
「それを言うなら、秀吉公。済まぬ。大事な才女を」
「かまわん。あれも戦さ場をかける身ゆえ気になさるな」
「さい、じょ!?」
「もー!!!旦那!何してんの?!姫さんの顔!!!ごめんね。この人加減を知らないから!」
「姫?」
「いったでしょ?豊臣の姫様」
「しかしあれは!髪も」
「良い、良い。私を見て女子とわかる方が少ない。」
「は?!」
「うふふ。面白い顔になっていますぞ」
「本当に申し訳ない!この責任は必ず!!!」
「良いと言っているだろう?…真田殿?」
「…」
「あらら。壊れた」
「内大臣殿!!!」
「ん?」
「某と夫婦に!!!」
「…やれ、徳川。三成を抑えよ」
「おお!」
「秀吉。」
「三成、動くでないぞ」
「!!!!」
「女人の顔に傷をつけて」
「あはははは。今父上の申した通り。私は女伊達らに戦さ場をかけるのでな。気になさいますな」
「ですが」
「身体中も傷だらけですので。」
「は?」
「興味がおありなら寝所にてもお相手致しますが?」
「しん、じょ?破廉恥ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
「姫さん。笑いすぎ」
「噂通りの御仁でな。すまない。夕宴にまたな」
「もー。優しいんだから。あ、ちょっと旦那!壊さないデェェェェェ」





からんころん





「姫」
「父上と竹中殿は信玄公とお話か。皆喧嘩せぬようにな」
「姫よ」
「避けられんかった」
「血は止まっておるな」
「大事ない」
「姫様!!!」
「なんだ」
「なぜあの様な」
「あの場を納めるためだ。其方は私に意見するか?」
「…」
「姫」
「傷の手当てをする。刻限まで誰も来るな。」
「…」
「…」
「久し振りにあの様に笑う姫を見たわ」
「…」



拍手

PR