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変換なしの雑食夢

ran

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25

「姫様」
「何か」
「…お体に障ります」
「捨て置いてくれ。あと、人払いをしたはずだ」
「知っております」
「余程私は軽んじられているらしいな。」
「そのようなわけではございません!」
「ああ、そうか。そうだ、石田殿」
「何でございますか?」
「内々の沙汰があった。私の相手は其方らしい。」
「…」
「そう嫌な顔をするな。嫌なのはお互い様よ。ただ、父上の為豊臣の御代の為だ諦めろ」
「その様なわけではありません。私は」
「不寝番は竹中殿がつくそうだ。趣味の悪い。」
「姫様」
「ああ、すまぬな。主は讒言が好かなんだな。許せ」
「その様な意味では」
「明日の夜半。父からは沙汰があるだろう」
「よろしいのですか?」
「父の為、豊臣の為。何を厭う。道具として使われるのが宿命なら仕方あるまい」
「姫様!秀吉様も半兵衛様も貴方様を慈しみ、養育されて参りました。貴方様を道具としていたわけではございません。ご撤回を!!!」
「そうか。すまんな」
「…いえ。私こそ」
「ふふふ。ほんに石田殿は父上と竹中殿が好きだな」
「…尊敬をしています」
「そうか」
「姫様」
「人払い中だ。それを押してまできた理由は?」
「先ほどお休み中でしたので…その」
「夜這いは日が暮れてからにしろ。」
「そっ?!その様な気は!!!」
「冗談だ。」
「そのですね。」
「これを父上に。これは竹中殿。これは刑部に」
「私の名を昔に」
「無理と言っただろう。刑部は義弟だ。」
「しかし」
「愛妻家いうことは聞かなくてはな。妻にしか名を呼ばさんと言われれば従うしかあるまい。私の愛する妹ならば尚更」
「!!!」
「歯ぎしりが不愉快だ。下がれ」
「ですが」
「下がれ。用がないどころか邪魔だ」






からんころん







「…」
「やれ、三成。そう睨むでないわ」
「私も」
「ん?」
「妹君と婚姻を結んいれば」
「…迷走しておるなぁ」
「刑部。私の何がいけない!」
「やれ、三成よ」
「なんだ?」
「我はな、結婚なんてするつもりもなければ、子を成す気もさらさらなくてなぁ」
「の割には愛妻家と言われていたぞ。」
「当たり前よ。あれと共に生きるのは我の唯一の望みであったからなぁ。」
「豊臣の為ではないのか!!!」
「ひひひ。それとこれは別よ、べつ。あれが太閤の親戚で姫の同母同父の唯一の妹と聞いた瞬間これは困ったと思ったものよ。姫に迷惑をかけるなと。あれもそう言ってな。丁度どこぞの国との縁談が出てきたのでな。そんな時に姫があれを連れてきてどうするかというので我は共にありたいと言ったのだ。この呪われた体がなければと言ったら姫に殴られた。その時姫はなんて言ったと思う?」
「知らん」
「どこぞの狒々爺にくれる位なら信のおける友に大切な妹を預けたい。弱気を吐く間があるのなら妹を幸せにする算段を立てよとな。あとは任せと。」
「そう言えば、姫が珍しく…」
「四方に手を尽くし、我と夫婦にしてくれた。相当頭を下げただろうしそれ以上の事をしてくれた。だから我も姫を裏切れんだよ。ヌシと我とが友ならば姫は大恩の主。それを歯牙にかけず純粋に笑ってくれる姫故に我も大恩に報いたいと本に思う」
「…」
「のう三成。」
「なんだ」
「主は姫が豊臣の後継ではなかったら主はどうする。」
「は?」
「もし、男の子が生まれたら廃嫡は有り得る話ぞ。故に姫の地位は危うい。軍師殿の手紙を見たが道具としてという姫の気持ちも本にわかる。親心ではなく。豊臣の為に子を成す道具になれと言っている様なものよ。人柱になれとな。」
「有り得ん!秀吉様に限って」
「強いものが立つのが豊臣の慣わしよ。やれ、三成。」
「刑部。」
「しかと考えよ。主も姫もこのままでは余りにも不憫よ」

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