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変換なしの雑食夢

ran

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10

私は治部が好きだ。幼い時より、治部が好きだった。
好きなどというとは弱い証拠だったと笑ってしまうのだが。確かに好きだった。
ただ、治部は私が好きな訳ではなく、父上に似た私が好ましかっただけ。それも一番ではなくずっと下なのだ。この間竹中殿を見ていた顔でよくわかった。回復するかもしれない一抹の希望は父と竹中殿。義理の弟になった刑部にある。私の為ではないのだ。少しだけ彼の言葉に自惚れてしまっていたな。とんだ笑ものだ。
この体になって思い知らされる。私は私自身愛されてはいない。


「あの子は昔から頑固で」
「半兵衛」
「でも、人との和を取り持つのがピカイチだった。新しい、豊臣を背負うのに今だってなんの不服もない。三成君、吉継君、家康君が脇を確り固めてくれるし。」
「落ち着け」
「なのに」
「三成は?」
「暇があれば、取り次いでもらっているみたいだね。」
「吉継に」
「妹君と面会を望んだけど無理だった。家康も…」
「では、我が行く。」
「秀吉」





魘されて、目を開けると赤い髪の男が立っていた。
驚いたものの男の方は全く変わらないので逆に笑ってしまう。



「貴方は北条の?」
「…」
「貴方の主人にはすまなかった。この通り、私は動けぬ。さ、」
「…」
「この首をとっておくれ」
「…」
「?」
「…」
「なぜ剣をしまう?待て、抱きかかえるな。…っ」
「…」
「いた、い」
「…」
「?」
「…」
「そなた声が」




そう言った瞬間、ガラリと扉が開くと同時に伯父上が入ってこられる。助けてともなんとも言えぬ間に私は闇に沈んでしまったのだ。







からんころん





「姫、様が?」
「すまない」
「い、え」
「あれは風魔のものだね。吉継君」
「あいわかった」
「半兵衛様!私には何を?」
「三成君は城で待機。」
「ですが」
「やれ、三成。間者ごとは其方に不向きよ。暫し待たしゃれ。」
「だが、刑部」
「暴れてもらう時には先陣を切ってもらうから」
「は、い」

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