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変換なしの雑食夢

ran

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石竹色

「そう言えば」
「ん?」
「日頃姫様は何をしてお過ごしなのだろうか?」
「…」
「知らぬのか?」
「婚約者の主が知らぬ事を我が知るはずなかろう」
「…そうか」
「つけてみるか」
「…それは」
「知らぬ間にいらぬ虫が付いていたらのう…」
「?!」
「今の世。姫が主を慕っておっても関係なく襲う下劣な輩もおると聞いておる。確かめるのもまた良かろう?」
「行くぞ!刑部」
「ひひひ。全て義のため主のため」







「女学校では看護学に力をお入れ遊ばしています。また、どの科目も成績は優秀です。ご本人様におかれましては医術のこともう少し詳しく知りたいそうですが…あの方をご満足される知識は上の学校で学ぶものかと。」
「そうか」
「然し御婚礼との事。それも難しいかと思います。」
「?」
「医学科は家に眠りに帰る様なものと聞き及んでおりますので。」
「…」
「先達てより陛下、宰相殿下とおいでくださりました。」
「?!」
「皆様内密にと。ご安心下さいませ。姫様におかれましては学を治ること。ご学友との関係に至るまで何一つ難にあられるところはございません。御心も優しく先輩後輩に好かれておいでです」
「其れを聞いて安心した。」





「ひひひ。結果何もなかったなぁ。」
「当たり前だ!」
「にしても嬉しそうもな…次は慰安か」
「行くぞ!」





「傷痍軍人、寡婦、孤児。何件回るおつもりか?」
「我とてわからぬが…相も変わらずよなぁ。怪我人であろうが気にせず包帯交換しておるわ」
「?」
「嫌がらぬ訳よな」
「刑部?何を言っている?あれらと貴様は同列なわけあるまい!」
「さてな」
「家族と言い切ったのだぞ!恐れ多くも姫様が。貴様と松の部屋も用意すると楽しみにしていたのだ。」
「…初耳ぞ」
「そうなのか?」
「ひひひ。相変わらず変わり者の夫婦よな」
「夫婦?!」
「やれ、反応するのはそこか?」




「…他家に挨拶回りに荘園の管理。」
「流石に姫よなぁ」
「お疲れめされないのだろうか?」
「この上ぬしの食事の管理か…」
「…」
「無理をすな。主とて姫の料理なら食すが他は雀の涙。」
「くっ!」
「にしてもこんなにも忙しいとはなぁ。時折様子伺いをせねばな」
「ああ」






石竹色





「姫様」
「石田様!申し訳ありません。お帰りあそばしたのを気づかずに」
「いえ、無理をなさらず」
「ですが…」
「?」
「その…」
「姫様?」
「石田様は一年の大半を戦地で過ごされる事もしばしばあられるお忙しい方です。ですから一回でも多くお帰りなさいが言いたいのです」
「姫様!!!」
「きゃ!石田様?!」
「っ!!!」
「ふふ。冷たいですね。ご苦労様でした」
「(全身全霊を賭してこの方をお守りする!!!)」







「やれ、帰った」
「おえりなさいませ」
「熱い熱い。なぁ松」
「尾行されていた様ですけど?」
「ひひひ。姫の忙しさをな知る故よ」
「そうでございましたか。今日は特に忙しくしておいででしたから」
「結婚式もそろそろ故。のう、松」
「はい」
「姫様が我らに部屋を下賜遊ばすのは知っているか?」
「は?」
「の様よ」
「初耳です」
「どうよ。せっかくのお心遣い。無碍にするのはいささか…」
「!」
「使うのであれば我はぬしが良い」
「…そう、ですか」
「ではそういたそうなぁ」
「ええ」

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