忍者ブログ
変換なしの雑食夢

ran

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

銀英伝

「ナイトハルトさん!」
「マインシャッツ!」
「わー、老齢の貴方も素敵でしたけど若い頃も素敵ね。惚れ惚れするわ」
「…君は美しいままだね」
「うふふ」
「迎えに来てくれたの?」
「ええ。」
「君がいない日々は味気なかったよ」
「浮気もせず孫たちに囲まれるあなたをみていましたよ」


そういって抱きつくと抱きしめられる。ナイトハルトさんの温度だわと思いながらいるとかつりという音が聞こえる。そして私にもわかる程度の空気の凍り方。やめて欲しいと切実に願うものの元々は水と油なのだ。如何したものかと思案しつつ逃げもうとしたもののがっしりとホールドされていて逃げられない。


「漸くお出ましかな」
「ご無沙汰しています。オーベルシュタイン閣下」
「卿に閣下と呼ばれるのは些か。今は外祖父にあらせられる」
「妻は外祖母ですが。」
「妻、ね」
「ええ。あなた亡き後4人の子の我が子の実母でございましたから」
「そうか」
「マインシャッツ…」
「…は、い」
「おい」
「…なん、ですか?」
「妻をおいと呼ばないで頂きたい」
「私がこれを如何呼ぶかは私の勝手だ。卿に指図されるものではないし、これは私の妻でもある」
「…」
「かと言ってあなただけの妻ではありませんよ」


なんだかんだ言って2人とも軍人で背も高い。威圧感半端ないわーと思いながら気配を探る。金色の髪と赤い髪。いた!と見つめるとニヤニヤして笑っていたラインハルト陛下とキルヒアイス閣下。助けてと合図したものの無理らしい。いや、面白いからやらせておけが正しいだろう。


「さて、その手を離していただこう。」
「何をおっしやるのか。久々の再会を邪魔なさるとは」
「元より、我らは共に暮らしているのだから邪魔も何もないだろう。夫婦なのだから。我らは卿を迎えに来た。その任を終えたのだから帰るのは至極真っ当な話だ」
「妻と共に暮らしていくのは私の仕事でございますよ。今迄苦労様です。さて、参りましょう」
「手を離さぬか」
「貴方こそ!」
「あたたたたたたたた!!!」


そこまでだなと言いながら出てきた陛下を睨みつけながらキルヒアイス閣下の後ろに逃げ込む。痛かったといえば見ててそう思いましたと真っ当なお返事をいただく。できればもう少し早く助けていただきたかった。


「陛下!」
「懐かしいな、ミュラー提督。いや、今は義理の親だな。礼を言わねばなるまい」
「いえ…。キルヒアイス閣下も」
「お久しぶりでございます。」
「二人して何をしておる。見よ、卿等の所為で夫人が怯えておるではないか」
「「…」」
「二人とも大きいのですから。少しは手加減して頂かないと私壊れてしまいますわ」
「ならば如何するつもりか?」
「?」
「どちらを取る?」
「パウルさん。その言い方嫌だわ」
「なんとでも言え。軽薄な貴様のことだ。」
「オーベルシュタイン閣下!撤回していただこう!」
「…そうやってわざわざ嫌われるようなことをせずとも良いのですよ。貴方という人は。」
「…」
「マインシャッツ」
「ナイトハルトさんも。直ぐに怒らない。意外と短気でいらっしゃるのだから。」
「…」
「私は2人の妻なのですから。日にちで分けるなり、時間で分けるなりなさいませ。」
「お前は」
「どちらかを選べと仰るなら両方と言いますよ。ダメならどちらも選びませぬ。」
「それは、共に暮らさないということですか?」
「会うと未練が残りましょう?会うこともいたしません。」
「致し方ない。では」
「共にということでよろしくて?」
「又喧しくなる。」
「オーベルシュタイン閣下」
「ケンカは嫌よ。2人とも」
「「…」」



流石猛獣と言われるので私は微笑む。両手に花ねという花たちは牽制し合っているらしくため息が出るものの仕方ないわと笑いながら今日からの我が家に連れて行くのだった。



両手に猛獣

拍手

PR